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6 中高年の性の不自由について


第一の不自由時期


セックスが人生にとって

どれほど重要なものかは言うまでもないとして、

セックスに対する欲求は個人差が大きいものだと思います。

そしてその人の生涯においても

欲求の大きさと

それが満たされる度合いにバランスが合っていれば

その人のセックスライフは幸福であると思うのですが、

そのバランスが大きく崩れる時期が

誰にでも2回あると思われるのです。

それがセックスの不自由時期です。


まず第一の不自由時期は思春期です。

第二次性徴が始まり、

性欲が芽生えてくるのが思春期ですが、

この性欲を満足させられることは社会的な制約もあり、

多くの場合まだ難しいのが通常です。

最近は性体験の時期も早まって

高校生くらいに体験する者も珍しくないようですが、

私の若いころは男女交際がいまほどオープンではなく、

平均的には高校卒業後であり、

さらにはもっと遅かった人も少なくなかったと

思われるのです。

かっては結婚するまでは

純潔を求められた時代もあったわけですから

平均的に言えば、

性的欲求が生じてから

それが実際に満足されるまでの期間は

結構長かったのです。


しかしこの若い時代性的な欲求は

ほとんど肉体的なものが中心だから、

単純な苦痛とも言えるのです。

たとえば男性はおおざっぱに言えば

精子が盛んに作られるための欲求不満であり、

それを放出したいという欲求が大きいのですから、

自慰によりかなり解消できるものであり、

成人して相手が出来るまでの禁欲期間としては

それほど深刻な問題とは言えないのかもしれません。



第二の不自由時期


さて、二度目の不自由時期はどうでしょうか?

この期間とは、まさに中高年以降の時期のものであり、

問題はもっと深刻です。


多くの人は結婚をすることになりますが

配偶者を得たとしても

セックスの相性がいいとは限りません。

セックスの相性とは

結局その欲求のバランスが取れているかであり、

バランスが取れていないときは、

欲求の強いほうは苦しむことになるのです。

昨今、セックスレスの夫婦が急増していると聞きますが、

その場合もカップルの片方が

欲求不満になっている可能性は大きいと思われるのです。

不倫が急増しているのも

このへんに原因があるのかも知れません。


この年代の問題は欲求が

単に肉体的なものだけではなく、

精神的な関わりも含めた

スキンシップの要求であるということなのです。

しかも現代のマスメディアは

過剰に性的な欲望をあおり、

性的に開放的な気風も横行しているだけに、

欲求が満たされない不満が

さらに増幅されているのです。


この問題の個人的な解決は

既婚者の場合は不倫に走るということになるか、

金銭的に満足を得ることになりますが、

ともにリスクやかなりの費用がかかることになりかねません。

とくに若年層の金銭を安易に求める傾向と

中高年のニーズが合致することによる援助交際など

社会的な問題も発生しているのではないでしょうか。


セックスがタブーではないと言われる時代になりましたが、

第二のセックス不自由時期の問題について

基本的には個人の問題ではありますが

もっと社会的な議論も必要なのではないでしょうか?

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