最悪の異世界転生
湖は涸れはて、血のように真っ赤な空が広がり、草木の一本も生えていない大地がつづいている。
一言で言い表すなら、そこは地獄だった。 「どうしてこうなった?」思い出してみよう。
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「退屈だ。」俺のような希望も夢もない奴なら誰もが一度は思ったことがあるだろう。 ゲ-ム、読書、遊び、 この世には腐るほどの娯楽があるというのに俺の中にある空白は埋めてはくれない。今日もなんの意味もなくただ一人ゲームをしている。
一応プロフィール紹介をしておくと、本名 天野 零紀 年齢は24歳 コミュ障 童貞 ゲーム廃人 引きこもり 彼女いない歴=年齢を現在進行形で更新中だ。2年ほど前までは、社会のためしっかりと就活をしていたが10社とも面接で全て落ちるという、ある意味の快挙を成し遂げた。
その一件があり、俺はやる気を失ってそれ以来ずっと自宅警備を続けている。 俺はなにも持って生まれなかった、親のつけてくれた名前のとうりの『零』だ。いつも通り、pcを起動し、ゲ-ムを始めた。楽しくないが、いつもの日課だ。今日はいつにも増してpcの調子が良かった。
ゲ-ムを始めて3時間が立とうとしていたところ。一件のメ-ルが届いた。見慣れない発信元だ、「なんだ?」メールを開くとある一つのメッセージがあった。【レイ 君はこの世界をどう思う?】
レイは俺のプレイヤ-ネ-ムだ。なんでこいつ俺のプレイヤーネームを知っているんだ?・・・まぁ考えて分かるものでもない。それよりも質問に答えよう。考えるまでもない。【クソだと思う】と返信をした。すると、すぐに【ファンタジー系のゲ-ムばかりしているけど好きなの?】・・いきなりどうした?とりあえず【大好きだ】と答えておいた。ファンタジー系のゲ-ムを好んで買っていたからな。【じゃあ僕が異世界の創造神だって言ったらどうする?】ナ二イッテンダコイツ??まずい、いきなり痛すぎて片言になっていた。こいつただの中二病なんじゃないのか?と疑っていると、【そんなに疑うならこっちの世界においでよ?】
・・・さぁゲ-ムの続きでもしようかな。ちなみにそんな世界(中二病)に行きたくはありませんと考えていると。視界がいきなりフラッシュバックし世界が変わった。『ようこそ僕の世界へ』どこからか声が聞こえた。その世界は地獄だった。 全ての状況を整理できた。
「おいっ!お前出てこい!とりあえず一発殴らせろ!こなかったらこっちからでもいってやる!」 ・・・それから三日がたとうとしている。あれだけの威勢を張った俺はというと。
食料も水もなく疲労で倒れていた。