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雨に唄えば  作者: 郷新平
3/3

雨に唄う

 透は雨の中、待ち合わせに来た、晃と出かけた。

透は違和感を感じるが

 土砂降りの中、透は家に晃を連れて行った。

「ただいま」

 母親にそう言うと、タオルを取り、晃に渡し、自分も雨で濡れた、水分を拭き取った。

 透は晃からタオルを受け取る。そこで透は違和感を感じた。

 透は2階の自室に晃を連れて、行く。

 ギターを弾いて、自作の歌を歌う透、それを晃は大人しく聞いていた。

 歌い終わった所で、晃は口を開く。

「もう一度、弾いてくれる?」

 透はもう一度、弾き始めた。

 少し、進むと晃は

「ここはこうした方がいいんじゃない?」

 と言って、歌い出した。

 仕上がりが良くなり、楽しくなった透は夢中2人で歌い、改良を繰り返した。空は先程の雨が嘘の様に晴れ渡っていた。

「楽しかった。そろそろ行かなきゃ」

 晃は立ち上がると

「途中まで、乗せてきますよ」

 そう言って、立ち上がる。

 居間にある母親に

「ちょっと、送ってくる」

と言うと、母親はチラッと見て、

「誰を?」と問いかけた。

 透は外に出ると、拓也から電話が掛かってきた。暫く、話をすると、電話を切り、晃を見つめて、晃も透の顔を見て、苦笑いを浮かべた。

 透は無言でバイクに乗り、晃は後ろに跨る。

「拓也さん?」

透は頷く。そして、走り出した。

「拓也さんから聞きましたよ。昨日、晃さんが事故して、病院に居るって、結構、危ない状態だって、」

 雨が急にザーザーと降り始めた。

 普通なら、騒音とかで、届かない声だが、

「そうなんだよ、少し、考え事しててね。マンホールでツルッと滑ってね。その調子だと、気付いてたね」

「こんな土砂降りになのに、水が全く、付いてなかったので、」

「そうなんだ」

「何で、来たんですか?」

「悩んでる子が居るって聞いてね。拓也さんはいい歌手なんだって言ってたから、どうしても聴きたくて、どうせ、最後なら、俺のアドバイスが役に立てるならとね。最後にいい音楽を聴いた。あの世でも楽しめるなとね、あの世がおるか、分からないけど」

「ふざけんな!」

 透は叫ぶ

「一緒にデュオやろうって言ったじゃないかよ」

「すまない」

「アンタのアドバイスなんか、なくても俺はやれたんだよ。」

 透はため息を吐く。

「糞、アンタが気になって、いい曲が歌えなくなりそうだよ。これから、病院に送ってやるから、とっとと生き返ってこい。それまで、待っててやるから、一緒にデュオやるぞ。アンタが戻らないとデビューできないからな、有名な事務所に入るんじゃなくて、ショボい事務所で、1から世界目指すぞ」

「ああ」

 晃がそう言うと、透の背中から重みが消えた。

 透は歌い出した。将来の相棒を思って

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