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元勇者、大人になる。

この小説は前々からずっと頭の中で考えていた話なんですが、中々リアルの方が忙しくて書けませんでした!この物語を機に、地道に楽しく投稿して行こうと思いますので応援宜しくお願いします!

魔王を倒し世界を救った者はどうなる?


まずは国に帰って王から褒美を貰い、国民に大層喜ばれることだろう。


その後は王国で騎士団長として働く者もいれば、魔法学校で教師になる者もいる。


かくいう俺はというと、特にやりたいこともなく賞金の使い道も見当たらなかった為、殆どを奴隷解放のために使い、人里離れた場所で余生を過ごすことにした。


そこからは特に何事もなく8年の歳月が過ぎ、俺も21になった。



「師匠、楽しみですね!とうとう明日ですよ!」


「ああ、そうだな。」


俺の名前はシオン・ルーベルト。13歳の頃だいたい同じ年齢の面子でパーティーを組み、魔王討伐の旅に出かけた。


俺以外の3人が幼いながらもSSSランクの実力を持っていたこともあり、簡単とは言わないが比較的楽に魔王を倒し世界を救うことが出来た。何故か俺は勇者と言われているがほぼ3人の力で解決したようなものだ。俺はただ単にパーティーのまとめ役だっただけだ。俺自身に特別な力なんてものはない。


「師匠?」


「いや、すまない。少し考え事をしていただけだ。兎に角明日に備えて早く寝ておこう。」


「ならいいんですが、、あまり無理をなさらないで下さいね。」


「ああ、おやすみ、カイン。」


アイツらと8年振りに会うのか、、、元気にしているといいんだが。




王都レアンヴァレイン

大陸で一番栄えた国であり、城下町には8の冒険者ギルドに闘技場、港から到着する各国の商品などを取り扱う商店街。まさに旅を始めるにあたって全てが揃う場所である。


「師匠、起きて下さい。朝です!」


「あ、ああ早いな。まだ朝の5時だぞ、カイン。」


「だって楽しみで楽しみで!選抜会ですよ!」


「やれやれ、、困った弟子だよ。」


8年前、王都は魔王亡き後新たな脅威が起こるのを防ぐために年齢、身分問わず優秀な冒険者を集めその中から1人を厳選し、未知の大陸の調査を命じることにした。


「選抜に選ばれれば、お前が望む広い世界を見せてやることができる。その為に俺は出来るだけの事を叩き込んだつもりだ。」


「はい!どんな試練があったとしても必ず自分を救ってくれた師匠の為に選抜に選ばれるよう頑張ります!」


この少年カイン・フレッドは俺が18の時に賞金で解放した元奴隷の1人だ。その時から俺のことを命の恩人と慕ってくれている。俺が人里離れた山で暮らすと言った時も付いて来た。


「さて、しかし余りにも早く起き過ぎたな。山里とは言え、王国までは2時間で行けるぞ。」


「何を言ってるんですか!誰よりも早く着いて、王様にアピールするんですよ!」


「いや、選抜で選ばれるには試験をちゃんと通過しないことには、、」


「兎に角行きますよ、師匠!」


「はぁ、、分かった、分かった。」



ーーー王都レアンヴァレインーーー


「王よ。準備が整いました。」


「うむ、今回の遠征は今までとは訳が違う。早く代表を決めなければ、、、世界が滅んでしまうぞ。」







今回の話は物語の触り程度になります。次回から当時の仲間の成長した姿や、選抜会などの物語の始まりとなる話を描いていけたらなと思います!

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