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幕間 アビス獣の謎
変身を解いた五人は、円卓についた。
装甲の重みが抜け、基地の音が戻る。
徳川 静が、先に口を開く。
「先に伝えます。
巨大化は、想定外でした」
誰も否定しない。
それが事実だった。
「シズオカイザーは元々、
対災害・対構造崩壊用の機体です」
一護が、即座に返す。
「……でも、戦える作りだった」
「ええ」
静は、視線を逸らさない。
「深海機関アビスが暗躍し始めて以降、戦闘を想定した改装を行っています」
「人が入れない現場で“押さえ”、必要なら“切り開く”ためです」
成実が、静かに言う。
「だから、剣もある」
「はい」
静は短く頷く。
リョクが、腕を組む。
「でも、巨大戦までは想定してなかった」
「その通りです」
静は即答する。
いずみが、言葉を選ぶ。
「敵の側が、一段階先に進んだ」
桜が、低く続けた。
「……止めた“あと”が、あった」
静は否定しない。
「マグロランナーだけが、巨大化した理由は不明です」
「条件も、再現性も、分かっていません」
一瞬、空気が張る。
一護が、低く言った。
「次は、同じとは限らない」
「ええ」
静は、最後に告げる。
「今までの前提は崩れました」
「次は、巨大化を前提で動きます。」
誰も返さない。




