オセロ
08
高級ベットにふかふかして気持ちいい布団、微かにラベンダーの香りがする枕の3コンボは二度寝への追い風となってしまうが、朝のカーテンから注いでくる日の光が鬱陶しく思う。
日の光は鬱陶しいが異世界にも素晴らしい『朝』が来た…
もちろん嬉しくない。この気持ちがわからん朝が好きな人は凄いと思う。
しっかしまぁ~起きたくない。
そんな時…
「朝でございますマスター」
昨晩にチェスで負け、ソファーでふて寝していたキナシが起こしてくる。
「あと5分寝かして」
「ダメです。朝食無しにしますよ?」
駄々をこねる子供を起こす母のように、朝食を人質に脅してくる。朝食無しは嫌な俺は起きることにした。
「じゃ~起きる」
今日の朝食はなにかなぁ~?
「今日はスライムソースかけの鹿肉です」
なに!?今俺の心を読んだだと!?
えっ!そこじゃない?俺的にエスパーの方がビックリしたが『スライムソースかけの鹿肉』のこと?名前の通りスライムから出て来る栄養豊富な汁に塩と胡椒を入れて出来るソースを鹿肉ステーキにかけて食べる料理だ。
この世界では贅沢な料理だ。しかし朝食からステーキはキツいと思っているだろうが、平気である。
そんなこんなで料理が部屋に運ばれてくる。
運ばれてくるなり肉の食欲をそそる香りが部屋を漂う。
朝食だから肉は夕食のときより二周り位小さいがちょうどいい。焼き加減はいつものレアだ。
食べやすいサイズに切ってある。
パンも付いてきているが、クロワッサンだ。俺的に肉とならロールパンが嬉しい。もちろんオリーブが塗っているロールパンだぞ。
そんなこんなはどうでもいい?早く肉を食えだと?そう焦るな、肉は逃げない。
スライムソースがたっぷりついた鹿肉を口に入れると、照り焼きソースみたいな肉にピッタリのソースがレアの鹿肉の香りを引き立たせる。
チート使える異世界万歳!!
朝食から金持ちを体験した俺は下に降りることにした。
09
女はあまり会えないと会ったときにすぐに群がるのか?下に降りるなりニホンミツバチの巣に入ろうとするスズメバチを殺そうと団子を作るみたいに群がって来た。前世の頃にしてほしかった。
「おはようございますマスター」
「マスターは今日も輝いています」
「今夜こそどうか朝まで…」
最後の言葉はつまり、えっ!そういう関係になりたいの?前世ならともかく、今は女なんだぜ?イコール『百合』とか『レズ』ってなるぞ!?おい!
「私がお守りしますので安心を」
キナシは頼もしいな。そう言えばコルンはどこだ?
「はっ!コルン殿は先程からマスターの後ろに」
「えっ!」
「おはようございますマスター。昨晩の寝顔は可愛らしゅうございました」
なっ、なんだと!?寝顔を見られた!キナシがふて寝したから寝酒をグビグビ飲んで寝たからだらしない寝顔だったはずだ!
最悪だ。
「冗談です」
お前の冗談はガチに思うからやめろ。心臓に悪い。
「今日はどうなさいますか?」
「う~ん……特に無いから寝たい」
「それはダメです」
「そうですよ。今日も何かしてもらいませんと」
「マジかー……」
やる気出ねぇ~し……
そうだ!
「オセロする?」
思い付いた!前世の簡単なゲームをしよう!
「オセロ?」
「今度こそ私が勝てるゲームですか?」
キナシは負けず嫌いなのか?今日はどんな賭けをしようか……
「勝てるかもよ♪」
「キナシは心配性です」
コルンはしないのかよ!?
ちっ!
「賭けをして私をどうしたいのですか?」
コルンは俺の心を読んだ!こえ~……
とりあえず、俺とコルン、キナシは俺の部屋に向かった。
部屋に着き次第、石と板を準備した。
「え~と……カーヤノ・ハサ」
準備した石と板がみるみるオセロになっていた。
魔方陣が消えたときには、前世で見たオセロそのものがあった。
二人に簡単なルールを教えた。
「じゃ、やってみようか♪」
「「仰せのままに」」
初めの対戦相手はキナシだ。
最初はキナシが優勢だったが、俺の5連ちゃぶ台返しで負けた。
次はコルンだったが、キナシより弱かった。
しばらくキナシとコルンでさせていたら、キナシが連勝していた。
3人ではつまらないと思い、他にも呼んだ。