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緑の液体
女神さまは形のいい唇に人差し指をあてながら
「ん~。ここでネタバラシしちゃうのもつまらないから、効果が出てからのお楽しみってことでいいんじゃないかしら。」
「そんな得体の知らない薬嫌ですよ。もったいぶらないで効果教えてくださいよ。飲むのが怖いじゃないですか」
と駄々をこねる私に
「いいから飲みなさいよ。変な薬じゃないから。」
「この見るからにやばそうな色した液体を、ですか?」
「そうよ。素直に飲みなさいな」
そういってグイグイと小瓶を押し付けてくる。
断り切れなくなって
「う~~。はい。」
私は意を決してその液体を飲み干すと、
「っ!!まっず!!」
「あたりまえでしょ。薬なんだから。それじゃあもう話すことは終わったから早く次の転生に向かいなさい。」
「女神さま、やっぱりさっきの薬の効果をー」
言い終わらないうちに女神さまによって私は強制的に転生させられたのだった。
その時の女神さまは今までの意地悪な笑顔が嘘のように、美しく微笑んでいた。