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違和感

 ストーリーが著しく変わっている。まず、リフリード様とお嬢様の婚約破棄が数年早まった。既にジュリェッタとリフリード様は出逢っている。ジュリェッタは他の主人公達にも既に会ったのだろうか?

 

 そもそも、ジュリェッタに違和感を感じる。ジュリェッタが外見以外別人のような気がして仕方がない。小説のジュリェッタは自分のことよりも、他人の幸せを優先する人物だった。一度注意されたことを繰り返す様な子では無い。


 その上、竜討伐で死ぬ筈のダフートが生きているのだ。そして、この竜討伐で生き残ったのは彼等親子だけ。本来なら、牙狼の騎士崩れが生き残り、そして、彼が旦那様を殺害するのだ。門家を取り潰された恨みを晴らすべく。


 これで、旦那様が襲われることは無くなったのだろうか?


 本では、牙狼の騎士崩れに頼まれた陛下が、竜討伐で唯一の肉親を亡くしたジュリェッタをルーキン伯爵に養女として迎え入れるように要請する。たしか、ゲームでは、ここから始まるのよね。


 牙狼の騎士崩れが死んだのだから、旦那様の命の危険は無くなった?


 ルーキン伯爵はジュリェッタに夢中になり、愛人であるクシュナ夫人に別れを告げる。クシュナ夫人はそのことによって、プライドを傷つけられ敵国の王弟殿下にいいより、愛人の地位に収まると、この国の情報を流し、この国へスパイを送り込む手伝いをする。


 でも、ジュリェッタがルーキン伯爵の養女にならないなら、クシュナ夫人がルーキン伯爵から別れを切り出されることは無い?


 ああ、全くわからない。私が足掻いたからストーリーが変わったのか?なら、よしとするべき?それとも、別の干渉が加わったからなのか。別の干渉が加わったとしたら、それは一体なんなのだろう…。


 ユリは漠然とした不安感を感じた。


 淑女教育をまともに受けていないジュリェッタ。彼女はいつまでも、平民の冒険者のままなのだろうか?


 セバスさんの話では、ジュリェッタは既にミハイロビッチの弟子となり、魔法を学習しているそうだ。そこで、リフリード様と出会い。二人は恋に落ちた。そもそも、そこからおかしい。リフリード様はジュリェッタに恋心を抱きはするが、ジュリェッタは違う。彼女はリフリード様を友としか認識していないし、それを彼にきっぱりと告げている。思わせ振りな態度をとるような人物では無い。ジュリェッタが恋心を抱く相手は、ジョゼフただ一人だ。


 まあ、乙女ゲームは何でもありで、小説のイケメン勢揃いって感じで、叔父であるミハイロビッチルートや定番のハーレムエンド、マリアンヌ以外に靡くなんてあり得ないフリードリッヒルート、敵国の皇子ルートなんかも用意されていたわね。


 乙女ゲームだから、何でもござれなんでしょうけど、この世界は一妻多夫は認められていないし、敵国の皇子とこの国の殿下、そして、その臣下に没落元貴族の魔道士が一人の女性を共有するなんてことは有り得ない。どう頑張っても理論上無理だ。


 フリードリッヒの冒険者エンドもかなりの無理がある。まず、フリードリッヒ様に野営が無理だ。あの方は潔癖でベッドでないと眠れない。だから、あのメープル騎士団からの誘いをお断りになったくらいなのに。まず、フリップ第二夫人が冒険者になることを許すとは到底思えない。


 まあ、ゲームは別物と考えるのが妥当よね。


 一つ気掛かりなのが、ミハイロビッチ、ジュリェッタ、そして、リフリード様が揃ってしまったことだ。まさか、ジュリェッタは治癒魔法を習得していないわよね?もし、ジュリェッタが治癒魔法を習得していたら、ジョゼフ殿下は治癒魔法を習得する機会を失いかねない。


 ヒロインであるジュリェッタに、薄ら寒いものを感じる。


 ここまでストーリーが変わってしまった以上、小説の情報を鵜呑みには出来ないわね。


 

 

 

 



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