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第1話王宮を追放させられた

 ―――カツカツ……………………



 王宮の廊下を一組の男女が少し速歩きで歩いている。

 男のほうがこの国の第26王子のジータで、女のほうがその専属メイドのロザリンである。

 今日ジータは国王に呼ばれて王座の間へ急ぎで向かっているのだ。







「国王陛下、遅れて参上いたしました第26王子ジータ・マルコナです。」

「うむ。でして、宰相よ、ジータが最後であるか?」

「はい。他の王子、王女は皆揃っております。彼が最後です。」

「では皆の者よ、よく集まってくれた。早速本題に入らせてもらう。楽な姿勢になれ」


 国王が一言許しを出すと、緊張の糸が切れたように、今までひざまずいていた12人の王子、王女、が一斉に顔を上げた。

 目を動かして見るに殆どの王子王女の顔に不安の色が浮かんでいる。


「皆には悪いが、今日限りでこの王宮を出ていってもらう。」

「は?」


 ついついジータの口から変な音が漏れてしまい、周りに控えている騎士、宰相に睨まれてしまう。


「では続けるぞ。正直な話、この国の財政はピンチなのだ。なので、本日限りでこの王宮を出てもらう。」


(おいおいまじかよ。この王様アホなんちゃう?いくら王宮から追い出すからって手順ってもんがあるだろ。

 最低限荷造りするくらいの時間……大体1,2週間は時間をとって欲しいんだが。ツー化ピンチって俺らのせいじゃなくて、お前の溺愛している。なんちゃって真実の愛の第一王妃のせいだろ。

 俺、アイツ嫌いなんだよな……いっつも合うたび気持ち悪い視線向けてくるし……年の差考えろや!!糞が!!なんで50も超えて盛ってるんだよ猿が!!!!!!)


「婚約者のいるものはもうすでに婿入り先には知らせておるゆえ、本日夕方に王宮馬車乗り場に来てくれ。」


(いねーよ婚約者なんて!いっつもセアーナ(第26王女)と遊んでたからな!!!というか後宮に押し込まれてる俺らに婚約者なんてできるわけ無いだろ。

 まだ14歳の成人していないクソガキを王宮から追い出すとか、その後の世論の考えとか全無視ですか????

 お前別に賢王じゃないだから、馬鹿は馬鹿らしく何も変な改革なんてせずにおとなしく、マニュアル通りの政治しとけよ。

 農家の税金下げて街の税金上げるとか馬鹿じゃないのか???食料足らなくなるに決まっとるやろが!!!!)


「他のものには手切れ金として金貨100枚を渡すので、それを使って生活してくれ。」


(金貨100枚?安くね?確か平民一人の基本的月収が金貨1枚と銀貨5枚だったっけ?超最低限の生活して66ヶ月か……無理じゃね?

 俺人生で一回も買い物したこと無いんだけど。まぁやり方は分かるけど……セリーナとか絶対お金を払うことすら忘れて屋台の串そのまま食いそうだな。アイツポンコツだし。)


「後に説明をするものを行かすので、細かいことはその者に聞いてくれ。何か質問等あるか?」

「国王、不躾ながら質問をご許しください。」

「うむ、許す。」

何故(なにゆえ)今日告知して今日王宮から出ていかねばならないのでしょうか?」

「メイドたちに知らせるように一斉告知したはずだが……」

「あ、失礼しました。」


(あっのメイドまじ後で覚えてろよ!!!絶対アイツ忘れてただろ。なんで家事とかは超万能メイドなのに、こうゆうところは抜けてるんだ。いつも言ってるだろ!もらった書類は全部出せって!掃除をする前に紙を出して掃除しろよ!)


「以上だ!解散せよ!」


 王子王女たちはぞろぞろと王座の間から出ていった。

 王子6人王女6人の経12名が今日限りで王宮を出ていかないといけなくなった。


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