1−1 主人公HOが本田技術研究所に入社するまで
とりあえず版、ですが。
基本的にノンフィクションですよ、、、。
あの有名なホンダジェットの象徴でも有る。
翼の上のジェットエンジンのアイデアをどんなアホウな奴が捻り出したのか、、、、
また、そのアホウな奴よりも能力が無い学歴
(例えれば東大出)
だけのくそったれ共が本田宗一郎さんの望みを断ち切ったかを、、、
本当の話
(HOから見た情景なのでそれぞれの諸説があるかもです、もちろんこの国の官僚共の行状を見れば解りますよね)
を表していく物語です。
HOの親父は国鉄職員だった、昭和38年3月に生まれて、和歌山市内の国鉄の官舎で育った、当時国鉄職員は一般企業より高給であったらしいがHOの親父は博打で借金をこさえるようなやつだったので、HOは貧乏人の小倅として育った。
HOは、中学生になって生活費を稼ぐのではなくて自分の小遣いを稼ぐ為に新聞配達のアルバイトをしていた。
一定のお小遣いが自由になったので、当時「ブラックジャック」や「がきデカ」などで有名な「少年チャンピオン」を毎週買っていた、そこには「750ライダー」も、載っていた。
また、新聞配達店には、ホンダのカブが有り、当然HOは、自転車で配達していたが、アクセルを捻るだけで走れるカブに憧れを抱いていた。
そんなこんなでHOは、単車が好きになった。
だが、いわゆる暴走族系では無くて、750ライダーの様に一匹狼形にあこがれた。
そして、好きな単車は、好きなのだから自分でも整備が出来ないとなと思って行った。
その為、自転車のパンクぐらいは自分で直していった。
HOは、好きになった単車雑誌を2種ほど毎月購読していた。
そんな単車雑誌には昔の名車や企業等の歴史も載っていた。
HOは、色んな過去の名車や会社も調べてみた、特に興味を持ったのはライラックで有名な丸正自動車製造株式会社だったシャフトドライブ等の革新的な技術を採用していた会社だったが、生まれる前に倒産してしまっていた、、、ありゃりゃ、、、なんでつぶれたのか調べてみた、どうやらお金周りをコントロールできる人がいなかったようだ。
また、ホンダの特集かなんかで、ホンダのえらいさんがインタビューで、、、
「ホンダは実力主義の会社です。
極端に言うと掃除のおばさんであっても、新製品や新技術のアイデアを紙に書いて出すとそれを採用されて、実際の研究開発に携わることができる。
ホンダとは、そういう会社です。」
と答えているのが書いてあった、HOは、本当にそうなのかなと思った。
HOは、中3になり進路を考えねばならなくなった。
進路についていろんな友達などに聞いていたら、同級生に「東大に入って官僚になる」と言うてるやつがいた卵屋さんの子供だったが、なんでなのか聞いてみたら、当時スーパーマーケットが台頭しつつ有りたまご屋さんという商売の将来が駄目なので、サラリーマンになる、その中でも官僚になると一般人レベルの運だと一番儲かるらしいと説明された、HOは自分でもいろいろ調べてみた、役人の中でも官僚という奴らは日本一難しいと言われる試験を通った連中で各省に入省した瞬間から超エリートで一般役人とは全然違うものだと理解した。
しかし、HOはひねくれものであった、役人・官僚たちは親方日の丸という言葉で現せられるように国を腐らせるものであり、胸を張って自慢できる仕事ではなく自分が目標とするものではないと考えた。
HOは勉強の為の勉強は嫌いであったし、めんどくさがりであったのでクラスで7/40位の成績であった。
いわゆるトップクラスでも無く、さほど優等生でもなかった、それでも成績による輪切りで工業高校に割り振られる成績でもなかった。
HOは担任の先生にも進路を相談してみた。
HO「貧乏なので努力次第でお金持ちになりたいけれど、単車が好きだから単車に関わる仕事をしたいのですが、どんな仕事がありますか?」
担任の先生は調べてくれた。
単車メーカーや販売、整備、プロレーサーなど有るし、あとオートレースという公営ギャンブルがあるよ、それは専門のプロレーサーで専門の学校を卒業してなれるよ、休みも多いし成績次第では儲かるかもねと言われた。
オートレースについて詳しく調べてもらった、まず近畿にはオートレース場が無い、18歳以上なので普通は高校出ててからになる、学校は茨城県にしか無い、学校は軍隊式訓練に近い。
HOは、隊列を組んでの行進などは苦手であったし、親父の博打好きのせいで公営ギャンプルにも、嫌悪感があったのでオートレースは諦めた。
HOは考えた、
HO「単車が好きだから単車に関わる仕事をしたいな、、でもレーサーに成れるほど負けん気は強くないな、しかし頭は良いほうだから、設計や開発できると思う、アイデアを出すのは得意の方だしどうせなら長いこと進歩していない足回りの設計や開発できるといいな。
今の日本で単車を作っている会社では、ホンダが一番大きいし新しい会社だし、本田宗一郎と言う人のカリスマ性にも惹かれるしホンダを目指そう。」
ホンダに入るとして、当然工業(機械)系の知識が必要だな、、
4年制の大学に行くなら京大だ、東大はクソ官僚を量産しているだけだからNGだ、また、大学に行くには当然普通科高校に行かないと駄目だ、今の内申書で和歌山市内の一番の進学校は無理かもだけれど、2・3番目くらいなら行けるだろうな、しかし、高校の学費3年分と大学の下宿代と学費4年分が必要だ。
高専に行くのなら下宿代と学費5年分が必要だ。
工業高校なら学費3年分だけだ。
HOは、おろくろさんにも相談した、、
HO「もしぼくが、大学に行きたいとしたら、学費や下宿代とかってなんとかなるかな、、、?」
母「そうなったら、私がパートをいくつでも掛け持ちしてでもなんとかしてお金を送ってあげるよ。」
HO「ありがとう、そのときには、僕もアルバイトで稼いで送ってもらうお金を減らせるようにするよ。」
母「そんな事考えなくて、勉強を頑張れるように私が送るよ。」
と、言われた、、
ますます悩みが大きくなった、、、
単純に考えると京大出で行くのがベストであろう、、しかし4年間の苦学生生活があるな、、
いろんな先生や色んな人に相談した。
担任の先生にまた聞いてみた。
HO「もし、大学に行くとしたら奨学金という物が有るらしいですがどんな感じのものでしょうか?」
担任「くれる奨学金と借りる奨学金があるよ、くれる方は大変優秀だとか実績がいる、借りる方は利子つけて返さないと駄目だよ。」
HO「なるほど、僕クラスでは考えても無駄ですね。」
進路指導の先生にも相談してみた、
HO「先生、進路のことで相談したいのですが。」
進指「ほい、どんな事だ?」
HO「単刀直入に、本当の実力主義の会社ってありますと思いますか?」
進指「いきなり、どういう意味だ、、?」
HO「いわゆる一般的に、実力主義と言われている会社ってありますよね、たとえばソニーやホンダのように、
ああいう会社って本当に学歴ではなくて実力で活躍出来るもんなのでしょうか?」
進指「おまえに、そんな会社に入れる頭が有るのか?」
HO「それは、僕の頭の事なので、それは置いといたとして、、、実力主義を売りにしている会社って学歴は関係ないのでしょうか?」
進指「そんな事聞いてどうするのだ、、」
HO「具体的には、ホンダに入れたらなと、思っていまして、、工業高校出、高専出、4年制大学出と入口が3種類あるでしょう、そのどれが良いのかなと、相談したいのですが、、。」
進指「お前にそんな頭が有るのかって、、話題は置いといたとして、、入れるのならどれでも良いのと違うか?」
HO「学歴による差はないですかね?」
進指「どういう意味だ?」
HO「実力さえあればどの入口でも出世や活躍に関係ないですかね?
それとも、やっぱり本当は入口が全てですかね?
先生ってお役人ですから、良い大学を出ていると校長や教頭になりやすいのでしょう?」
進指「仕事とは、校長や教頭に成ることがすべてではないだろう。
そんな事が気になるのなら、4年制の大学に行けば良いのではないのか。」
HO「僕は金持ちのボンボンでは無いので、4年制の大学に行こうとすると親に迷惑を掛けることに成ると思うので、、」
進指「親に迷惑ってどんな事や?」
HO「おふくろがパートを掛け持ちしないと駄目とかって事です。」
進指「なるほど、、、それになら高専でも良いのではないのか。」
HO「高専だと和歌山には御坊にしか有りませんので下宿代が必要なのですよね。」
進指「そうか、、。」
HO「先生に聞きたいのは、さっきから言うてますがソニーやホンダのように実力主義だと言うている会社は、言うていない会社と違うのでしょうか?
本当に学歴よりも実力なのかが知りたいのですが、どう思いますか?」
進指「なんで、そんな事をわしに聞きたいんだよ?」
HO「先生が進路指導の先生だからですよ、担任の先生におんなじ事聞いたら、進路指導の先生に聞いてみたらと言われました。」
進指「そうか、、最後は自分で決めるしか無いぞ、、間を取って高専はどうだ、、。」
解らない、、、。
他にも、1年生のときの担任の先生等にも聞いてみたがはっきりとはしなかった、
ホンダって本当に実力主義の会社なのかな?
どのようにホンダに入ると一番得かな?
7年間の学費等を考えると、、、おふくろに対しての迷惑・自身の努力、苦学生、、、、、
ああ、、、
どうしよう、、、
HOは、考えに考えた、、、
考えに考えた後、HOは、本人の性分も有って極めて安直な道を選んでしまった。
工業高校へ行くことを選択してしまった、、、後々この判断は大きなミスであったことに気がつくのであるが、、、後の祭りであった。
進路指導の教師が「実力主義の会社なんて有るわけない」とかの様に真実を言ってくれていたら良かったのだが、、。
7年間分のおふくろへの負荷と自分への負荷を考えすぎてしまったのだ、それとズボラな性根が出てしまった。
そんなこんなで、HOは和歌山県立和歌山工業高校に進学した。
ちなみに、HOは、ひねくれものであったので入試の合格発表も見に行かなかった、合格して当然だと思っていたからだ、たまたま近所の同級生が一緒に発表見に行かないかと誘ってくれたが、、、
HO「落ちているはず無いので見に行かないよ、合格したら取りに行かないと駄目な資料があったなら、後で教えてくれ、自分で取りに行くから、、」
同級「そんな事なら、一緒に行こうぜ、後で取りに行くとか二度手間だろ。」
HO「行かないよ、後で資料の件は教えてくれ、君も落ちるはずないだろう。」
そうすると、その同級生がわざわざ帰りに寄って資料を渡してくれた、、、
同級「ついでだから、資料もらってきてやったぞ」
HOは、丁寧に頭を下げて資料を受け取った。
本田さんは、悲しかった、、、非常に悲しかった、、、、
何故ならHOの野郎がこの会社を辞めてしまったのだ、本田さんはHOの事は好きでは無かった、いやなんなら嫌いであった、奴はわしの嫌な事を平気で口にした、
仮目次
・入社面接でATACKのアイデアを、、、
・トランスポーター開発プロジェクト、、、
・退職届後、、T研での、T取締との面談、、、
・本田さんの無念、、、、
・本田さんからの電話、、、、