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寿命300文字

 胎児の時、俺は夢をみた。


「我は神だ。お前の寿命は300文字に設定した」


 最初は神の言っている事がわからなかったが、成長し自我が芽生えるにつれてその意味がわかってきた。


 俺は300文字しか生きられない。

 母にその事を伝えると「慎ましく生きなさい」と母は言った。母は泣いていた。


 俺は300文字を慎ましく生きてやろうと思った。


 七歳で新元素を発見した俺は飛び級で大学に入り卒業と共に米国の研究所で働き、そこで出会った女と所帯を持った。子供は三人生まれた。


 ノーベル賞は二回受賞し、晩年は日本の大学の教授として学生達に囲まれて過ごした。


 そして百歳を迎えた年俺は孫達に看取られ死んだ。


 神は言った。


「ぴったり300文字だ」

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― 新着の感想 ―
[一言] ツイッターで、黒猫虎さんからお勧めされて来ました。
[一言]  面白かったです。  この作品の全ては「寿命300文字」ですね。「300時間」「300日」ではなく「文字」。  ラストでストーンと納得出来ることと、彼は百歳まで幸せな人生を送ったことが、い…
[良い点] 300字なのにすごい濃い人生! [一言] 面白かったです!
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