表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/9

内閣

――1935年9月11日、横須賀海軍工廠、従軍服、高田あき


飛行機で曳航した吹き流しを機銃で撃ったら無事あたったよ。このぐらいあたるよね。表示機に砲の向きを合わせるのは兵がやるからシンクロの出力不足は問題ないってさ。なにそれ。あ、工廠長。


「高田技師、本日の射撃見事である。今後ますます工廠で精励してもらいたいところだが、暗号の件で内閣から圧力がかかった。内閣にあらたな研究支援部局を設立する方向で、貴官らはそちらに出仕してもらう」


え、なにそれ。丸の内OL?


――1935年10月1日、内閣調査局、スーツ、高田あき


調査官心得だって。研究支援局(仮)、実態は端末利用局の立ち上げのため、さしあたりソフトウェア開発部隊を作れっていわれた。まだ存在自体が機密だから、正面きって採用試験とかできないけど、声をかけて来てもらうことはできるって。佐藤造艦中佐引き抜くわけにもいかんしな。内閣統計局の若手と、来年の理工系新卒からよさそうなのをインターン採用とかか。さしあたり開発環境と教育課程を用意しないとな。え、春までになんとか形にしろ?


――1935年10月15日、内閣調査局、スーツ、高田あき


開発環境はオーディオキーボードとマウスをつけたOS剥き出しの端末で分散ビルド。目が悪い人は画面拡大鏡。教育課程はありものでいけそう。gitサーバもいるね。

問題は採用負け。この時期に来年の新卒成績優秀者とれるわけないよね。みんな海軍学生とかで縛りがはいってる。どうすっかな。あ、兼務でリモートならいける? どうせどこかの機関の研究に関与するんだから、端末使いたい機関に人材差し出させればいいじゃん。リテラシだけ出張で教育して、あとはリモートで教育とOJT。ネットは大野さんにやってもらおう。最悪東京近辺だけでもいいや。天才?


――1935年11月5日、内閣調査局、スーツ、大野和夫


接続先多すぎないですか。調査官全員、出身元との接続おしこんでくるのはそういうものなのか。中央省庁は簡単だけど、帝大全部はむりあるよね。満鉄とかどうしろと。

当面東京は同軸ケーブル、仙台から呉までVHF。ほかはHF。有線は30Mbps。VHFは100kmごとに山頂に中継塔たててって、20Mbpsくらいならなんとか。HFはバンド余ってないから200Kbps。

インフラ用の端末は100台ぐらい必要か。中継器の設計は東北と大阪の帝大に押し付けるかな。なんとかなるよね。受益者だし。民間とも接続しろ? せっかくだし各組織クラスBアドレスにして、内閣はクラスAにしとくか。ふははは。

で、予算つくのこれ。え、予算案書くの? 表計算じゃだめ? え、なんだそれはって、表で計算するやつですよ。電動カナタイプ? 海軍技術研究所で作ってこい? ハードウェア部門もいるんじゃないの?


――1935年11月7日、内閣調査局、スーツ、高田あき


大野さんパンクしたよ。教育はこっちでぜんぶやんの? 優秀な人材ばかりだからなんとかなる?


――1935年11月25日、内閣調査局、スーツ、高田あき


奥村調査官によばれたよ。

「私が中心になって、極秘裏に情報班を立ち上げることになった。高田調査官には、通信傍受、分析などについて協力を願いたい。具体的には、内外の電話、無線による通信を広く傍受し、スパイ、反乱分子などを監視することになる。端末の存在を隠蔽するにも防諜が重要になっている。保全のため人員はあまり増やせないが、逓信省や陸海軍から優秀な人材の協力は得ていて、みな、きみのとこの教育も受けている。まず国内については、危険な人物、計画などを特定したい」

「ああ音声認識による危険な言動の察知、言語モデルによる意図評価、通信頻度や内容による交友関係の把握などですね。すぐできますよ」


――1935年11月27日、内閣調査局、スーツ、高田あき


え、表計算の使い方教えろ? 教えないと予算がつかなくなる。そういうこという? え、単に間に合わないの。局の新設だから大変なのはわかるけど、総務部門とかないの? 大臣官房と相談しろって、それ総理大臣官房。なにか仕事が増える気がする。


――1935年11月29日、内閣調査局、スーツ、高田あき


総理大臣の介入で、調査局>技術開発部門>情報部門>企画部門>軍部実働部隊>その他っていう優先順位にきまったよ。まあ、中央官庁のデジタル化したら、地方もってなるに決まってるもんね。1万台なんか一瞬で蒸発するわ。調査局以外、部門の端末は共有だから、プリンタとOCRでのりきる。あとはプロジェクトごとにわりあて。そっちが研究支援(仮)局のメインだね。


――1935年12月12日、内閣調査局、スーツ、大野和夫


東京のネットワークは、監督官庁が好き勝手なケーブル貼るという暴挙によって使用開始されている。いいのか逓信省。大臣が許可してるんだからいいのか。関東と関西それぞれの中は接続増やすかー。


――1936年1月11日、内閣調査局、スーツ、高田あき


リモート教育も進み始めた。1対1ならビデオ会議もできるじゃん。情報班も動き始めてる。電話の傍聴や分析も動いている。こわ。え、私が?


――1936年1月21日、内閣調査局、スーツ、高田あき


帯域たりないー。長距離は天気悪いと遅くなるー。ネット遅すぎー。国会対応まであるー。しかも国会にだしてる書類にはネットも端末も情報班もでてこないからほぼ別物。

銀座近いのに行くひまないー。


――1936年2月26日、内閣調査局、スーツ、高田あき

なんか外で騒いでるよ。平気? あ、静かになってきた。


――1936年4月1日、内閣高等研究計画局、スーツ、高田あき


もうすぐ2年目だ。内閣高等研究計画局研究支援課長だって。なんかすごく聞き覚えがあるんですけど。まずくないですか。1936年だよ。ネットある時点でいまさら?


7004/2920/73/3


お題回収しました

2月26日は情報班の活躍によりほぼ事前鎮圧されています。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ