第11話 〜タイミング悪!?〜
「誰も……いない……な」
俺は上手く雨さん達と別れ、学校へ戻ってきた。
まあ、雨さん達と電車に乗り扉が閉まる直前に下りて、ちょっとトイレしてきますという変人じみたことをしてきたのだ。
AINEでちゃんと謝ったのでいいと思うが……やはり、ちょっと心配だ。
「夏さんの机は……ここだよな」
この時間では珍しく、教室には誰一人とも居らず夏さんの机の中に冷えピタを入れるのは絶好のチャンスだった。
でも、夏さん机でゴソゴソするっていう今、誰かに見られたら完全に俺の人生は終わるけどここで行動に移さなきゃ、俺は男としてダメな気がする。
「だけど、この行為が夏さんに気づかれないと何も意味無いけど……」
夏さんが体調が悪いと聞いたら衝動的に体が動いて、何故か冷えピタを買うというIQ3みたいな行動してしまうド陰キャの奴は俺ぐらいだろう。
しかも、俺は冷えピタをこっそり夏さんの机に入れるわけで、必然的に俺がやったとは気づかれないし、気づいたら逆に引かれる……な……。
うん、それを考えたら早く入れて早く帰ろう!
「いくぞ……」
俺は夏さんの椅子を引き、引き出しの中に冷えピタを入れ、勿論、夏さんの机の中身は見ないで誰かに見られる前にそそくさとその場を後に……よし! イメージトレーニングと動作は完璧にシュミレーションした!
さっそく実——
「なにやってんの?」
「ひっっっ!? 夏っっさんっっ!?」
ブックマークとか頂いたら犬三郎ってやつは喜びます
例えるなら、初めて関わる人と話していて好きなアニメが一緒だった時のような喜びです。
まあそんなことはどうでもいい
あしたからは2本投稿です、3本投稿はストックが尽きてしまう……