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俺のヒロインは男の娘でした。  作者: Telna<テルナ>
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二章~放課後の紹介~

 そして放課後…

「はい、今日はこれで終わり!これから皆は部活、勉強、バイトがあるかもしれないけど

 がんばってくださいね!先生はこれから職員会議でございます…ふえぇ。」


腑抜けた声で落ち込むハナちゃん先生

「じゃあ、俺が参加しましょうか?なんつって」

陽斗が軽い茶茶を入れていく。

「ダメです!南君は、部活もあるし。それに南君、国語の点数が…ね?

 参加してくれようとするのはありがたいことだけど。先生に説明できるかなぁって…」

傷つけないように言葉を選んで言ってると思うのだが、

先生がいつも元気だからかざっくりと言葉を使う。


しかし、陽斗は傷ついたというか火がついた。

「分かりました。先生。俺、頑張ります!

 頑張って、先生を楽させてやりますよ!」

陽斗の様子を見てクラスの皆が笑っている。


「ねぇねぇ、快君、陽君っていつもこんな感じなの?」横の席の凛が話しかけてくる。

「そうだな、小さい時から陽斗はこんな感じだな。

 ハナちゃん先生が担任になってから酷くはなってる気がするけど」

「そうなんだね。今日初めて友達になったけど。それが、陽君って感じがするよ」

「そうだな、それが陽斗だな」


「はい、そこの二人ちょっと静かにしてね!挨拶して終わるからね!」

「「すみません…」」

先生に軽い注意を受けてSHRが終わる。


「じゃあ、凛行くか」

「うん、よろしく」凛が返事をする。

「じゃあ俺は部活あるから、快頼んだぞ。」

はいはい、と返事をしつつ鞄を持つ。


「ねぇ、快君。陽君って何部なの?」

「言ってなかったっけ?陸上部だよ。あいつ、すごい足が速いから」

「そうなんだね。快君は委員会以外に何かしてるの?」

「何もしてないよ、助っ人は頼まれることはあるけどね。」

(ちなみに、勧誘も多いんだけど…)


「信頼されてるんだね。快君」

「そうかな?そうかもね」と軽い返事をした。

しかし、内心はすごいドキドキしている。

あんな笑顔を見て、ドキドキしない方がおかしい。

確かに、凛は男だ。でも、一目惚れをした俺には少々(結構)来るものがある。



「ここは教室棟、三階まであって階ごとに一年、二年、三年の順で振り分けられて、

各学年10クラスあるから、単純計算で30教室ある。」


「僕も、初めて来たときびっくりしたよ、どこも大きいんだもん。」

「俺も、初めて来たときはさすがにびっくりしたよ。」


「さすがの快君もびっくりしたんだね。」

「さすがにね。けど、この学校これだけじゃないからね。」

教室棟を軽く説明して次の場所に移動する。


「そういえば、快君ってクラス委員長なんだよね?

30クラスもあったら委員会の会議とか大変じゃないの?」

ふと疑問に思ったのか、凛が聞いてくる。


「それなら、問題ないよ。さすがにそんな大人数で会議はしないよ。

最初に学年の委員で集まってからまとまった意見を各学年代表二人が話し合いに参加するんだ。

だから、最終的に生徒会と学年代表だけだから10人ほどで会議だね。時間はかかるけど」


「すごいね。なら代表の人大変そうだね。二回も会議するんでしょ?」

「まぁね、まぁ代表は俺なんだけど。」

「快君なの?!問題とかなかったの?」

なんだかその言い方だと俺が問題児のように聞こえる。

まぁ気にしないようにするかと微妙な顔しながらなんとか応える。


「なかなか話がまとまらなくて期限過ぎた時だね。

代表として参加した時、生徒会長すごい怖かったし…」

俺の表情で察したのか凛は苦笑いをし、へぇと返事した。


 「次、ここが特別棟。職員室とか保健室。あとは、美術室とか音楽室とか選択授業で来たりする。」

凛に説明してると前から俺が見たことのある女子が教室から出てきた。

ガラガラ…

「あら、春波じゃない。そちらは…彼女さんかしら?随分可愛い彼女ね。

あなたに彼女ができるのは来世かと思ったのだけれど…」

皮肉たっぷりなセリフを言ってきた。


「なんだ神城しんじょうか、今世で彼氏も出来たことがないお前が俺の来世を語るな。

まぁ、お生憎様だがこいつは彼女じゃないよ。」

そう見えたのなら嬉しいと思う快。


「あら、そうなの。あなたのことだから全生徒に見せびらかしてると思ったわ。」

「よく次々と皮肉が出てくるな。傷が増える一方だ。」

「あらそう。そんなことより、そこの彼女さん随分顔赤いけど風邪かしら?」

俺はそんなことという言葉に傷つきながらも凛の顔を見る。


「か、かい…かいくんの、ののの。かの、かのじょ、じょ!?」

茹蛸ゆでだこのような赤い顔に明らかな動揺を見せる凛。

俺は驚きつつも、凛を落ち着かせようとする。


「落ち着いたか?」と凛に聞く。

「ごめんね。本当に、ごめんね。」凛は動揺しながら謝ってくる。


んんっと神城が咳払いをし俺らは神城を見る。

「私は神城しんじょうさくら。それで、あなたの名前は?」

「僕は、風宮凛。僕、女の子じゃなくて男なんだ。」

文字通り目が点になる神城。


「ごめんなさい。私、見た目が可愛いからって女の子と決めつけてしまって」

少し慌てる神城に凛は冷静に返す。

「大丈夫ですよ。慣れてますから」

「それ、慣れちゃいけないやつじゃない?まぁ本人いいなら何も言わないけど。」

「僕は何も思わないから本当に大丈夫だから気にしないで」

「そう。で、春波はなんでここにいるのよ。」と俺を睨んでくる。


「凛に案内してるんだ。今日転校してきたばっかだからさ。」

「だから、見たことがなかったのね。」

「逆に神城は何してたんだ?」と聞き返す。


「私は生徒会長に用事があったのあなたと違ってね。」

「そ、そうか頑張ってるんだな」

「じゃ、私忙しいから。じゃあね、風宮さん。」

またねと笑顔で返す凛。


神城がいなくなった後「神城さんってどんな人なの?」と凛が聞いてきた。

「そうだな、俺とは中学が一緒で今は隣のクラスの二年四組。もう一人の学年代表でいっつも皮肉を言われる。けど、普段あんなこといってるけど真面目で仕事はちゃんとするし、悪い奴ではないよ。」

自分の経験を混ぜて説明をする。


「冷たく接するのは快君だけだと思うけどね。けど、僕のこと気にしてたからいい人だとは思ったよ。」

俺達はこんな会話しながら次の場所へ移動する。


「ここが部活棟。教室は10室くらいだね、文化系の部活が使うんだけど。

特別棟の教室を部室にしてたりするから部屋は少なめだね。」

(俺はあまり来ないからどんな部活があるのかわからないけど。)


「ここは、体育館の通り道だから部活に入らない限り頻繁に来ないよ。」

「ということは、次、体育館だね。」

とっても察しが良い少年だな。その通りだ。心で呟く。


「体育館は二階建てで下が道場、剣道、柔道をする場所で、上が普通の体育館だよ。」

「大きいね!前の学校のグラウンドくらいの大きさかも。」

「さすがに、そこまでだと思うけど」

凛は眼を輝かせて体育館を見る。

確かに、バスケ、バレー、その他の体育館で出来るスポーツが同時にやっても困らないスペースはある。

他校の生徒が見れば普通に驚くのは当たり前か快はそう思った。


「次で最後だな」

「グラウンドだね」

凛がそう言ってグラウンドに向かう。


「最後、グラウンド。うちの学校はグラウンドが広い。

サッカー、野球、テニス、陸上が十分にできるほど広い。」

在校生でも思う広い!


「これ、どこからお金でてくるのかな?」

「わからない。学校の七不思議だな。

うちの学校は、部活に力を入れているから。本格的にやるためだと思うけどね。」


「そういえば、テレビで見たことある。甲子園とかすごいもんね!」

「そうだな、うちの高校の運動部、全国とかよく行ってるね。」

そんな話をしていると部活中の陽斗が来た。


「よっ!二人とも案内は順調か?」陽斗が声をかける。

「ここで最後だよ。陽君も部活頑張ってる?」

「頑張ってるよ。結構きついけどな。」

汗を体操服で拭きながら応える陽斗


「もうそろそろ、終わるだろ?一緒に帰るか?」

「そうだな、ちょっと待っててくれるか?」

俺は「おう」と返事して陽斗を待つ。


「そういえば、凛の家ってどこら辺なんだ?」凛に聞く。

「この学校の近くだよ。駅の方。」

「一緒の方角なんだな。俺も駅の方だから」

「そうなんだね!じゃあこれからも一緒に帰れるね。」

ま、眩しすぎる。この笑顔はなんなんだ?


「そぉ、そうだな。」動揺で変な声が出たが気にしてはいけない。

五分ほど待っていると陽斗が来た。

「じゃあ帰るか!」と俺たちは学校を出た。



~一方、快と別れた神城は~

 「え、何あの可愛い子。春波とお似合いすぎるんですけど。

はる×かいかい×りんになりそうな勢いなんですけど。」

ぶつぶつと早口で喋る神城。


「これは、生徒会長にも相談ですわ。いや待てよ。(りん×かいでも良きなのでは?

これは、私の筆が動きますわ。筆、折れるかも」


ーLONEー


桜:「新作…出来そうです。」


会長:「それマ?」


桜:「マ」


家に帰った神城は机に座り眼鏡を掛け、筆を持った。

「これは、新作できますぞぉお」


その夜、凛はくしゃみをし、快は悪寒が走ったのだった



テルナです。今回は学校の紹介がほぼメインになってしまいました。

ちなみに私は快×凛がいいです。

クリスマスになにを考えているのだろうか。

毎年変わらないクリスマスを過ごす。

次回は生徒会長が出てくるかもです。よろしくお願いいたします。

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