表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ゴブリン問答

作者: b2ox

助手「今年のイグ・ノーベル賞、トリカヘチャタテの発見で日本人研究者が生物学賞とったそうですよ」

博士「トリカヘチャタテというと数年前に話題になった、メスがオスにチンコぶっ挿して精子と栄養をじわじわ吸い上げる昆虫だな」

助手「…間違ってはないけどもうちょっと言い方ってものが…」

博士「チンコのちょい上には産卵管も生えてるから、都合2本チンコが生えt ゴフゥッ!」

助手「それ以上言うと腹パンしますよ?」

博士「もう喰らってる喰らってる」


博士「オスの外見上の特徴と思われてた生殖器が実はメスの特徴だったとはな。助手の大きなおっぱいも筋肉で出来てて実は男だったりとかw」

助手「カテーテル突っ込んで栄養剤を流し込んで差し上げましょうか?」

博士「ゴメンナサイ、モウ、イイマセン」


博士「どう見てもオスだけど実はメスでしたって生物の実例があるし、前にふと思いついたアレも有りなんじゃないかなぁ」

助手「まぁたおかしな事妄想してたんですか?」

博士「…最近のラノベとか薄い本で出て来るゴブリンの設定についてなんだけど」

助手「緑色の小さな人型の魔物で、オスしか居なくて、人やエルフなどの女性を襲って繁殖するというのがよくある設定ですね」

博士「そうそう。繁殖速度が速いってのと生まれてくるのはゴブリンのみってのも追加で」

助手「その設定が何か?」

博士「実際にそんなゴブリンが居たとしたらその繁殖の仕組ってどうなってるの?って疑問に思ったわけよ」

助手「それとトリカヘチャタテに何か関係が?」

博士「うむ。結論から言うと、ゴブリンはオスに見えるけど実は全部メス」


助手「ペニスが産卵管になってて卵を産み付けてると?」

博士「まぁそんなとこ。卵は殻付きのじゃなくてむき出しの卵子を産み付けてるんじゃないかと考えた」

助手「卵子を産み付けても精子がなければ受精卵になりませんよね?」

博士「受精しなくても受精相当の刺激があれば胚発生するから。例えばギンブナの卵子は他の種類の精子と接触することで胚発生のトリガーが入る」

助手「トリガーさえ入るのなら精子である必要もないというわけですか」

博士「そうそう、膣とか子宮内で分泌されてる物質をトリガーにしてるんじゃないかなと。具体的にそれが何かまでは考えてないけど」

助手「詰めが甘い」


博士「そ、そもそも常識的にゴブリンの精子で受精すると考えるとハーフが生まれてこないのがおかしいし、繁殖速度を考えると排卵頻度と排卵量がネックになる」

助手「排卵誘発・促進効果のある体液を注いでいるという薄い本設定もアリですよね?」

博士「そうだとしても誘発剤で卵胞を成熟させる時間も必要だから」

助手「つまりさほど卵子の供給量は増えないわけですか」

博士「多分そう。そして、ハーフが生まれないってのは卵子側の遺伝子を利用というか取り込んでないと考えるのが自然」

助手「それって要するに精子が卵子から核を追い出して居座ってる感じですか?」

博士「そう、だけどそれはもう実質的に精子はほぼ卵子だったてことになって、どっちにせよゴブリンはメス」

助手「ややこしい」


博士「そんな具合に考えると、繁殖速度が速くて生まれるのがゴブリンばかりって設定から導かれるのは、ゴブリンはメスのみのクローン生物ということになる」

助手「なるほど」


前作を書いた後に思いついたネタなのですが、ちょうどイグ・ノーベル賞のニュースがあったので投稿するなら今のタイミングしか無いなということでちゃちゃっと書いてみました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] いっそ寄生虫の卵みたいなのにしてしまった方が効率良さそうな。 対象の粘膜に食い込んで周囲の血管から栄養を吸収して成長。腹を食い破って出てくる。 システム的にはオスの直腸とかでもイケそうで怖い…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ