オーク撃退
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17/4/4 タイトルから、「その1」を削除しました
「ブヒブヒ!!」
「「「「「ブヒーーーー」」」」」
オーク20体が近づいてくる。オークは2mもの大きさである。それが20体もいるのでとても暑苦しい。「人除けの結界」を塀にかけてはいるけれど、オークは鼻が良いのだろう。コボルト達が出入りしている臭いにつられて、確実にこちらのほうに近づいてくる。1体だけ、体が一回り大きいオークがいる。オークリーダーだろうか。
『よし、一斉に石を投げろ!』
「「「「「わおーーーん」」」」
オーク達が100mまで近づいてきた瞬間に合図を送る。オークは分厚い筋肉の上に分厚い脂肪があるため、体に当たってもさほどのダメージはなさそうなので、みんな頭を狙う。塀に張り付かれるまでに半分に減らしたい。
3体ぐらいのオークの頭に石が命中し、オークがその場に倒れた。
「ブヒヒーー!!」
オークリーダーが叫び声を上げると、オーク全員が全速力でこちらに向かってきた。オーク達は飛んでくる石をもろともせず、こちらに向かってくる。両腕で頭をかばいつつこちらに向かってくるので、思うように数を減らせない。
「・・・まかせて」
マリアが弓でオークリーダーを狙う。いつもはぼーっとしてるのに、今はとても真剣な顔だ。オークリーダーは飛んできた矢を持っている剣で切り落とすが、1本だけ目に命中した。
「やったでござるか??」
『おい、それフラグだぞ』
ござるがフラグを立てたのが関係したかどうかは知らないが、オークリーダーは倒れずそのまま向かってくる。
10体ぐらいのオークに塀までたどり着いた。塀の下は3mぐらいの堀があるので、オークはなかなか登ってこれない。コボルト達は塀の上から石を落としてオーク達を妨害する。
俺は魔法で灯油を10Lずつ次々に生成し、オーク達にぶつけていく。
『よし、コン。火の玉をオークにぶつけろ』
『はーい、「ファイヤーボール」』
コンはいくつもの火の玉を生成し、オークにぶつけていく。灯油だらけになったオーク達は火だるまになり、のたうち回っている。豚肉が焼けた匂いがしてきたので、マリアがよだれを垂らしていた。
オークが次々と倒れていく中、オークリーダーだけは火に耐えて、まだこちらに向かってくる。
「ブヒーー!!」
俺は3mぐらいの氷を生成し、オークリーダーにぶつける。火だるまのままで近寄られたら熱い。ただでさえ見た目が暑苦しいのに。
オークリーダーは剣で氷をたたき割ろうとするが、失敗し、そのまま吹き飛ばされた。
「・・・豚のたたき?」
『いや、豚はたたきじゃ食えないだろ・・・』
オークリーダーはそのまま氷の下敷きになって息絶えた。
戦いが終わり、オークの死体はコボルト達が回収し、解体された。そして食べられる分は俺の「インベントリ」に収納した。焼け焦げて食べられそうにないオークはスライムが全部食べてくれた。スライム、超便利。
それにしてもオークに対して投石がそこまで効かなかったのが問題だなあ。投げるものを変えてみるべきだろうか。まあ、そもそもコボルトがいなくても、俺達だけで撃退できるといえばできるんだけどね。
しばらくオーク達の襲撃は続くだろう。数もどんどん増えていくだろうから、コボルト達をもっと鍛えよう。




