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第8話 1難去ってまためんどくせぇ

確かこの路地だったよなぁ。

蓮に似てるやつを3人組が連れていったのは。

しかし薄暗いなぁ。

まだ昼の2時くらいだっていうのに向こう側の光が強く見える。

しかも道はゴミなどが落ちてたりしてあんまり通りたくはないが行くしかねぇか。

路地を抜けると光が強い理由がわかった。

欲望と愛が渦巻くホテル街だった。

恐ろし!街中恐ろし!

路地一本でこの変わりよう!

いやまぁ隠してた訳じゃないが童貞の俺には少々刺激が強い。

色んな妄想がわいてしまう。

そして1人でいる俺は完全アウェー。

くっ!殺せ。

とかやってる暇なんかなかったな。

とりあえずゆっくり探すぞ!

いや別に何も下心なんてないんだからね!

決意を固めた矢先に見つけてしまった。

見つけれて良かったのが半分と残念感が半分なのは置いておこう。

見たところ真ん中にいるのはやはり蓮だった。

それを囲みながら右からガリガリ、メガネ、ポッチャリがいた。

ポッチャリはでかめの黒いバックを持っていた。

これはもしかしてもしかすると、穴堀…兄弟!?

じゃあのバックにはヤバイオモチャがとか?

それに蓮が嫌がってるようにも見受けられるし。

よしもう少し近付いてなんて会話してるか聞いてみよう。


「やっぱりこんなとこでなんてやめようよ。」


「何を言っていますか蓮殿ぉ。

ここまで来ておいてぇ。」


メガネ野郎が不敵に笑いながらメガネをクイッと上げた。

最近は男の娘というのが流行ってるらしいが蓮もその対象だったかぁ。

南無南無。


「そろそろ中に入ろうよ。

荷物が重くて僕汗かいちゃったブヒー。」


ヤバイ!ホテルの中に入られたら助けようにも助けられん。

ガラじゃないが力ずくといこうか。

猛ほどじゃないが俺だって弱くはないはずだ。

眼帯を外すまでもない。


「蓮今助けるぞぉ。」


「だ、誰だお前は!」


えっ?そんなに知りたいか!?

ならば答えるしかないな!!


「ど、どうして啓介くんがここに!?」


蓮空気読めよぉ。

今カッコつけようとしてたのに。

ああもういいか。


「蓮殿は渡さんからなぁ神とかいうやつぅ!」


「ならば実力行使だってわかってるんだよなぁ?」


やべぇ今の俺超カッコよくね!?

まぁ1発ぶちかませばなんとかなるだろ。



甘かった。

コイツら1人1人の力は弱くても左でフェイント攻撃され右の眼帯で見えない方から攻撃が飛んできやがる。

なんてコンビネーションなんだ!

仕方ねぇ眼帯を取って倒すか!


「もうやめてよみんな!!

啓介くんも啓介くんだよ。」


「なんだよせっかく助けにきたのに。」


「違うんだよ。

僕はこの人たちと勉強しに来たんだよ。」


えっ?穴堀りされると思ったから助けようとしたのに一体全体どういうこと?


「今日は俺らと勉強するんじゃなかったのか?」


「あーいやたまたまダブルブッキングでしかも僕はホントは頭良くないんだよ。

この人たちにテスト前に教わっているから良い点取れるんだ。」


「えっ?じゃあ何の為にこんなホテル街であんなデカイ荷物を持ってきてるんだ?

それにダブルブッキングしたならメールしてくれても。」


「ごめん携帯修理してるの良い忘れてたかも。

それとこの人たちに教わる代わりにコスプレさせられてたんだ。

背に腹は変えられなくて。」


そ、そうなのか。

勘違いにもほどがあったな。


「悪い殴ったりして。」


「こちらこそ確認もせず悪者扱いして失敬。

蓮殿にもご無礼を。」


何もなくて良かった。

少し疲れたけどホントに良かっ…良くねーよ早く戻らなければ!!

30分も無駄に時間かけてしまったなぁ。


「んじゃ蓮、俺戻るわ。」


「またね啓介くん。」


「また楽しもうぞ啓介殿!!」


「殿って言うんじゃねぇ!!」


多少イラつくがさっさと戻ろう。

今日の目的は梓ちゃんとの好感度アップだ!

待ってろよぉ俺の春ぅ!


たったの10分くらいしか走ってないのにこの息切れ、もう少し体力欲しいぜまったく。

俺は入店して足早に2階に上がった。

何だか騒がしいな。

まったくどこのどいつだよ。

俺は今疲れてるし梓ちゃんの好感度アップで忙しいんだからよぉ。


「猛のそういうところがムカつくのよ!」


何か知ってる名前に怒号だ。

やっぱり俺のとこなのねぇ。


「だから悪かったってーの。

テスト終わったら埋め合わせすっから。」


凄い剣幕だ。

赤坂さんと梓ちゃんは固まって目の焦点があっていない。

はてさてどうしたものか。



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