プロローグ
もっと現代物の百合が読みたい……百合なラノベが読みたい……。
自分で書いてしまいました。
スローペースになると思いますがのんびり書いていこうと思います。
石川奈緒美は17年間平凡に過ごしてきた。テストの点はいつも真ん中くらい、伸ばしっぱなしの黒髪で見た目は地味かもしれないが運動だってできなくはない。
彼氏だっていないしできたこともないけれど、周りの友達も似たようなものだから焦ってはいない。
ただアニメや漫画が好きでほんの少しオタクなのかもしれない。いや、先日友人に勧められるがままに好きなキャラクターのキャラソンを買ってしまったのだから世間からみると立派なオタクなのだろう。
このように、ひっそりと生きてきたのだ。ギャルに呼び出されるようなことなんて何一つしていない。
今目のローテブルを挟んで目の前にいるのは髪の毛は明るい茶髪、濃いアイラインに付けまつげ等化粧もバッチリしていてセーラー服のスカートなんて少し動けばパンツが見えてしまいそうなくらい短い。所謂ギャルというやつだ。関係はないが、おっぱいも大きい。
「あ、あの今日は何の用……かな……?」
普段なら呼び出されてから相手が一向に口を利かないとしても自分からギャルに話しかけることなんてないだろう。
特にギャルにいじめられた経験があるというわけではない。
ただ、なんとなく怖い。怖いものは怖いのだから仕方ない。
だが今回自分から口を開くことが出来たのは相手がよく知っている人物だったからだ。
東堂莉子、それが目の前のギャルの名前である。
同級生である幼馴染、東堂武夫の妹。つまり彼女も奈緒美の幼馴染。
今でこそこんな姿だが少し前までは漫画のキャラのような黒髪のツインテールで、学校の規則もきっちり守る子だった。それなのに今年に入って、莉子にとっては中3で受験で大事な時期だというのにグレて?しまった。
「え、えっと……あのね……」
ところがそんな強気そうな外見をしているのに先程からこんな調子で本題に入ってくれない。
――ガタンッ――
急にローテブルに手をつき勢いよく立ち上がる。コップに入ったオレンジジュースの表面が波を立てた。
「奈緒美ちゃんっ! あたしの、おねえちゃんになって!」
あ、今おっぱいも揺れた。そんなことを言われてもまず頭に浮かんだのがこんなことだった。