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橋場英男の場合 09

 性転換されたことも屈辱には違いない。単なる「女子高生の制服」「スカート」「セーラー服」を意に反して身に付けさせられたことも男としては沽券に係わる。

 だが、性転換はともかく、衣類はせんじ詰めれば単なる布きれに過ぎないとも言える。


 しかし、この性転換はそれに留まらなかった。

 

 人肌に温まった下着が常に密着し、思春期の少女特有の新陳代謝による汗ばんだ熱気が、ブラジャーの内側にも充満している。

 自分のモノとは思えない突き出した乳首がブラの内側に接するのが感じられる。

 髪の毛からはシャンプーの香ばしい香りと体臭が程よく合わさった女子高生特有のにおいがする。

 何と言ってもあちこちに細かく配されたアクセサリーや小道具の数々だ。

 気絶したところに無理やり着せられた訳でもない。宴会や忘年会女装でふざけて着付けた訳でもない。


 「少女の生活感」にびっしりと覆われてしまっているのだ。


 まるでもう何年もこうして当たり前に生活しているかのごとく。

 ふと意識を揺り戻さないと、全身を覆う柔らかくてすべすべする女物の下着やスカートの頼りない感触にも違和感を感じなくなってしまいそうだった。

「ふん…あんたがたももうすぐ制圧だな」

「お前…一体何者だ?」

 橋場が面倒くさそうに“少女”を見下ろした。

「別に…名乗るほどの者じゃないよ。少なくともあんたがたの味方じゃないね」

「何でもするから戻してくれ!」

 はあ、とため息をつく橋場。

「正気を保ってられた人はみんなそういうけど、悪いけど無理なんだよね」



(続く)



*10、11を運営さまの指摘により削除します*


犯人の二人をセーラー服姿の美少女にして、身体を操って百合状態にします。

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