表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/74

斎賀健二の場合 22


 第三十九節


*運営さまの指摘により削除します*


橋場が斎賀をセーラー服の美少女姿にして勝利します。




 第四十節


「聞いてねえよ」

「あれ?言ってませんでしたっけ?」

「俺は聞いてない。間違いなく」

 人気のない車内でぶすくれている橋場。

「メタモル・ファイター同士の戦いでは、変化させられたとしても元に戻れるんですよ」

「お前見りゃ分かるよ」

 隣に座っている斎賀は、元のブレザーの男子高校生姿である。

「でも、初の敗戦なのは間違いないですし」

「下らん。とんだお遊びだ」

「大体一度負けただけで全てが終わりになるなんて殺し合いじゃないんだから、試合として成立しないと思いませんか?」

「だってお前そういう雰囲気で言ったじゃねえか」

「ローマ時代のコロシアムだって、人気剣闘士は一試合や二試合負けたくらいじゃ殺されなかったそうですし」

「とにかく俺はもうやらんぞ。こんなリスクしかない試合なんぞまっぴらだ」

 電車がトンネルに入る。

「それに、これで橋場さんも勝率百パーセントメタモルファイターです」

「たまたまだ。俺はもうやらん。引退だ引退!」

「ボクみたいなのが放っておかないってことです。次々にチャレンジャーが現れますよ」

 頭を抱える橋場。

「…お前みたいなのが他にもいるって言ったな」

「ええ」

「…他にはどんなのがいるんだ?」

 肩をすくめる斎賀。

「本当に知らないんです。ボクが出会ったのは学生の制服ばかりでね。でも、学生以外の制服なんていたりするかもしれません」

「絶対にやらん。それこそ試合前にそいつと談合してやる」

「まあ、試合に熱心なのは一回負けるまでだって話もありますけど」

「そんなジャンキーが大勢いるのかよ?」

「いますよ。今も人知れずこの世のどこかで、メタモル・ファイター同士の熾烈な戦いが繰り広げられているんです」

 橋場は電車の外を見た。

 トンネルを抜けてすぐに、清楚なセーラー服に身を包んだ女性アイドルのまぶしい笑顔の看板があった。


*橋場英男 メタモル・ファイト戦績 一勝〇敗〇引き分け 性転換回数〇回

*斎賀健二 メタモル・ファイト戦績 五勝一敗〇引き分け 性転換回数一回


(続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ