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魔物『こたつ』について

こたつに入ってくつろぐ僕に妹が会議の開始を宣言する。


 

 妹は僕の事を『兄』と呼ぶ。

 ほんの少し前まではお兄ちゃんと普通に呼んでいたのだが、

 なぜか最近『兄』と呼ぶ。

 それは右手の甲に五芒星を描くようになってからだったと思う。


「おに……コホン、兄……会議を始めます」

 あぁ、今日も妹の会議が始まるようだ。

 妹曰く、世界の真実を知る会議が……。


 妹は段ボールの箱を用意し、某ナントかゲリオンの指令の様な感じで、会議をはじめる。

「兄、今日知るべき真実は『こたつ』です!」

 妹はいそいそと背後から万能魔法板、(ホワイトボード:100均)を用意して、大きく『こたつ』と書くとドヤっている。

 さぁ、妹と僕の会議の始まりだ。


「兄、こたつとは実は…」

「実は何なのだ妹よ……」

「こたつとは……まものだったのです!!!」

 なんだって〇バヤシ本当か!<ババーン>


「して妹よ、魔物、こたつの特徴を教えてくれないか! 我々は対策を練らなければいけない、それにギルドに通達も必要だ」

「ふふ~ん、いいでしょう……では……」


 ※


「よっつのあしです」

 ふむ。

「あたたかくなります」

 ほう。

「にんげんをダメにします」

 www。

「時々まおうが中でガスをだします。くさいです」

 父さんの屁か……あれはやばい、あと靴下な。

「だがひとにはゆうこうてきです!」


 妹が魔法板に絵を描いて説明をしている。四つの足の四角いものが、棒人間へダメになるビームを出し、ガスを亡父っと出している絵。さすが妹、シュールな絵だ。あ、靴下くさいと追加された。にんげんともだちと書かれている。


 ノリノリで絵を描く妹。一緒についんてが揺れている。可愛いな妹よ。

 妹の神は大地母神(母)が毎朝セットしている。今日の髪留めは、おきにの兎のか。


「兄……聞いていますか?」

 おっといけない、わが妹の可愛さにトリップするところだった。とりあえず静かに頷いておく。


「で、『こたつ』の弱点ですが……」

 ほう、すでに弱点もわかっているのか。


「えぇ……わがしもべうさぎっち将軍が調べてくれました」

 うさぎっち将軍は、僕がプレゼントした、ピンクの兎のぬいぐるみのこと。顔の部分に雑誌のおまけの傷シールが貼られている。歴戦の強者らしい。

「おう、あの将軍が!」

「その弱点とは……」

 弱点とは!?


 ゴクリ……魔物『こたつ』の弱点とは、結構引っ張る妹。

 ここからしばらく妹の顔芸が始まる。多彩な顔を持つわが妹。

 どの顔も可愛いぞ妹よ! 兄は全てを映像に残したいが、以前とうさ……記録の保存をしていたところ、みつかって即、消された。最近の子はスマホとか触るの全然、ためらわないよね。そんなこんなで、たっぷり数分ほど、妹の顔芸を堪能。そして妹が重い口を開いた。


「まもの『こたつ』の弱点とは……」

 そろそろいいぞ妹。

「これです!!!」

「おおおお!!!」


 妹は今まさに人をダメにして溶かしている、まもの『こたつ』のその先にある、コンセントを抜き、それを僕に向け示す。


「これさえ抜けばせかいはあんたいです兄」<ババーン>

 なるほどな妹よ!


 ドヤ顔の妹。

 拍手する俺。ブラボー妹!ビバ妹! これで世界は守られた!!


 そこへ大地母神がクエスト(買い物)から帰ってくる。


「ただいま~」

「「おかえり~」」

「寒い寒い、あら?コンセント抜けてるじゃない」


 大地母神は妹の手にあるコンセントを見る。どうする妹よ!まもの「こたつ」を復活させるのか!


「いや、母、これはまものの……」

「寒いからすぐさす」

「いや、母」


 大地母神が『見つめて言う』の攻撃をする。

「寒いな~凍えるな~」

「はい……」

 無念、妹は大地母神の攻撃の前に屈した。


『くっ……』という顔をして僕を見る。

 うん、兄もそれには勝てないよ~無理だよ~。


 そんな妹をみて、大地母神はスーパーの袋を差し出す。


「はい、妹ちゃん、プリン、お兄ちゃんと一緒に食べていいよ~」

「!!」

 かくして、魔物『こたつ』に関する会議は終了した。


 プリンを口に運んでは目を細め、幸せそうにとろける妹。

 この後、世界の安寧はどうなるのか知らないが、妹は満足そうだ。

 暖かいコタツに、甘いプリン。


 ようは世界は平和で今日も妹は可愛い、それでいい。それでは、本日の妹と僕の会議を終えます。


「兄~プリンおいすいぃ~♪」


 このお話は、どこにでもいる家族、どこにでもいる兄妹のお話し。

 ただ、少しだけ違うのは、この妹は、小学一年生にして既に厨二病だということ……だったのです。

 そうこれは、どこにでもありそうでない、妹と僕の世界の真実の会議のお話し……なのです。


どうも十四年生です。

この作品はツイッターで某氏の創作問題に自分が答えた内容から生まれたお話です。

どこまで続くか、更新頻度はどうなるか一切不明ですが、出来次第、載せていきます。

他作品と合わせてよろしくお願いいたします。


今後が気になる、ここはもっとこうしたら、まぁとりあえず頑張れよという方はぜひ、下の評価をお願いいたします。


以下軽く設定。


妹:小学一年生、ツインテ。ひそかにブラコン。厨二病現在発症中にして進行中。

右手の甲に五芒星あり。(マジック)

僕:高校一年生、妹思いの、妹のラブのシスコン、何それ美味しい! 野郎!

かつて右手の甲に五芒星を描いた男。

大地母神(母):性格温厚であるも、芯はしっかりと強い、週に数回パートにでる。

温厚ゆったりナイスバディーのゆるふわ系。

魔王:(父):一家の大黒柱、泣かした子供の数は知れず。本人は優しく子供好きであり、部下の面倒もしっかりみる良い父親なのだが、顔が強面のため、誤解を受けることも多い。こたつ内で屁をする、靴下が臭いなどの特徴あり、日曜休みは主に打ち上げられたとどのようである。




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