表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/74

橋場英男の場合 33


 第二十九節


「そいつら通すんじゃねえぞお!テメエふざけんなよクソがあ!」

 聞きたくも無い罵声、怒声が背中をつんざく。

 やはりボスなのか、指令を守ろうと立ちふさがるバーテン。

 だが、次の瞬間、お姉さんのキックがバーテンの股間…はっきり言うと男性器の当たりにヒットした。

「ぐあっ!」

 その場に崩れ落ちるバーテン。

 お姉さんは『空中で』それを押しのけると橋場の手を引いて店外に脱出する。


 その後しばらく何が何だか分からないほど走って走って走り抜いた。

 数分は怒声に追いかけられていたが、日本一の歓楽街である新宿で人ごみに紛れた人間を追いかけきるなど不可能に近い。

 ましてや水商売スタイルで、ハイヒールで歩くことも困難なニューハーフの太った男の目立たないことか。

 セーラー服の少女、学ランの少年はそのまま逃げ続け、東口からデパートに入った。

 慣れた様子で適当に歩き続けると、個室のあるちょっとおしゃれなレストランに入っていくではないか。

「え?」

 こんなところに入ったことはない。

「いいから!任せて!」

 楽屋から持ち出したらしいカードを見せると執事みたいな男がかしずいて通してくれる。

 個室に落ち着く二人。男女でお揃いのスタイルの制服ということもあってお似合いのカップル然としている。

 まだ呼吸が落ち着かないが、徐々に整ってきた。

「危なかったね」

 笑顔が可愛らしいお姉さん。

 この人はこちらが教えなくても女性らしい挙動を既に完璧なほど発揮し始めていた。



(続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ