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神と神のクロスフィード

作者: 霜月←シモツキともソウゲツとも読めるんだよ

――――それはこの世で初めて生まれた命。


――――偶然か必然かワタシは誕生した。


――――そこは無の空間であった。時間も光も何もないただあるのはワタシという存在だけ。


――――ワタシは生まれながらに全てを知っていた。何でもできた。全知全能と呼ぶに相応しい存在。


――――無の世界を漂った。何もない果てもない孤独の海を。


――――ある日ワタシは他者を生み出した。命の創造。孤独からの解放の為に自身の複製を創った。


――――だが新しい命は完璧ではなかった。オリジナルより全てにおいて劣っている。


――――絶望した。自分より劣ったものにワタシの孤独は癒せない。


――――自分と同等、それ以上のモノは生み出せない。それがルール。それが法則。


――――もうこの世に期待はしない。眠りにつこう。永遠に目覚めぬ眠りに。そうして全てを拒絶しよう。


*****


――――目覚めたとき目の前の何かが酷く悲しんでいた。


――――何故泣いているのかわからない。


――――気がつくとソレは私の前から姿を消していた。


――――何もわからない。何も知らない。私は長い時間を一人で過ごした。


――――ある時突然閃いた。もう一人自分がいればいいなと。


――――私は三つの存在を生み出した。


――――何も知らない三つの存在に持ちうる全てを教えた。


――――長い長い時間がかかった。でも苦痛なんてなかった。楽しかった。


――――それから先は覚えていない。原因はわかっている。


――――力は有限。使いきった。だから機能が停止した。


――――あなたは何処にいるのだろうか。もう存在していないのか。そんなはずはない。私は信じている。あなたといつか出会える日をずっと。

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