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2ndLife  作者: 亜暮 霊璽
5/5

やり過ぎた…かな?(確信犯)

生徒会の奴ら(変態集団)に目を付けられた翌日、何故か今働いている駄菓子屋に長蛇の列が…


え?何事?


「お、お姉さん…お、オススメは?」

「今日は暑いからソフトクリー…」

「お姉さんの好きな味は⁉︎」

「バニラ…かな?」

「「「うおおおお‼︎バニラ何処だぁぁぁぁ⁉︎」」」


ヒィィィィ⁉︎怖っ⁉︎何この現象⁉︎全員血眼で何でバニラアイスを探すんだよ⁉︎


「あ、す、ストロベリーも好き…かな?」


恐怖を和らげる為に少しはにかみながら別の味を出すと…


「退けええええ‼︎ストロベリーは俺のだぁぁぁ‼︎」

「ってぇなコラ‼︎ッスゾコラ‼︎」


ヒィィィィィィ⁉︎悪化した⁉︎何で⁉︎


午前中はそんな感じで戦々恐々としながら駄菓子屋の店番をしていた。


何人かに彼氏はいるかと質問されたので居ないと答えると、よっしゃぁぁぁ‼︎と叫んでガッツポーズをみんな取って居て怖かった。もう恐怖しかなかったな、アレは。


「で、お前さんはそんなに疲れたのか?」


昼飯を爺さんが作ってくれたので居間で軽くぐったりしながら答える。


「当たり前だろ爺さん…つか、代わってくれ…私が裏方やるから爺さん前出てくれ…多分女性客が増えるぞ?」

「儂この後地域の囲碁会に出てくるから無理じゃな」


爺さんは煙草を咥えるとそのまま出ていった。


「囲碁より仕事しろよ…」


私は更に項垂れながらボヤいた。


それから二十分後…


流石に昼飯も終わったし、そろそろ昼寝しながら店番するか?


私が表に出ると客足が引いていてもう誰もいなかった。


よしよし、夏休み中の小学生は三時以降から来るから三時間は寝れる…


じゃあ寝るか。


「…ぇちゃん!」

「ん…にゅ…」

「外国人のおねーちゃん!」


寝ていると肩を揺すられる。


大声で呼ばれるのでゆっくり目を開けると目の前に小学生が集まっている。あ、前来た少女。お久。


「どうしたの?」

「これ、ちょーだい!」


そう言って突き出して来たのはビッ○リマンチョコ。


「八十円だよ」

「はい!」

「はい、毎度」

「おねーちゃん!これは⁉︎」


そう言って丸刈りの少年が差し出して来たのはねり飴。しかも苺味。


「はいそれも八十円」

「はい!おねーちゃん!」

「丁度だね、ありがと」


そう言ってワシワシと頭を撫でる。中々に良いな、このシャリシャリ具合。最高だ。


しばらく撫でてから手を離すと名残惜しそうな顔をしながら少年はねり飴を片手に帰っていった。


そうか、もう三時か。


すっかり寝ていて気付かなかっ…ひぃっ⁉︎


何故そんなに入り口から覗いてる奴が多数いるんだ⁉︎怖いよ‼︎


「はぁ…はぁ…ヤベェ可愛すぎ」

「…彼女にしたい…」

「お、お持ち帰りしたい…」


ヒィィィィィィィィ⁉︎何こいつら⁉︎真面目に怖いんですが⁉︎悪魔より怖えよ‼︎寧ろあの爺さんより怖えよ‼︎‼︎


俺は慌てて店の入り口に張り紙をした。


『覗き厳禁!客でも無いのに覗いた場合は然るべきところへ通報します‼︎駄菓子屋店員より』


これで大丈…夫…あれ?張り紙が消えてる。おかしいな?風で飛ばされたかな?


もう一度同じ張り紙を作り貼る。


よしよし…って、あれぇ⁉︎また無い‼︎


…おかしい…


仕方ないのでもう一度貼り、今度は魔法をかけて剥がれないようにした。


すると…


「あれ⁉︎は、剥がれない⁉︎」

「早くしろよ‼︎次は俺のだろ‼︎」

「でも剥がれねぇんだよ!」


…うぉい!うぉぉぉぉい‼︎何してんのさ⁉︎犯罪だよそれは!


「何をしてらっしゃるのでしょうか?」

「「「あ…」」」

「いえ、『あ…』では無くて何をしてるのですか?」


そう聞くと三人の私とは違う学校の高校生は開き直り襲いかかって来た。


「面倒だ!このままお持ち帰りしてしまえ‼︎」

「ごめんね!」

「痛いのは最初だけだから!」


…取り敢えず半殺しで行くか。


「絡め取れ廃の灰(ウィスト・アッシュ)


そう唱えると私の足元から多量の灰が湧き出す。それはまるで蔦のように三人を絡め取る。


「な…何だこれ⁉︎」

「ヒィィ⁉︎動けない⁉︎」

「何これ…何だよこれ⁉︎」


私はニッコリと笑いながら歩み寄る。


「…で?何する気だったのかな?」

「い、いえ!アレは軽いジョーク…」

「本当のこと言わないと…」


そう言って灰の蔦をもう一本作り三人の乗って来た自転車を絡め取り、握り潰す。


ギギギィ‼︎と甲高い金属音を立てながら自転車は潰れる。


「こうなるよ?」

「ヒィィィィ!助けて下さい!早まってしまっただけなんです!死にたく無い!死にたく無い!」

「お願いします!何でもしますから!だから命だけは!」

「ブクブクブク…」


一人失神しつつも必死で命乞いをする。ま、殺しはしないよ?殺しは(・・・)


「じゃあちょっと失礼」


そう言って失神していない二人の頭を掴む。


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

「ウギャアァァァヒィィィィィィ⁉︎」


途端にジタバタとバタつきながら頭を激しく振り回し悲鳴をあげる。そりゃそうだ。何せ魔力に乗せて故郷(魔界)の映像をタップリ流し込んでいるんだから。


二分後、二人の髪は真っ白になって所々抜け落ちていた。…少しやりすぎたかな?

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