表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『元カイロプラクターのおっさんが、チート能力「構造把握」で異世界を「調整」します ~聖剣も、英雄の骨も、大地の歪みも、俺の神技で正しく組み直す~』  作者: ナタネ
聖都アルドール編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/20

聖都アルドール編 第三話:錬金術師の訪問と、歪む土地の調整依頼!

ライオス・ガルディウス――元英雄にして、今はサトシのこの世界での友であり施術所の用心棒のようなことまでしてくれている。

それから数日後、復活した英雄の噂を聞きつけて

サトシの施術所は、かつてない活況を呈していた。

「お前に。王宮から、依頼に関する書状が来だぞ。今度は聖具の修復ではない、都市の『基盤』に関する、依頼だ!」

バルカスは、山積みになった依頼書を横目に、豪華な羊皮紙の巻物をサトシに手渡した。ライオスは、ことあるごとにサトシを訪ね、親睦を深めていた。また、時にその鋭い視線で、サトシに無用な干渉を試みる者を一掃する、最高の盾役となっていた。

「ライオスさん、いつも助かっています」

サトシはバルカスから渡された巻物を開いた。

その内容は、近郊都市**『リーフ村』**周辺の土地の異変に関するものだった。数ヶ月前から、村の農作物が原因不明の枯死に見舞われ、地下水脈の流れが変わり、わずかながら魔力のライン(レイライン)にも乱れが生じているという。

「都市の『基盤』ですか。これは…私だけでは難しいかもしれませんね」

サトシが依頼に目を通していると、扉が控えめにノックされた。ライオスが眉をひそめて睨む中、入ってきたのは、白衣とゴーグルを身につけた、快活な印象の若い女性だった。

「ごきげんよう、伝説の調整師殿。私は王立錬金術師ギルド所属、フィーナ・ライムライトと申します。そして、彼が噂の復活した英雄ですね」

フィーナは、サトシの作業台に置かれた魔石の破片を、熱心な眼差しで見つめた。

「あなたが行った魔石の**『再接合』の理論に、大変興味があります。あれは、錬金術の基本である『物質の結合』の常識を覆すものです」。フィーナは続けた。「実は、そのリーフ村の異変について、私も調査をしていました。魔力ラインの歪みは確認しましたが、原因が『土地の深部のズレ』**にあるのではないかと、仮説を立てていたのです」。

**知識フィーナ能力サトシ**の得意分野が一致した。サトシは新たな可能性に胸を躍らせた。

「専門家の方がいるなら心強い**。**では現地へ行きましょう。ライオスさん」

「あぁ、サトシ」

【歪曲する大地】

三人は翌日、聖都から馬車で数時間の距離にあるリーフ村に到着した。村の畑は、確かに一部が枯れ、土壌がひび割れ、奇妙な**『ねじれ』**を見せていた。

サトシは、村人が集う井戸のそばで、地面に手を触れた。

『精密なる構造把握』。

彼の視界に、地表を構成する土壌や地下水脈の構造が、図面となって浮かび上がった。そして、その深部に、巨大な岩盤構造の**『骨格』が、恐ろしいほどの『歪み』**を呈しているのが見えた。

「これは…ひどい。岩盤の層が、まるで巨大な力で雑巾のようにねじり上げられている!」サトシは顔を青くした。「局所的な地震ではない。これは、**『意図的な歪曲』**だ!」

フィーナは、魔力の測定器マナ・ゲージをかざし、数値を読み上げる。

「数値が示すのは、通常の自然魔力ではない、強烈な魔力です。しかし、こんな巨大な地層をねじ曲げるほどの力は、古代の**『土の精霊術』、あるいは『巨人の魔術』**でしかありえません!」

ライオスは剣の柄に手をかけた。「誰かが、村を破壊するために、大地を歪ませたというのか」

「おそらく…」サトシは立ち上がった。「この歪みの**『核心』は、ここではない。この村の不具合の発生源は、北西の『古の砦跡』の地下、最も魔力ラインが集中する地点だ。そこが、ねじれの『コンタクト・ポイント』**になっている」

サトシの**『構造把握』**は、まるで大地のレントゲン写真のように、歪みの核心を正確に示していた。

「行くぞ」ライオスは短く言い、先行した。フィーナも、サトシの正確な分析に驚きを隠せず、慌てて後を追った。

歪みの心臓部と、待ち受ける悪意

古の砦跡は、長年放置された廃墟だった。サトシの能力が示した**『歪みの核心』は、砦の地下深くにある、崩れた祭壇の中央だった。そこに辿り着いたとき、彼らは予想外の光景を目にした。祭壇の中央には、古びた『大地を司る魔杖』が突き立てられ、その杖から発せられる強烈な『歪曲の魔力』が、周囲の岩盤をゆっくりと、しかし確実に『ねじり続けて』**いた。そして、その杖の周囲には、三体の魔物(ロック・ゴーレムらしき魔物)が守りの陣形を敷いていた。

「この杖が、大地を歪ませている**『歪曲の魔力』によって**支配されている。フィーナ、解析を!」サトシは叫んだ。

フィーナは即座に杖に近づき、魔力を分析する。

「これは、**『大地を破壊する』ための物ではありません。大地を『歪んだ状態に安定させる』ための、『古の固定具』**です。しかも、修復が不可能になるほど、時間をかけてねじり続ける意図が感じられます!」

「目的は破壊ではない…**『機能不全による緩やかな崩壊』**だ」サトシは悟った。

「くそっ、まわりくどいやり方だ!」ライオスが咆哮した。

三体のゴーレムが、ライオスたちに向かって、重い足取りで迫りくる。ライオスは躊躇なく剣を抜き放った。

「サトシ、フィーナ!杖を解析しろ!この三体は、俺が**『剣筋の再調整』**の成果を試す相手として不足なし!」

ライオスは、サトシに**『最高の状態に再調整された』剣筋で、一体のゴーレムに飛びかかった。彼の剣は、岩の装甲の最も『構造的に弱い接合部』**を正確に突き破り、魔物の核を一撃で砕いた。

一方、サトシは杖の根元に膝をついた。

「この杖の魔力と岩盤の**『接合点コンタクト・ポイント』を、『精密なる構造把握』**で割り出す。その一点を修復すれば、この歪みは停止する!」

サトシは、大地の魔術という、これまで触れたことのない**『巨大な構造物』に挑戦を挑むのだった。彼の『調整師』**としての冒険は、今、大地そのものを修復するという、新たな段階へと突入した。

(ロック・ゴーレムらしき魔物)

『歪曲の魔力』の影響でロック・ゴーレムが変異した魔物、外見や色も通常のロックゴーレムとは異なり俊敏で一般的な冒険者では歯が立たない


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ