下ネタ
毎年新年になると、“あぁ、今年はもうちょい大人になりたいなぁ”と結構大人になった今も思う。たぶんこの感じだときっと10年後くらいも思っていそうだ。
だって、“あと半年で2キロ痩せるぞ!”という決意をもうかれこれ3年くらい思っているから。
そんな、大人な20代の後半になっても、どうしても下ネタが苦手だ。女の人で得意という人も多くはないと思うが、飲み会などでおじさんが言う下ネタももちろん苦手だが、日常会話の中でたまたまそういう話になった時もなんだか恥ずかしくて緊張する。
「お下品だわ」とか「汚いわ」とかそういうお嬢様的に嫌ということではなく、なんとなく思春期を引きずっているかの様に、その手の話が恥ずかしいのだ。
まぁ、これは経験値の差なのかもしれないが、本当は“はいはい、わかりましたよ”みたいな感じでサラッと冗談の一つもカマしてその場をすり抜けたい。出来ればひと笑いとるような、そんなヤツになりたい。
けれど実際は、「あはは、はは、そうですね・・・」と笑うしかない。ちなみに私のその手の経験値はポケモンで言うとまだ草むらでポッポと戦っているくらいだ。・・・察してください。
これは私だけかもしれないが、そういう下ネタっぽ話を「人間の生理現象だからしょうがないでしよ?」的な感じでサラッと言ってしまう人は“大人”だと思う。壇蜜さんなんかまさにそんな感じだ、好きだ壇蜜さん。
私が大学生の頃、久しぶりに会った幼馴染の一人が私に「ぺこちゃんてうんこって言えるんだね」と驚いていたことがある。何の話から私がうんこと言ったのかは全く覚えていないが、彼女が私に放ったその一言はずっと覚えている。彼女も驚いていたがわたしも驚いた。その時は「え?何言ってんの?言えるよー!うんこうんこ!」と何気ない感じで言ったが、正直な話、私は大学生くらいになって初めてうんこと言えたような気がする。
幼い頃から引っ込み思案で、恥ずかしがり屋な性格だった私には禁句ワードがたくさんあった。それは思春期の中学、高校時代と合わさって、うんこなんてとても恥ずかしくて言えなかった。でも、ここが思春期のめんどくさい所だが、恥ずかしいと思っていることがバレるのも恥ずかしかったので、なんとなくその手の話は周りに合わせて笑っていた。
きっとその幼馴染はなんとなく私が下ネタが恥ずかしいと思っているということを見抜いていたのかもしれない。だから私がうんこって言ったことを驚いていたのかもしれない・・・さすが幼馴染。
とにかく、私は大学生くらいでやっとうんこと口にできるようになった。
中学、高校と深夜のお笑い番組が好きで、よくビデオに録画して毎日の様にみていたが、ケンコバが話しているエッチな話は面白いけど、とても人に話すことは出来ず、一人で思い出し笑いをして楽しんでいた。
その頃からみれば、社会人になり、職場が女だらけになってまた少し羞恥心がなくなった。おばちゃんには羞恥心があまりない。もはや下ネタという感じがしなくなってくる。先程も書いたが完全に体の生理現象という感じでサラサラ〜と私がとても口に出来ない様なことを話している。さすが“大人”だ。ちなみに「チョメチョメがチョメチョメってことあるよねー、ぺこちゃん」と振られたら「あはは、そうですよねー、私もあるかもー」くらいの返しができるようになった。
“大人”になりたいと言ったが、さすがに私の職場のおばちゃん達みたいには、まだならなくていい。一応まだ28才なので、もう少し羞恥心を持ちたい。
まだ羞恥心があるので、うんこは言えるようになったが、さすがにち◯こは言えない。
これを言える時が来るとは思えないし、28才の女に言う場面があるのかわからない。今少し妄想してみたが、もし道で股間を押さえて倒れた人に救急車を呼ぶ時ぐらいだろうか?いや、もっとありそうだけれども、それでも、「あ、いや、あのー、なんていうか、あ、あそこを、あの押さえて、倒れちゃって」なんて恥ずかしがっているヒマはないので、その時は「ち◯こを押さえて倒れました」と言えた方がいいと思う。それはそう思う。その時が来たら私もスパッと言えそうな気がする。
ちなみに私の妹は看護師さんなのだが、私より人の生理現象をよく目にしているため、なんのためらいもなく人前で“ち◯ぽこ”と言う。ふぅー!おっとなー!
ここまで、長々とこんな文章を読ませてしまって本当に本当に、本当に申し訳ない。要するにもう少し、大人になりたい。