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ここはどこ?俺はなに??

 今日もまた仕事に行かなくてはいけない。でも起きたくない。そんなことを考えつつごろごろしていた。

 あれ、寝返りうてないぞ。なんでだ。しかも真っ暗だし硬い何かの中に閉じ込められている?もしかして俺は誘拐されたのか。それとも顔に傷あるナイスガイに、コンクリート詰めにされて伊勢湾に沈められたのだろうか。


 もぞもぞしていたらようやく硬い何かが割れて、光が見えてきた。おお、シャバの空気だぜ。よく俺窒息死しなかったな。割れたところからどうにか外に抜け出してみる。あれ、俺の体なんかおかしいぞ。まるでトカゲみたい。後ろを見てみたら小さな羽がある。鳥の翼みたいなのじゃなくて、悪魔とか蝙蝠についているような薄い膜が付いた羽だ。そしてしっぽがある。


 こ、これはもしかして、WEB小説でよくある竜転生ってやつか。人外転生ですか。やったぜ、これで仕事しなくていいぜーーーって、なんでやねん。おかしいやろ。どう考えてもおかしいやろ。昨日俺なにしてたっけ。不自然な関西弁になるぐらい焦ってしまった。


 そもそも、俺誰だっけ。名前も思い出せない。たしか毎日、会社っていう場所にいって、辛い仕事をしていたような感じはする。でも具体的になにをしていたかは忘れた。たぶん日本って国の三重県って場所に住んでいた気がする。毎日2時間電車に乗って、会社に通っていたはずだ。なんだ、この中途半端な知識は。




 とりあえず、俺はどれぐらいの強さなんだ?ドラゴンみたいだけど、色は黒いぞ。体もトカゲみたいに小さい気がする。まわりを見回してみるが、俺以外に卵もドラゴンもいない。もしかしてはぐれたんだろうか。捨てられたんだろうか。生まれたての体で森の中におきざりなんて、いきなりハードモード?まあ、魔境よりはましなのだろうか。


 とりあえず腹減った。なにか食えるもの・・・。卵の殻って食べられるかな?バリバリバリ・・・、味はしないけど腹は膨れた。あとは水だな。くんくんくん、あっちに水の匂いがする気がする。とりあえずあっちにいってみようか。



 水の臭いに向かって移動する。羽があるんだし飛べるのかな、と思って飛ぼうとする。羽は動くけれど全然浮かび上がらない。あきらめて歩いていくことにする。2本足だとなんか安定しないので4本足で歩いていく。これはほんとトカゲみたいで嫌だな・・・。でも移動スピードは人間のころより全然速い気がする。さすがちびっこでもドラゴンである。


 さて、川までついた。川の水、そのまま飲んで大丈夫なのかなー?ドラゴンだし平気だよね?ゴクゴクゴク、あーー、うめえええ。実家の井戸水ぐらい旨いな。少し運動して汗かいたから余計喉乾くんだよね、ってドラゴンは汗かかないか。



 ああ、それにしてもここはどこだろう。他に生き物いるのかな。怖いなー、怖いなー。俺って、どれくらいの強さなんだろう。攻撃方法といえばパンチ、キック?噛み付き、しっぽで薙ぎ払うぐらいか。ドラゴンなんだから口からブレスでないかなー、あと魔法とか。


 ためしに口を大きく開けて、火を吐こうとしてみた。かわいい火の玉が一つだけ飛び出てきた。よ、弱い。弱すぎる。吐けることは分かったけれど、こりゃ使えないな。


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