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誕生 勇者レイ

 俺が倒れてから三日がたち、そろそろ本気で死にそうになっていた時。救いの声が聞こえた。

「おいっ!誰かいるぞ!」その声を聞いた瞬間目の前の視界が真っ暗になった。

 

          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  う~ん、頭が痛い 周りがうるさい、ちょっとは静かにしていてくれ。

 「あれ、いきてるのー?」 「あれ、だいじょうぶなのー?」

 「あれ、くさいよ~?」・・・おい最後の奴!今さらっと俺の悪口を言ったな!

 「俺は臭くねーよっ!!」 いきなり大声をだしてびっくりしたのだろう。

 周りにいた子供三人を一斉に泣かせてしまった。

 「泣くなよ!お前らが泣くとこっちまで泣きたくなるだろう!」と言い出し泣き出す子供三人と24歳の大人一人

 異世界転移を急にされた俺は結構応えていた。

 

 「どうかしたのか~?」という優しそうな声が聞こえ扉が開いた。七十代ほどだろうか?見るからに老けていた。

 「よかった。目が覚めたんですな。倒れているのを見つけてもう四日がたとうとしていますぞ。」

・・・もうそんなにたったんだ。そんなことを考えていると。


 「さて、体調も回復しているようですので、今からする質問に答えてもらいましょう。」

 質問も何もこの世界に来てから一週間しかたってないから、何も答えきれないぞ?

 まぁ、変に答えて敵と思われても困るな、ここは正直に答えようか。

 「すまない、俺もどうしてこうなったかが分からないんだ。」

 【分からない】これは本当のことだ。続く沈黙、 すこし、気まずいな。すると・・

 「そうですか。では一つ目の質問を、あなたの名前は?」

 あっ、そんな感じの質問ですか。 安心して答えることができるな。

 「レイといいます。24歳です。」

 とシンプルに答えた。


 「わかりました。レイ殿、では次の質問を、あなたはあそこでなにをしていたのですか?」

 その質問やっぱりするのかよ。どうやって答えよう。嘘を言うわけにはいかないしな。

 「信じてもらえるか分からないけど、信じてくれるなら本当のことをいうぜ。」

 頼む、信じてくれると言ってくれ。 すると、衝撃的なことを言った。

 「私たちの一族は真実と嘘を見極めることのできる、特殊な目を持っています。あなたの発言から嘘が見られなかったら、あなたの言うことを信じることができましょう。」

 

 ・・・交渉の時とか最強じゃね?


 「分かった。あんたらが望むことを言えるかは分からないけど、なるべく信じてもらえるようにするよ。」

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 2時間にも及ぶ質問をされ、俺は萎えていた。

 「ご協力に感謝します。レイ殿、この後はどうする予定なので?」

 まさかの質問続くのかよ。 でも、この後のこととか考えてもなかったな。じゃあ、あれとかしたいな。

 「就職したいんだけど、なんかカッコいい職業とかある?」


 「若者に人気の職業でしたら、騎士 勇者 冒険者 鍛冶屋 など、の職種がありますが?」

 これだよ、これ このカッコいい感じだよ。さすが異世界、分かっているな。

 「へぇ、じゃあ勇者とかしてみたいな。」 即答である。

 「勇者ですか。人気はありますが、やめといたほうがいいと思います。 絶対に!」

 微妙な空気が流れる。 そんなに否定する?・・・普通。 こいつ人気があるとか言っていたのに?

 「な、なんで、でしょうか?」すると、いきなり 悲しそうな顔をし、いった。

 「勇者を目指す者の死亡率は極めて高い、90%以上もあります。この村からも毎年出ていきますが。勇者になれたものはまだ、一人もおりません。」

 

 そんなに死ぬものなの?勇者になるのもそんなに難しいものなの?

 「勇者になって、なにかメリットとかないの?」老人は、ちょっと笑ってこう言った。

 「勇者になると、ハ-レムを作れるようになるとか、なんとか。」

 決まったな将来の夢 俺は勇者になろう。 誰が何と言おうが、絶対になる。なってみせる。そう心に強く誓った。

 「どうしたらなれるんだ?」とイケボを使って尋ねる俺に対し、

     こうやって犠牲者が出るということを、身をもって体験した老人さんだった。

 「役所に行って登録をすればなれますが・・・ノルマとかあって大変ですよ?」

 心配をかける老人に対し「そんな心配、無用ですよ。何事も情熱さえあればやっていけますよ。(イケボ)」もう、諦めたように 「ソ-デスか。ソ-デスか。」


 「さあ、始めるぞ。俺の勇者ライフ、もといハ-レム生活、輝かしい未来が俺を待っている!!」


 二時間後、俺は勇者になった。手続きは簡単だった。そして、剣を片手に草原に駆け出した。

しかし、ゴブリンを相手に死にかけていた。

 

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