付録 設定資料集(暫定)
「メタモル能力者」一般法則 メタモル能力編
1・「他人に接触(基本)することにより、相手を性転換・女装させてしまうことが出来る能力」を「メタモル能力」と呼び、この能力を持つ者を「メタモル能力者」「メタモル・ファイター」と呼ぶ。
2・この能力は敵意、害意のある者に対してしか使用することが出来ない。
3・本人が意識せずに“触られた”り、好意を持って握手したりといったことによる接触では発動しない。
4・能力の発動は、相手の敵意・害意及び「同意の上での試しあい」を明確に意識した上で、相手を「性転換・女装させる」ことを『意識して接触する』ことで行う。
5・能力は一人一種類。「セーラー冬服」「ブレザー」「チャイナドレス」などなど固定している。
6・変化させる肉体は、服装に合わせてアレンジされると考えられている。女子高生の制服であるなら十五~十七歳程度の少女となり、大人の女性の職業制服であるならば二十歳以上…など。
7・細部のアレンジなどは可能。女子高生の制服ならば靴下の色や長さなど。しかし、スカートの丈を極端に長くしたり短くしたり、冬服を夏服にしたりは不可。アレンジも衣装によって違うらしく、チャイナドレスなどは朱色、藍色、白、黒などにアレンジが可能であるらしい。
8・変化させた後は、かなりの程度意識、行動を操れる。また、仕草・言葉遣い・考え方なども「変化させた後に相応しい」方向へのアレンジならば可能。
9・その場で回転してスカートを舞い上がらせたり、女性的な仕草を取らせるなどは方向性として逸脱しないために可能だが、自傷・他傷を含む犯罪行為などは行えない。
10・「メタモル・ファイター」以外に対して「メタモル能力」を使用する場合、「元に戻す」ことは不可能。変化した後の姿(女子高生、ウェイトレスなど)としてその後一生生きなくてはならない。その後は年を重ねる。
11・「メタモル能力」によって着せられた服を脱ぐことに関する制限は無い。また、変化当時に着ていた服も元には戻らない。
12・「メタモル能力」を二重に受けることは無く、同じメタモルファイターによる上書きも不可能。一生に一度のみ。
13・女性の「メタモル・ファイター」も存在する。
14・女性に対しても「メタモル能力」を使うことは出来る。その場合、必要ならば年齢や体型がアレンジされ、仕掛けた側の精神的コントロールの影響を及ぼすことが可能となる。
15・「メタモル能力」は精神的な支配力が主体であるらしく、多少の抵抗は出来る。だが、非メタモルファイターのそれだと進行を多少遅らせることが出来る程度である。
16・「自分で自分を触る」ことで自分に対してメタモル能力を発現することは出来ない。
「メタモル能力者」一般法則 格闘能力編
1・「メタモル能力」を持つ人間は、同時に以下の能力・体質も発現している
2・移動能力・打撃能力・スタミナなどの超人的強化。
3・であるため、一般的な体力自慢、ケンカ屋、格闘家などと戦っても簡単に勝てる程度の腕力・戦闘力を有する。
4・防御力は若干落ちる。銃弾や超重量の物体の下敷き、などには抵抗しきれない。だが、一般人よりははるかに強い対打撃耐久能力を持つ。
5・一種の精神能力であるらしく、身構えて心構えをすることで飛躍的に向上した防御力で防ぐことが出来るが、死角からの急襲、不意打ちなどには弱い。
「メタモル・ファイト」基本編
1・「メタモル能力者」「メタモル・ファイター」同士がお互いに合意した場合「メタモル・ファイト」が成立する。
2・何らかの形で「相手の精神を折る」「精神的に屈服させる」「負けを認めさせる」ことで敗者が決まり、同時に勝者も確定する方式である。必ずしも性転換・女装は必要ではない。
3・「メタモル・ファイター」によって、「メタモル・ファイター」が変身させられた場合、試合終了と共に元に戻る状態になることが出来る。勝手に戻る場合もあるし、掛けられた側の精神的抵抗をきっかけに「解除」となる場合もある。
試合が終わった後も、変身状態が続き、意のままにされ続ける現象は起こらない。
4・お互いに試合を了承し合っている場合のみ成立するため、片方が試合放棄して逃亡したりした場合は無効試合となり、仮に変身していても、元に戻る権利を獲得する。
5・試合放棄は、優勢或いは同等の場合は一方的に行うことが出来るが、劣勢の場合は優勢者の同意を得なくてはならない。負けそうになったからといって一方的に試合放棄して無効とすることは出来ない。
6・優勢者或いは同等者が試合放棄した場合、勝敗の付かない無効試合となる。このため、一時的に優勢となって放棄して勝利を確定する「勝ち逃げ」行為は不可能である。
7・「合意の上での引き分け」(インテンショナル・ドロー)は可能。
8・「精神が折れる」「屈服する」定義は様々であるが、女性化され、コントロール下に置かれることで条件を満たすことが大半である。主導権を持ってキスをされるとほぼ決着となる。ベテラン同士ともなると性交渉の達成まで耐えることが出来ると考えられるが、大抵はその前にギブアップが受け入れられる。
また、女体化及び女装に慣れない初心者は変身させられた時点で折れる(敗北条件を満たす)ことも多い。
9・接触によって性転換が起こる者同士の対戦であるため、「相手の身体に意思を持って接触する」ことを狙う試合となる。
10・避ける以外の「ガード」「ブロック」行為は、防御部分に防御意識を集中することでほぼ相手方の攻撃を防ぐことが出来る。
11・仮に相手に接触されても、精神的抵抗でそれを跳ね返すことが可能な場合もある。相対的なものであるため、全ての攻撃を無効化することが出来る訳ではない。
12・お互いに合意していれば「有効な打撃の当てあい」以外の形式での試合も可能。また、「土俵の外に出ない」などの条件の付けたしも可能。
13・稀にメタモルファイター同士の戦いが終わった後に元に戻れなくなる現象があるらしい。「変身後の状況に慣れ過ぎてしまう」ことで引き起こされる現象とされるが詳細は不明。
その場合は、メタモル能力も失われると推定されている。
14・対戦相手の死亡・意識不明など「意思を伴わないリタイア」の場合、無効となり勝敗もつかない。つまり「メタモル・ファイト」で勝利するために相手を殺したり、再起不能にしてはならない。
15・メタモル・ファイトの勝利によって得られる報酬などは無い。
「メタモル・ファイト」応用編・俗語
1・メタモルファイト以外の場面においては、「メタモル能力者」に「メタモル能力」は効果が無い。発動条件を満たしていても効果が無いか、精神的抵抗によって跳ね返される。
「メタモル能力者」に対して「メタモル能力」を有効にするには「メタモル・ファイト」形式を整える必要がある。
2・「メタモル・ファイト」を掛け持ちすることは出来ない。片方の試合に何らかの形で決着がついていないと次の試合を行うことは出来ない。
3・「メタモル・ファイト」において「全勝者」のことを「V」(ヴイ)と俗称することがある。「負けたことが無い」ことから「バージン」の頭文字らしい。メタモルファイターは殆どが男性であるため、気恥ずかしいので略称を使っている模様。同様に「負けたことがある」或いは「負けていなくても女体化&女装」の経験者は「経験者」と使い分けられているらしい。また、「初敗北」のことは「初体験」などと呼んだりはせず、「LV」(エルヴイ)と呼ぶ。「ロストバージン」の略語であるらしい。
「メタモル能力者」応用編
呉 福妹の場合。
0・能力「チャイナドレス(ロング)」。肉体は二十代半ば。
1・一般法則(非・メタモル能力者)に関しては他のメタモルファイターと同じ。
2・メタモル能力者の能力を食らう場合、必ず“相打ち”となる。
3・試合の同意成立・非成立・不成立に関係なく“発動してしまう”レアな体質の持ち主
4・相打ちであるため、お互いにコントロールを受けるが、動揺している対戦相手に対し、生まれつきの女であるため動揺が少なく、何が起こるか分かっているという地の利を活かして勝利するパターンが多かった。
5・「一般法則は特殊法則に勝る」のが基本であるため、別の試合中である変身済みのメタモル・ファイターと条件を満たしあうと、「自分だけが変身して相手のコントロールを受ける」状態となる。
6・自分の都合だけで勝手に試合を始められる能力であるため、「戦意の無い相手に勝つ」ことも可能だが、同時に「戦意が無かった相手に負ける」危険性もある。
「メタモル能力者」名鑑
・橋場英男高校生 男
能力「セーラー服(冬)」。女子高生。黒のストレートロングまでが能力。
発動条件 直接接触(基本)
・斎賀健二高校生 男
能力「黒ベスト・赤いネクタイ・黒のプリーツミニスカート」。女子高生。ショートカット系の髪形までが能力。
発動条件 直接接触(基本)
・武林 光高校生 男
能力「クリーム色のベスト・赤いリボン・チェック柄のプリーツミニスカート」。女子高生。髪型の制限無し。
発動条件 直接接触(基本)
・呉 福妹中華料理店オーナー 女
能力「チャイナドレス(ロング)」。二十代半ば。お団子の髪形が基本だが、アレンジあり。ドレスの色アレンジ可。
発動条件 相手の能力の自動発動&相打ち(特殊)
メリット・特殊型と相性がいい デメリット・勝手に発動してしまうこと。