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ステルス

 まだ人間達と敵対するわけではないけれど、人間達の情報はぜひ手に入れておきたいところだ。まずは町を発見するところから考えるか。空が飛べるようになったから、町を発見すること自体は難しいことじゃなくなった。しかし空を子供とは言え竜が飛んでいたら、かなり騒がれるに違いない。つまり、相手から発見されずに町を見つける必要がある。


 空を飛んでも発見されないためには、ステルス性をあげるしかない。まあ、この世界に科学的なレーダーとかはないから、魔法的な探知および目視を防げればいいと思う。


 目で見えなくするためには、保護色か、光学迷彩だよね。魔法で光学迷彩って可能なんだろうか。イメージとしては自分の体を光が透過するイメージ。完全に透過させることなんて無理だろうから、後ろから入ってきた光を自分で前側に発射するイメージのほうがいいだろうか。そうなると体全体に光に対するセンサーが必要になってくる。こんな複雑な処理魔法でできるのかな、と思いながら半日ぐらい悪戦苦闘していた。どうにかドラゴンの体を隠す程度にはできた。凝視されたら多少の違和感はあるかもしれないけれど、青空をバックにしてる限りはおそらく問題ないだろう。


 魔力を感知される分に関しては、体からでる魔力を制御することによりどうにかなりそうだ。完全に0にすることはできないけれど、まあ、小型の魔物程度の魔力ならきっと人間達も見逃してくれるだろう。町の中まで入り込むつもりは今のところないしね。


 将来的には使い魔的なものを多数使役して、町の中の情報を集められたらいいんだけどなあ。なんでも作れる魔法だけれど、生物だけは作れない。植物も生物に入るかどうかは微妙だけれど、植物はかろうじて作れる。どこかで小さくて町の中に入りこんでも大丈夫な動物でも探せたらいいのだけど。ネズミとかになるのかな。そもそもネズミに念話が通じるのだろうか。





 考えることは尽きないけれど、とりあえずステルスの試用も兼ねて、みんなの様子を見に行くことにした。



 さて、マリアはなにしてるかなー。午前中はマウンテンバイク乗り回してたけれど・・・。お、また川の傍にいるな・・・。


「・・・おなかすいた」


 お昼ご飯結構食べさせたはずなのになあ。あの食いしん坊エルフ。どうやってあのスレンダーな体形維持してるんだろう。私、いくら食べても太らないんです、って世の中の女子を全員敵にまわしちゃうぞ。


「・・・精霊さん、お願い」


 え、精霊さん?今までみたことなかったけれど、この世界ってやっぱり精霊っているんだ。エルフといえば精霊魔法だもんな。

 川には、とても透き通った水が流れており、底のほうに魚が泳いでいるのが見える。マリアがじっと見ている川面がぴちゃぴちゃと跳ねたかと思うと、魚が川から飛び出してきて、マリアの足元にぽとりと落ちた。1、2、3、4、5匹も???水の精霊がマリアにお願いされて魚を捕ったというのか??


「・・・ありがとう」


 そしてマリアは魚を木の枝に刺して、火で焼き始めた。これもおそらく、精霊にお願いして火を起こしてもらったんじゃないだろうか。実はマリアってすごいエルフなのかな?それともエルフなら誰でもこれぐらいできるんだろうか。




 マリアの意外な能力を知った後は、コンとピーちゃんを見に行くことにした。

 今日はずっと「ステルス」の開発をしていて遊べないから、おもちゃとして、ボールと狐の大きなぬいぐるみを作って渡しておいた。ちょうど親狐をちょっとふっくらさせたようなイメージ。


 ボールで遊んでるかな?と見に行くと、家の前の庭でぬいぐるみに寄り添ってお昼寝しているのが見えた。ぬいぐるみのお腹のところに寄り添い、丸まって寝ている。ピーちゃんはコンにくるまれて寝ている。見ていてなんかとても癒されるなあ。


「きゃん」

「ぴー・・・」


 寝言が聞こえてきた。俺は起こさないようにそっと離れていった。



 最後にコボルトと思ったけれどまあいいか。今日はこれぐらいにして、夕飯の準備でもしよう。

コボルトは棒を振り回して訓練をしていました。

特におもしろい状況でもないので割愛。

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