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いきなり実戦ダダンダン!④

ようやく更新w もはや挿し絵もやってられない状態ですwww

Episode‐file‐11



 戦いはその勝敗を決する、最大の機運(クライマックス)を迎えつつ合った――。


 みずからの股間の()()()()を左手で握りしめたまま、正面のモニターに向かう主務操縦士(メイン・パイロット)……!

 モブは、よく見知ったはず街の景色のその穏やかならざるありさまに、マジマジとふたつの(まなこ)を見晴らせる。

 大きな半球状(ドーム)型のコクピットで、みずからが腰を()える操縦席をぐるりと取り囲んだ全景表示ディスプレイ。その中にはいくつもの警告表示(アラート)が出ているが、はじめに見ていた()()から、まだその数を増やしていく……!

 後から後から、人気(ひとけ)の無いはず秋葉原(アキバ)の大通りに()()()()()()()()が現れるのだ。さながらちょっとしたパニック映画の(おもむ)きか。

 思っていた以上の真っ赤なターゲットサインの一群を前に、ちょっと(ひたい)にイヤな汗を浮かべるでぶちんのオタクだった。

 前を向いたまま、正面の小型画面の中の自衛官たちではなく、背後の教官、()()()()のおじさんへと言葉を投げかけた。


「確か聞いてたのは、()()()()? そんなこと言っていた気がするけど、それどころじゃない数が目の前にいるんだけど……! 見た感じじゃ、もう10コは下らないんじゃない? この謎の(ホシ)マーク? これって言ったらば、敵の存在を表示しているんだよね、ちがう?」


 太くて丸っこい濃い眉をひそめさせる前衛パイロットに、後衛の補佐役(けん)教官役の()()は、さして焦った風もなくしごく平然と応じた。


()()()()()()? ままあることだ。おそらくは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ってだけのことだろうさ。()()()()()()()()()! この程度のことはあらかじめ見込んでおけ。おまえもこのロボのパイロットであるのならばな!」


「おれ好きでやってるわけじゃないからね? そもそもこんなにたくさんどうやって相手をするのさ? まさかその都度(つど)()()っ……あ、じゃなくて、まあ、その……ていうかさ、こんな若いおねーさんに見られながらじゃ、ちょっとやりにくいんだけどっ!?」


 手元にある、ふたつの小型ディスプレイの右手に映るメガネ女子のほうをちらちらと意識しながら、その口をとがらせるでぶちんだ。心情としてはかなりツライものがあっただろう。今もしっかりと()()()()握っているあたり……! 外側(そと)内側(なか)もとんでない状況だと改めて認識させられていた。だがひとの気なんかまるで知らずのデリカシー皆無おじさんが真後ろから答える。モラハラ気質全開でだ。


「気にするな? むしろ()()するだろう? おまえみたいな()()()()()()()()()()()なら! さすがに()()()()()()()だなんてのは若くてもムリがあるから、それなりに対処する。今し方のおまわりみたいに、()()()()()()()()()()()()()()()()()みたいなのがいれば簡単なんだが、今回はそうもいくまい……!」


()()()()()()()……なに言ってんの? 言ってること何がなんだかさっぱりわからないよ! えー、じゃあさっきのは、あのおまわりさんが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()? ()()()?? ()()()()()()()()? ()()()??? わ、おねーさんがこっち見てる!!」


「やかましい! ちゃんとロボの操縦(オナニー)に集中しろ! 見られるのは仕方がないだろう? そっちのねーちゃんはそういう仕事なんだ! あと細かいことはいちいち気にすなるな。でないとやってられんだろう、こんなインチキロボのパイロットなんぞ! この俺も含めて、これまでの常識や理屈なんてものとはほど遠いところで全てが回っている。そういう()()()()()()でこのおれたちは戦っているんだからな……!」


 きっぱりと断言してのける教官どのに、新人教習生はかなりの困惑顔でさらに口をとがらせた。ちょっとだけ背後にこの視線を向けるが、目を合わせずとも不満たらたらなのが丸わかりだ。


「それって、納得できるだけの説得力があると思ってる? ムリだよ。あとこのおれが()()って勝手に決めつけるのも、ちょっと()()なんですけど? おねーさんの前でやめてよ、この操縦桿(ちんちん)が立たなくなったらどうするのさ!」


「見られてるからむしろ()っているんだろう? おまえはいちいち()()()()()なんだよ、わかりやすい。ちがうのか?」


 あえて真後ろから聞いてくれるちょっと意地悪なおじさんに、()()()()()()()()()()のデブチンは、気まずげな表情を赤らめて頭から湯気を上げていた。もう背後を見れないくらいに肩を小さくすぼめてしまう。()()だった。これにカッカと破顔(はがん)してくれる教官(ぬし)


「わかりやすいったらありゃしねえな! まあいいんだよ、そっちのほうがこのジュゲムが反応しやすいのはこれまでの経験上はっきりしてるから、なんら問題はありゃしない。それよりも実働試験、攻撃機動の精度を上げるぞ。()()()()()()()()()()()!」


「童貞で悪かったね……! ううっ、おねーさんの視線が気になるっ、ああん、誰か助けてよ! え、またさっきの()()、じゃなくて、なんだっけ、()()()()()()?」


()()()()()()! 個別に撃破する気持ちで手前のやつらにぶっかけてみせろっ!! あのまっちろいのを! 言ったらキャノンの精密射撃だ! この距離なら外すこともないだろうっ、こいつを軽く()()()()()()()くらいでヒットさせられるぐらいになれ。くれぐれもイクんじゃないぞ?」


()()って、若いおねーさんが聞いてるんだよ? あ、このおじさんの言葉は聞こえないんだっけ? なんかずるくない? それに言うほど簡単じゃないんだって……!」


 ブチブチ文句を言ってると左手の小型画面の中の若いおじさんに聞きとがめられてしまう。自称・監督官の村井だ。そっちの存在をすっかり失念していたオタクのパイロットくんは、げんなりした顔で舌を出した。うげ……!


『オタクダくん、ここが正念場だ! どうか無事にこの難局を乗り越えてもらいたい。初回からかなりの負荷がかかるが、そのぶんに()()ははずむはずだから、どうか奮起してくれ。こちら側の()()調()()によると社会保険料や年金、果ては家賃なども(とどこお)気味(ぎみ)なのだろう? それらをすべて()()()にできるはずだ、ケータイやサブスクなどの各種料金を込みにして!』


()()()()!! ちょっと、そんなのおねーさんの前でわざわざ言わないでよっ、おれ完全な()()()()()()になっちゃうじゃん!! 今こんなことさせられて、ひととして完全に()んでる! なんかしらのハラスメントで訴えるからねっ? ()()()()()()()()()()()()()()()()!!」


 結構な暴露に思わず悲鳴まじりに叫んでしまうが、当の右手のメガネのおねーさんがぴくりともせずで冷静に返してくれる。ついにはがっくりとうなだれるモブだった。


『――いえ、そちらに関しましては当然、このわたしも関知はしております。ご安心を。付け加えるのならば()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()調()()()()()()()()()()()()()()()()。気に病むことはありません。童貞は犯罪にあたりませんので……! 従って滞っている社会保険その他につきましては、こちらで全て処理させていただきます。家賃は次回の更新料も込みにして、先払いにしてしまえば家賃自体を値引きする交渉も可能ですが、いかがしますか? そちら向きのエージェントがおりますので……』


「な、なんか、死にたい……! あの、後で考えさせてください。いまそれどころじゃないんで。んん、()えちゃうよっ、ほんとに泣きたいっっ!」


 瀕死状態でどうにか答えるオタクのでぶちんに、背後からおやじのがなり声が轟く。容赦がない教官。泣き面に蜂だ。


「それこそ後にしろ! いいか、目の前にいるバケモノどもは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()! 特務自衛隊である俺たちがやるべきことは、当然この救助と救援、場合によっては武力を用いた問答無用の()()()()! 心してかかれよ?」


 その声にいつになく重みがあるのを聞きとがめて、でも振り返らずに視線だけ(はす)に飛ばすモブだ。何故かその顔を見るのが怖かった。


()()っ? それって……!」


 言わんとしていることを(にご)しているように聞こえたが、ひととしてやってはいけないはず行為なのではと問いかけたところで、あいにくとがさつなおじさんはこの言葉を(さえぎ)る。今や完全に後部座席(リア・シート)のペースだった。


「いいからっ、ちんちん用意! 要領はさっきと同様、機体右アームの前腕部射出口から前方の災害主(さいがいぬし)どもめがけてスマッシャーをぶちまける! まずは手前からはじめ、次に向かって右の標的(ターゲット)、最後に左の奥のヤツだ! 了解したなら()()せよ!」


「えっ、もうそんな勝手にぽんぽんと決めないでよ! こっちのペースだってあるんだし、そんなに簡単じゃないんだって、この、ううん、あっ、あ、いっ、イッちゃう!」


()()()()! あとまだイクんじゃない! 何度言ったらわかるんだ! (さか)りの()いた野犬(いぬ)でもあるまいに、お、いいぞ! ちゃんとできてるじゃねえか? む、おまけにそんな長いことそいつを放射できるなら、もうそのまま奥へと向けてぶちまけろ! ()()()()()()の要領でだな? もしくは()()()()()か! おまえ、ほんとにいいセンスをしているんだな! あたりがまっちろい海みたいになってるぞ? やつらおぼれてやがる、おまえの()()()()()()に!!」


「おれのじゃないって!! おねーさんが見てるから! おれの性癖ねじ曲がったらどうしてくれるのっ? どんなに元気でも放水なんてしないって、それって完全にAVのノリだからねっ!!」


「いわゆる、()()()()()ってヤツか?」


「しないって!!!」


 思わずガッとキバをむいて振り返ってしまうに、上段の教官席で腕組みしてこれを見下ろすおじさんときたら、にんまりした笑みで前を見ろよとうながす。何やら満足げなさまでだ。怪訝にまた前を見るモブの表情に驚きの色が浮かぶ。


「……あれ? ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()? なんか(ふく)らんだりしてるよ、()()みたいに! わっ……!」


 見るからに気持ちの悪い汚水か汚泥だかでできあがった異形のひとがたが、不意にその場で固まったかと思えば、どれもがボコボコとそのからだに無数の(こぶ)みたいなものを至る所に膨らませはじめる。挙げ句、ボコンボコンと全身が破裂して崩壊させるのをギョッと見つめるモブだ。その下に誰かしらの()()みたいなものがうかがえたが、身体中を爆発させる謎の存在たちは、断末魔もなきまま白い煙幕の中へとその身を深く沈めていった。それきりにぴくりでもない――。

 これによりディスプレイ表示の赤かったターゲットサインがどれもオレンジへと切り替わり、次に黄色から緑へと色を変えていく。果ては災害解除(クリア)の白表示だけが地べたに灯るのだった。それまで低く鳴っていた警告音(アラーム)もすべてが沈黙……!


『すばらしい! 災害主の清浄化を確認、これは言うまでもなくこのジュゲムの()()()()を裏付ける確たる戦績だよ。きみはまさしく真のオタクだ! ならばこの勢いで残りのダメージも回復してもらいたいものだな。さすれば社会保険も家賃も安泰(あんたい)、きみの未来は明るいものになるぞ? 帰ったら隊員証をつくる写真撮影をしよう、私服でなくてもそのままで構わないから!』


「横から余計なことゴチャゴチャいわないでよ! みんな勝手が過ぎるって!! もう、えっと、また先に進まないといけないんだよね? 倒れてるひとを踏んづけないように? 残りの()()も全部やっつけるんだから、これって、やっつけてるの? そんな実感まるでないんだけど……」


 暗い顔つきで背後を振り返るオタクに、後ろのおじさんはこちらも少し渋い表情で見下ろしてくる。はじめ思案顔で首を傾げながら、やがてその口元に()()()とした穏やかでない笑みを浮かべて何やらぬかしてくれた。


「うむ。さすがに(つら)そうだな? なんなら()()()()……いいや、だったらいっそ()()を試してみるか。初回の初見じゃまだ早いかと思っていたんだが、おまえなら存外(ぞんがい)できるかも知れない。そいつで残りのヤツらをまとめて()()()()だ! おいモブ、喜べ! ()かせてやるぞ? お待ちかねなんだろう?」


「え? ()()()()()()()()()()()、さんざんイクなって言ってたじゃん! あふっ、あ、でも正直もう限界だから、イッていいならいきたいんだけど、ほんとにいいの? あとおねーさんはずっと見てるんだね、おれのこと??」


 気まずげな視線を右手のモニターに飛ばす青年に、その小型画面の中で微動だにしないメガネ女子はかすかにだけその細い(アゴ)をうなずかせる。メガネがひたすら光っていた。プライバシーの配慮は皆無らしい。かすかなため息ついて(あきら)めるモブだった。


「ようし、大通りの中央に機体を固定、方角そのまま、()()()()! ゆっくりとだ。複数ある災害主の反応を見定めながら、絶好の()()、もとい()()()()()()を確定する。ああ、そうだ、おまえが()()()()()()を打ち上げるためのな?」


 背後で意味深な物の言いように、ムッと眉の根を寄せて怪訝な表情の前衛操縦士(メイン・パイロット)。何やら聞き捨てならない含みがあったろう。


「微速、前進っと……()()? ()()()()()()だよね、やること違うなら事前にいってくれないと……あ、ん、イッちゃう!」


「もうちょっとの辛抱だ! 頑張れ。慎重にシコれよ。その瞬間(とき)は近い。せいぜい派手にイカせてやるから、思い残すことがないくらいに思いっ切りにな? それにつき、ナニにヘンな手クセが付かないようにだけ気を付けろ!」


「あん、何、言ってんの? もうめちゃくちゃなんだって! おれ、もう何がフツーなのかわからなくなってきてるよ、あ、すごいな、ターゲットのサインがまた増えて、おまけにみんなこっちに向かって来てるよ? うわっ……」


 ちょっと引いている新米パイロットに、しかしながら背後のベテランは少しも動じることなくこれを受けてくれる。


「あいつらもみんなわかってるんだ、コイツめがけて群がってやがる。助けを求めるがごとくにな? 救ってやればいい。おまえの()()()()()()で……! ようし、機体停止、この場で標的を待ち構える。()()()()()()! 完全にイッてかまわないから、本気でぶちまけろよ? スマッシャーなんて()でもない()()()()()()()()()()()()()()()()!!」


()()()()()()?? おじさんなに言ってるの?」


()()と呼べ! 言うなればコイツの()()()だな。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、その名も()()()()()()()()()!! ちんちんからほとばしる射精時の快感を全解放してそのバイブスを標的に叩きつけるんだよ! 食らったヤツは強制的に即打ちで射精、脳汁あふれる脳内お花畑で完全に朽ち果てる! 後におまえが迎える賢者タイムの恍惚と満足感もあいまって、どんな災害変異種でも成仏(じょうぶつ)間違いなしだ!!」


「おっ、なにっ、またヘンなこと言ってる! いちいち頭にオナニーを付けないといけないの、この自衛隊では? 定冠詞(T h e)みたいに?? ほんとにこれって自衛隊? 世間に知れたら炎上案件だよね、おれ、そんなののパイロットだなんてやってられないよ、これっきりにしてほしい!!」


「そんなことは前のヤツら、ないしコイツに言え。とにかくこのジュゲムを中心に効果範囲は正面から放射状に広がるから、なるたけ()()()()()を迎えることが一番のポイントだ。途中で()()()とかしたら目も当てられない。すかしっ()にもなりゃしないからな? 快感と性欲の情念が増せばますほど視界の外にだって波動は広がる。理論上は360度のオールレンジ・バーストも可能だ。さすがにそこまでは行かないだろうがな……!」


「な、なに言ってるんだかほんとにわからないよっ! んんっ、あふ、もう限界! おねーさん、見てるなら見てて、おれもう本気で果てるから! これってセクハラにはならないよね?」


 顔を真っ赤にしてもだえるモブだが、背後のぬしにまんまとどやされる。


「余計なことは考えずに操縦桿(ちんちん)にのみ集中しろ! コイツがお見舞いする一発の効果範囲予想のレンジ内にもうじきすべてが納まる! 一気に仕留めるぞ! 3、2、1……よし、すべて射程圏内にターゲット・ロックオン完了っ、ゆくぞっ、シートに身体をあずけて今こそ全力でシコれっっ!!!」


「ぜっ、全力っ、ああん、もうわけがわかんないっ! 本気でやるからねっ、おねーさんも見るなら見てて、自己責任で! 汚しちゃったらごめんなさいっっ!!!」


 かろうじて手元にかかっていた目隠しのフードをはらいのけてまんまをモロだしにする主務操縦士だ。決着の瞬間は近かった。


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!!!!」


()()()()()()()! ゆくぞっ、必殺! ()()()()()()()()()!! ()()()ッ……()()()()()()()()()っ!!!!!」


 全てが轟音と激震、まばゆい光の中に包まれてゆく……!!


     ※次回に続く…!   応援してね☆ by モブ♥

挿し絵はできたら後からでも付けたいのですが、ちょっとわからないですね(^_^;)

そもそもこれの需要がさっぱりわからない状態なので……チ~ン!

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