子犬を救った男
「寒む」
男、たつみの起きた第一声は
この言葉で始まる
住宅街のワンルームマンションで
一人暮らしをしてるたつみ
今は冬の入り始め風が冷たくなり
外に出たく無い季節
「布団から出たくない」
たつみはベットの上で布団をもぞもぞさせ
空気の寒さに耐えているも
喉の渇きと顔の目あにの気持ち悪さに
仕方なく起きる
寒いが起きて仕舞えば耐えられる
流し台へ向かい乾かしていたコップを一つとり
水道水を飲むも
外の水道は寒気に照らされていた為
水道の水は冷え切っており
その冷たさは喉を通り
体中をめぐり鳥肌がたった
「うぉぉぉ冷た!」
思わず声が出てしまう
コップを置き
そのまま深く考える事なく
出したままの水道水から
流れる水を手ですくい顔を洗う
思った以上の冷水っぷりに
顔の皮膚が驚きと潤いを感じていた
「うわっ!つっっめた!」
あまり頭は回ってないようでわかっていた事をしてしまうだがそのおかげで睡魔はしっかり飛んでいった
かけてあるタオルを取り顔を拭く
そして朝食を求めて何かないかと
冷蔵庫を開けるも何も入っておらず
インスタントを貯めているカゴを
見るも何も入っていなかった
「何もねぇ」
寝起きから少し面倒な気分を抱える
何も無いのでは仕方ない
「買い物行くか」
服を着替え帽子を被り
買い物袋のエコバッグを2つ手に
玄関を開けた
外はやはり寒く冷たい風が
落ち葉を乗せて吹いている
「やっぱり寒いな、もう少し着込んでくればよかったか」
そう思いながらも渋滞を
とぼとぼ歩く
土曜日の11時頃
遊んでいる子供集団や
母親と娘手で繋ぎ買い物にいく親子
ランニングに精を出す男性
渋滞街の道路を走って行く軽自動車
土曜日らしい光景が広がっている
スーパーまでは歩いて30分と
乗り物を持っていないたつみからしたら少し遠く
気軽に買い物に行きたくない距離である。
いつもは買いだめをし冷蔵庫で保存している
特にレトルト食品やインスタント食品は、
結構な量を買いだめをしているのだ。
日持ちするし美味いしで
かなりの量を貯めて置くのだが
量がある事への安心から
無くなるタイミングがいつも測れず
気づいたら無くなっている事が多いい。
ヒューと風が拭く、ブルブルと体を震わせるたつみ
「昼間でも少し寒いな、てかお金」
たつみは歩きながら財布を開け
小銭で膨らんだ長財布を確認する
「んー、金下ろすか」
スーパーにたどり着く
ここらの地域の人は大体が
ここスーパー「カクショク」
で買い物をする。
安く品揃えもあり貧乏学生から
主婦の方々まで
地域の心強い財布の味方だ
休日と言う事もあり駐車場に車が多く停まっていた。
たつみは買い物の前にカクショクの
隣にあるトロピカル銀行のATMで
お金をおろし出てくる。
「ははは(涙)先月のLiveで使い過ぎだ、これは流石にしんどいぞ」
たつみは泣けなしの財布を握り
「勝負だカクショク!お前から最も安く効率的に食い物を仕入れてやる!」
と心で唱えながら闘志を燃やし
スーパーに足を踏み入れるのだった
パンパン膨らませたエコバッグを2つ肩にかけ
少し疲れを感じながらも満足げに歩くたつみ
「中々熾烈な戦いだった、運良くカップ麺のタイムセールが始まったと思いきや、ハイエナの如く獲物をカゴに入れていくおば様達の中を揉まれながも掴み取るのは、あの人達はいつもこんな恐ろし事をしているのか」
思った以上の荷物に少し歩くペースが落ちるたつみ
「流石に座りたい」
公園を見かけ中に入りベンチに
腰をおろす
足元に買い物袋を置き背もたれに
寄っかかる
「はぁー」
息を吐くたつみ
「穏やかだ」
公園を囲う木々は枯葉を落とし始めており
枝がちらほら見えている
広間や遊具には誰もおらず土曜日に
しては珍しい光景である
天気も良く空は青くどこまでも広い
雲もまばらにゆっくり泳いでおり
平穏とはこのような状況の事を
言うのかもしれない
肩の力を抜き気を休めていると
何やら黒い小さな生き物が
弱々しい姿で前を歩く
たつみはその姿を何気なく目で追う
生き物は四本足で進み体中を
黒く汚れた毛で覆っており
耳と尻尾を垂らしながら
元気が無さそうに通る
そして疲れてしまったのか何故か
たつみの座ってるベンチの隣に
飛び乗り体を休める体制に入った。
たつみはさすがに気になり
その生き物に視線だけ向ける
それは酷く汚れた子犬だった
子犬は呑気に尻尾を左右に動かし
体を休めていた
子犬を見てたくみは考える
ここらの辺に住んでた犬だろうか?
迷子か?逃げたか?捨てられたか?
家は多いいからあり得る話だ
金銭面の事情や家庭の都合などペットを手放す
理由なども簡単に思いつく
ふと我に帰りたつみは考えるのをやめる
考えても仕方ない事
自分にはどうにもできない
これが現実だ
空を見る
そしてたつみは思う
きっとお天道様がお前を導いてくれるさワンコロ
空の広さと同じぐらい世界は広いんだ
きっと誰かが何とかしてくれるさ
「よし帰るか」
たつみは腰を上げる為
ベンチに手をかけようと
「ん…」
右手に柔らかい毛並みの感触
少し細い生き物の柔らかさ
何かと想像するのは難しくない
たつみは右を見下ろし確認する
案の定ベンチの隣にいた
犬が擦り寄って来ていた
上目遣いでたつみを見つめている
「うぅっっ…」
このつぶらな瞳を
前にたつみは流石に無視できず
「よしよしよしよし」
犬の頭を優しく撫でた
気持ちよさそうになでられるがままな子犬
「きっといい人がお前を拾ってくれるから何とかなるよ」
少し強く冷たい風が公園に吹く
「ううう!寒む!」
流石にもう外にはいられない
このままでは体から熱が無くなる
昼過ぎとはいえこの季節の風は
体にくるものがある
「ワンコロ俺は流石にもう帰るよ元気でな」
そう言い残したつみは荷物を持ち
席を立つも右足のズボンのポケット辺りが重い
子犬が噛み付いているのだ
たつみは子犬に語りかける用に言う
「ワンコロよ俺は今金が無いんだ、だからお前を飼う事が出来ない諦めて誰かいい人見つけてこい」
たつみの言葉は子犬には響かず
子犬はズボンに噛みついたままだ
「クゥー〜ン」
子犬は可愛い声で助けを求めるように泣く
潤んだ瞳の破壊力は凄まじく直視してると
罪悪感に殺されそうだ
たつみは少し可哀想と思いつつ
子犬を剥がそうとする
「ごめんよ、悪いとは思ってるんだ、たがら」
たつみは子犬を両手で掴み
「離れて!ふんーーー!」
力を入れるも剥がれず
「あれ?お前弱ってたんじゃ」
子犬は瞳を輝かせながら瞬きをくりだす
振り回す尻尾をみるに絶好調のようだ
たつみは持っていた荷物を
ベンチの側に置き子犬を片足につけたまま
落ちていた野球ボールを拾う
土や汚れを払い、ボールを見せる
「よーしこれで遊ぼう、向こうに投げるから」
広間を見据えて落とす所を把握する
「取ってこい!」
投げたボールは広間の真ん中あたりに落ちる
「ワン!」
子犬はズボンから離れボールを追いかける
その姿を確認し荷物を肩にかけ
「元気でな」
右足を前に出そうとするも
何かで押さえてつけられてるかのように
少し重みを感じる
「ん……」
下を向くと子犬が前足でたつみの右足を抑え
ボールを咥えたまま見つめてきていた
「早いな」
たつみは肩から荷物を下ろしボールを受け取る
「よしもう一度いくぞ」
たつみは少し力を入れて投げる
「おんドりゃーーー!」
気合いだけは充分の球を繰り出す
しかし野球など全くした事がない彼の球の飛距離は
先程と対して変わっていないのだが
たつみは満足しきり
「じゃあなワンコロ」
荷物を急いでとり立ち去ろうと走るも
公園の出口には先程の小さき獣が尻尾を
楽しそうに振り回しボールを咥えお座りをしていた
「は、早すぎる!この子犬侮れん」
そこでたつみはある事を思いつく
「こうなればワンコロが疲れ果てるまで遊んで隙を見て逃げるしかない」
一人呟くたつみ
「よしこい!ワンコロ!お前の遊びにとことん付き合ってやるぞ!」
子犬はボールをたつみの所まで運び
鳴くのであった
「ワン!」
それから幾度となくボールを投げては届けられ
時間を稼ぐ為に高く飛ばし対空時間を稼ぐ作戦も
自分の肩の弱さと子犬の瞬発力に負け
すぐにキャッチされたり、
木にボールを引っ掛け取れなくさせるも
子犬が自力で登り捕まえられたりなど
上手くいかずたつみの体力が奪われる一方だった
「はぁはぁはぁもういいだろ疲れたぞ」
そう思い子犬を見るもまたボールを咥えて
テクテク歩きながらこちらに向かってくる
「お前元気すぎだろ」
たつみは動き回り喉が渇いたため
公園に設置してある水飲み場に向かい水を飲む
「やっぱ冷たいな」
そこに子犬もついてくる
「ほら」
今自分が飲んでいた水飲みの蛇口を
さらに開け噴水のような曲線を
描かせて地面に当たるようにする。
子犬は地面に落ちる水を飲みに行き
ペロペロと舌をだして水を飲んでいる
「(笑)こんだけ遊べばこいつも喉くらい渇くか」
元気な子犬を見ていると
愛着が沸いてしまう少し飼ってもいいか?と思うも
自分の財布が泣いているのに犬を飼えるとも思えず
今の思考を振り払う
「こいつだけは使いたく無かったが最後の手段だ」
たつみは買い物袋の元へ向かい中を漁る
そして底の方からある物を掴み取る
「これこれこいつなら」
それは柔らかく周りに薄く濃ゆいオレンジ色の
ビニールが覆ってあり先端を銀の留め具で結んである
多くの人は1度口にした事あるであろう
国民的ソーセージそうその名も
「カクショクソーセージ魚肉味!聞いて驚けこいつは子供からおじいちゃんまで全ての人間の胃袋を掴んだ革命的ソーセージ、その味は人間界に留まらずペットの餌としても人気でありスーパーの噂では宇宙人までをも唸らしたと言われている最強のソーセージ!さてお前はこれを前にして口を開けないわけにはいくまい」
たつみは口で銀の留め具の部分を破り
ピンク色の魚肉ソーセージを
揺らしながら犬の目の前に持っていく
「この柔らかさと旨味が凝縮された加工魚肉の匂い遊び疲れた今のお前に耐えられるか?」
子犬は涎を垂らしながらソーセージをガン見、
やはり腹を空かせてたようで
子犬のお腹が正直に鳴いている。
尻尾を振る速さは増すばかりだ
「クゥ〜ンクゥ〜ンクゥ〜ン」
次第に涎があふれて来だし
口から溢れ地面に滲みができている
鼻息も荒くなりだした子犬
「ほーらワンコロこのソーセージはご馳走だしかも
一本だけじゃない!ほら」
指の隙間に挟み8本見せびらかす
「俺の昼飯だったが仕方ない一本だけじゃすぐに追いかけられそうだからな(涙)」
たつみは立ち上がり
先程まで遊んでいた公園の広間を全体的に捉え人が
いない事を確認し、脱力の姿勢をとる。
腕をクロスにさせ前屈姿勢になり
「我が昼飯を堪能せよ、くらえ紅花魚肉花火!!!」
そう唱えながら勢いよく体を起こし
クロスの腕を万歳の軌道を描くようにあげ
その勢いに乗せて持っていたソーセージを
四方八方にばら撒く
「ワン!」
散らばったソーセージを追いかける子犬
よほど腹を空かせていたのだろう
ソーセージをフリスビーで遊ぶかのように
高く飛び空中で食らいつく
そして三つ程連続空中キャッチをし
何者かに取られまいと目にも止まらぬ速さで
食べ始める
「俺はとんでも無いものに食いつかれてたかもしれない」
犬がソーセージに夢中になっている隙に
急いで出口に走る
奴は見た目にそぐわぬ起動力と瞬発力を持っている
ため少しの油断もできないのだ
(最初のキャチボールを思い出す)
たつみは全力ダッシュで公園を抜け
家まで一直線に帰って行った
本来の目的を公園に残したまま
「はぁーはぁーはぁー」
息を荒げながらも自宅の扉の前まで着く
鍵で玄関を開け家にはいり
靴を脱ぎ上着をハンガーにかけ
「はぁはぁはぁ流石にきついぞ」
ベットに座り息を整える
落ち着きを取り戻す、額から汗が流れるのを感じた
「シャワー浴びるか」
風呂に向かい水を浴び汗を流す
数分間室内には水の音が鳴っていた。
「ふぅ気持ちよかった、たまに運動するのも悪くないな」
タオルで頭を拭きながら流しに向かい
水道の水をコップで飲む
入っていた水を一気に飲み干し
自室の音楽コンポから音楽をかけ
ベットに仰向けになりボーっとする。
「少し酷い事したかな」
テレビか何かで見た事がある
野良の犬や猫は保育場につれていかれ殺処分される
命に変わりが無いのに人の都合で簡単に殺される
身勝手な世の中だ地球は誰の物でも無いというのに
「あー考えない!もう決めた事!金が無いのは事実!先月のガルデモのLiveで調子にのってグッズ買いまくるから今月の食費もカップ麺だらけ、今の俺には余裕がないんだ」
ベットで蛇の用に体をくねらせ罪悪感悔やんでいる
たつみ、そんな彼の心とは関係なく体はあの子犬と
同じ用に腹から鳴き声がするのだ
グ〜〜〜〜〜
「はぁあれは仕方ない事、腹減ったさっき買ってきたカップ麺を…」
ベットから起き上がり買い物袋を取ろうとするも
「あれ?無い?俺は何処に…」
頭の思考が綺麗になり1つの事だけが
彼の頭に中にはっきりと出てきた
「あーーーーー!」
たつみは公園に置き忘れていた事を思いだす
彼の顔は青ざめていった
「俺の食量が、ワンコロに食われでもしたらこれから俺は…」
想像するのも嫌になり
音楽も止めずハンガーにかけた上着を急ぎ取り
鍵もかけずに玄関を飛び出した。
日は暮れ始め日差しが弱くなり始める、
気温も下がり寒さは昼間より増している
遠くからは黒い鳥の鳴き声がチラホラ聞こえており、たつみの不安は増すばかりだ
「はぁはぁ確かここら辺だった気がえっと…ん?」
カァーカァー!カァーカァー!
たつみは聞き覚えのある鳥の鳴き声に気がつく、
それは公園の方から鳴いており、
「カラスかよ無事だといいが」
流石に焦りが現実身を出し始め
少し急ぎ足で向かうたつみ
しかしそこで目撃したのは思いもよらぬ光景だった
「ワン!ワンワン!ワンワン!」
「カァーカァー!カァー!」
「カァーー!カァーーー!」
買い物袋を背に懸命に鳴く子犬
それを獲物を狩るかのように囲う3羽のカラス達
1羽は鋭く大きいクチバシを持ち
1羽は羽をばたつかせ自分を大きく見せ相手を威嚇
そして真ん中の1羽は
頭にトサカのような寝癖のような物を生やし
キズのある目で相手を見定める用に観察している
「何やってんだよあいつ」
思わず言葉が溢れるたつみ
「グゥー!ワンワン!」
「カァーカー!カー!!」
彼らは野性に生きる者たち
今日の食い扶持を稼ぐ為には
己の力で掴まなくてはならない。
奪い、殺し、盗み生きる為なら何でもする
そして弱い物から死んでいく
慈悲も仏も救いも無い、
生きる為の生き方、
彼らの世界、
法や秩序に守られている日本人には考えられない世界
お互いに相手を牽制し合い隙を狙う
そして先にカラスが動く
大きなクチバシを持つカラスが子犬の顔を狙い
鋭く突くすかさず後ろに飛び退き交わすも
翼を広げたカラスがとんがった前足で
子犬の体をくい込むように横から掴み飛ばす
「キャン!」
子犬は飛ばされ地面を少し引きずる
起き上がるも今日一日の疲れもあり足にあまり力が入らず震えてる
それでも何とか立ち上がり
気圧されまいと力の限り吠えるも
体勢を崩し倒れる
「クゥ〜ン、クゥ〜ン」
子犬はもう立てない、
体にはカラスにつけられた傷が2つ3つあり相当弱って居る様子だった。
後はカラスに殺されるだけ、それを自覚し諦めの涙を目から溢す
風が通る
それは冷たく優しさのかけらもない悲しい風、
子犬の体には厳しく辛い現実の波
そんな風でも拭かれ転がるボールがカラスの後ろで動いている
子犬の目にボールが写り今日を思い出す
楽しかったな今日、誰かと遊んだのはいつぶりだろう、飯を食ったのは何日ぶりだろう
あの荷物が有れば会えると思ったのに
涙は子犬の目を覆う
「クゥ〜ンクゥ〜ン」
子犬はもうカラスが何処居るかも良く分かっていないそれでも転がるボールを見続ける。
もっと遊びたかった、あの人間といたかった、
撫でられた時の手は何よりも優しかった、
水をくれた時の彼は何処か嬉しそうだった
少しずつ視界を覆う黒い影
子犬はボールを見続けただ思うのだった
会いたい
目に傷のあるカラスは子犬が倒れるのを確認し相手を見定め頃合いを感じる
残りの2羽に合図の鳴き声を送る
「カァ!カァ! カァ!カァ!」
短くリズミカルに鳴く
その合図を元に2羽が同時に動き
クチバシと獲物を仕留める尖った足で殺す気で子犬に襲い掛かる
「カァーーー!!!×2」
その時だった彼らの間に二足歩行の大きな影が現れ
子犬を庇う用に立ち塞がった
カラスは驚くも勢い止まらず
人の形をしたものの背中にカラスがぶつかり
子犬は腹と腕で覆う用に男の体に抱きしめられる。
そしてこの子犬を包む生き物は語りかけるのだ
「大丈夫か?もう心配ないからな」
子犬は答えるように彼の身体の中で尻尾を振っている
「お前怒っていいんだぞ、こいつ」
たつみは子犬を優しく撫でながら語りかける
子犬は「ワン」と嬉しそうに言葉を返し彼の腕に埋まる用に身を寄せている
「カァーーーーーーー!!」
目に傷のあるカラスが大きな声を
たつみの背の方から響かせていた
「そうだったなお前ら俺の飯を狙ってたんだったな」
たつみは犬を地面に下ろし
カラスの方へ向く
カラスらはたつみを敵とみなし
怒りの声をあげ騒がしく鳴き散らす
そんなカラスに向かい合い
たつみは思いを込めた右拳を左手に打ちつけ
「お前らそんなに腹をすかせてるんだったら」
たつみは拳を掲げ走りこむ
3羽揃ってたつみに襲いかかる
「俺の拳を喰らいやがれ!!!」
こうして犬と人間のドラマは日の沈みと共に幕を終えたのだった
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始めて書いてみました
言葉って意外とポンポン出てくる物なのですね笑
何かコメント貰えるとありがたいです
(初めてなんので何か言って欲しい)
よろしくお願いします!