第7話 〜見られちゃいけない瞬間〜
学校の最寄り駅のホームを歩いていた俺は、壁に背を預け斜め下に顔を傾けている雨さんがいることに気がついた。
誰かと待ち合わせだろうか? 昨日こともあり、もしかして俺を待っているのではないかと思ってしまうが、そんなことはないだろう。
あんな人気者の雨さんが俺を待つわけが無いし、待っていたとしてもそれを夏さんに見られたら本当に最悪だ。
だけど、こうやってみるとやっぱり普通の人とはオーラが違いすぎる。立ち姿や、髪の艶とか、本当に綺麗だな〜
「…………まあ、他の人も同じ気分か」
俺は歩きながら雨さんを見ているが、その綺麗さに思わず止まって見ている人もちらほらいるし、殆どの人が雨さんを見ているのが分かる。
まあ、触らぬ神に祟なしだ、俺はそそくさと雨さんの前を歩くが——
「朱雨くん、奇遇ですね」
雨さんは俺が歩いてくることに気づき、笑顔で俺に近づいてきた。奇遇ですねってもしかして、俺を待っていたのか?
いや、そんなことはありえないだろうが一応挨拶はしておこう。
「はひっっっっ!? はっようごさだいます!?」
ふっ、流石の俺だ。いつもながらの声の裏返りよう、自分でも驚いてしまうが、それが面白いのか雨さんはクスクスっと笑う。
「相変わらず人見知りは健在ですね」
「すっっいませっっん!?」
「全然大丈夫ですよ! それが朱雨くんのチャーミングポイントなんですから」
雨さんにチャーミングポイントといわれ少し嬉しくて照れるように俺は右頬を人差し指で少し搔く。
こんな可愛い人にそんな俺の欠点だと思っているところをチャーミングポイントって言われたらめちゃくちゃ嬉しいのは当然だ。
「ここで会ったんですから、一緒に学校まで行きませんか?」
「はひっっっ!? いいっっんでっっっすかっっっっ!?」
雨さんは誰かと待ち合わせをしていなかったのか? ってかそれ以上に周りの視線が熱い、なんでお前なんだという視線が痛すぎるが雨さんはそんなことを気にせずに、俺の目を見てくる。
「もちろんですよ。……まあ奇遇とか言っていたのですが……実は朱雨くんを待ってたんですよ」
「そうっっっなんっっっですかっっっっ!?」
「はい、そうなんですよ。なのに……断ってしまうんですか?」
やめてくれ、そんな目で見ないでくれ。そんな小動物みたいな目で見られたら俺は……陰キャの俺の選択肢なんて1つしかないだろ。
「いきっっましょっっっ!」
「ふふふっ、素直でいい子です」
雨さんは俺の右手をギュッと掴み、笑顔で——
「じゃあ、しゅっぱーつ!」
雨さんに引っ張られ、覚束無い足取りで雨さんについて行った。
◇◇◇◇◇
「あー、見てみて夏! あそこにいるの三原さんとクソ陰キャじゃん。なんで手を繋いで歩いてんだろうね」
「クソ陰キャってだれ?」
「陰キャって言えばあいつじゃん、汚物だよ汚物……って夏ー? 固まってどうしたの?」
「マジ……?」
ブックマークとか頂いたら犬三郎ってやつは喜びます。
例えるなら猫がサンマを食べるが如く……
まあそんなことはどうでもいい
中途半端ですね。12時頃に投稿させていただきます。




