とったどー‼︎※某芸人風
許可忘れていたぁぁぁぁぁっ‼︎ヤバイ…どうしたもんか。
困った事とは単純に鞍馬は問題児過ぎて学校側からすれば目の上のたんこぶ的な奴だったのだ…まぁ悪魔が入ってる時点でもうたんこぶを上回ってるけど。
取り敢えず、髪の色を戻して……
元の白髪に戻し髪を纏めて後ろで縛る。見辛い前髪も留める。
…まず風呂入って考えますか。
「ふぅ〜…極楽極楽」
本当、日本の良いところは風呂だな。まぁこの家の風呂は何故か今時薪割り式だったから汗を掻くことになったけど。
因みに着火は魔法でポンっとやった。魔法便利ー…マジで。助かるわ〜ライター要らんし。
それでも飯なかったら餓死するけどな。
しっかり二時間入っていたら結局そこで寝てしまった。
翌朝、目の前にイケメンが。
……はい?え?
……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ⁉︎ナンジャコリャぁぁぁぁぁぁ‼︎
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ⁉︎
はぁ…はぁ…落ち着け。
私は昨日どうした?
風呂に入った。………あ。
入ったあと覚えてねぇぇぇ‼︎うあぁぁぁぁぁっ‼︎やらかした!
兎に角、起こさ無いように…
「老人は起こすじゃろ?」
「ぬをっ⁉︎起きてたのかよ⁉︎てかあんたもう爺さんじゃないだろ‼︎」
もう内外ともに二十代だろうに!
「中身はジジイじゃよ」
「いやいやいや…だったら若い男女がこんなとこで寝ちゃダメでしょ?」
「孫と添い寝するのはお爺ちゃんの務めじゃろ?」
いやいや!だから!あんたはもう老人じゃないだろ‼︎
「今日は仕事の許可を取りに行ってくる」
「そう言えば学生じゃったな」
「ソレ本業だからね⁉︎」
「悪魔なのに?」
「悪魔なのに」
仕方ないだろ?転生先がまさかJKだなんて…悪魔的に考えても予想の斜め上行きすぎだ。
全く…普通そんなことするかな……はぁ…
「じゃ、行ってきます」
「早く帰ってくるんじゃぞ!」
俺はそう言われながら学校へと自転車を進めた。自転車は爺さんから借りた。無断で。
帰ったら取り敢えず言い訳しよう…無駄だろうけど。
で、学校に着いたんだけど…遠すぎ。
魔法で途中から漕がずに動かしていたけど、これはこれで疲れる。
で、職員室職員室…あった。
ノックをすると中から気怠げな返事が返ってくる。
中に入ると当直として残っていた近衛先生が居た。
「すいません、これから住む所で手伝いですけど働く事になったので許可をもらいに来ました」
「あん?ンなもん夏休み始まる前にやれや…んどくせぇなぁ…名前と学年、クラスを書け」
そう言って近衛先生は無造作に紙とペンを投げてよこした。雑すぎだろ。
書き終えて渡す。
「ほぉ?一年三組?俺のクラスか…名前は鞍馬剡…ん?鞍馬剡?」
私の顔を学生名簿のものと見比べる。
「…何ですかその顔は?」
「今度は何する気だ悪餓鬼」
「何もしませんよ」
「どうだか?まさかその店を潰す気じゃ?」
「その前に私が物理的にねじ切られるか潰されます」
「…は?」
そりゃは?って言いたくなるよな…けど、あの爺さんならやりかねん。マジでツイストされてそのままねじ切られかねん。
はぁ…まぁそんな胡散臭そうな顔されても仕方ないか…?
「じゃあ何をすれば良いんですか?」
「何ってそりゃ…ん?お前ちょっと髪上げろ」
「え⁉︎嫌ですよ‼︎」
「何で逃げる!コラ!逃げるな‼︎」
ひいい!ストーカーだぁ‼︎
「ストーカー言うなコラ‼︎よっしゃ捕まえた!」
「にゃっ‼︎」
ううう…仰向けの上に乗られた…もうお嫁にいけないいいいい…
「やっぱりか…カラコンしてんのか?てか額のこの柄消せ」
「先生…目の色は地ですし、額のは消せません…消せたらいいんですけど」
「何言って…あ、本当だ。カラコン入ってねぇ…額のもよく見たら痣みたいなやつだし」
ほらね?言ったでしょ?
「下りてくれないとセクハラされたと叫びますよ?」
「お、おぉ。で、何で働く事になったんだ?」
「ソレはかくかくしかじか…って言うわけですよ」
「ブハハハ!何じゃそりゃ⁉︎ウケるな‼︎あはははは‼︎」
笑い過ぎだろ…泣くぞ?悪魔泣くとポルターガイストが起きるぞ?良いのか?
「まぁ、意識改革で尚且つそこまで客観的に見れるんだ。今回は許可しよう」
「本当ですか⁉︎」
「おうって…のわっ⁉︎」
やった!働ける!野垂れ死なずに済む!
「待て!離れろ!押し付けるな!取り敢えず良いから抱きつくなぁぁぁぁぁっ‼︎」
「え?あ、はい」
近衛先生はすでに肩を上下させながら息をしている。そんなに疲れることあった?
ま、許可取れて良かったぁ…
明日から頑張りますか!
この後帰ってから爺さんにパイルドライバーと水車落とし、スープレックスを食らったのはまた別のお話で…