18 中高年の女磨き男磨き
ある女性から
「今恋をしているが、相手のためにご自分の心を磨くことをしている。」
というお話を聞かせて頂きました。
素晴らしいことだと思います。
よく世間では「女を磨く」と言えば
せっせとエステに通ったり、
着るものにお金をかけると思っている人がいますが、
それは違うと思うのです。
現に私の知っている女性は
「女を磨く」と称して
ひと月ごとに美容院いくのはいいとして、
ネイルは3週間に一度、
まつ毛は2間に一度というローテーションを守っていて、
さらにランチまで節約して、
美容と着るものにお小遣いのほとんどを投資しています。
そしてデート費用はすべて相手の男に任せています。
確かに最近の女性のファッションにたいする
関心と技術は一昔前とは比較にならないくらい
進歩しています。
それ自体は悪いことではありません。
世の中の女性が美しくなることは
男にとっても幸福なことだろうと思います。
でもほんとうにそれだけでいいのでしょうか?
私は女性の顔にこだわります。
初めて会って最初から好感のもてる顔をと
そうでない顔があるのです。
それは単に顔の造作の良し悪しではありません。
普段から本を読んで深く物事を考え、
良質の芸術に接して心を浄化させ、
身の回りの人々に思いやりを持って
接している方のお顔は違います。
顔は心のショーケースなのです。
こちらの目が曇っているときはそれがよくわかりませんが、
自分の心が研ぎ澄まされていれば
相手の顔から心を読み取ることは
それほど難しいことではありません。
恋をすると感受性が増してきます。
恋は盲目と言いますが、
それはこれまでの常識から
解き放たれると言うことでもあるのです。
まして中高年ともなれば、
これまでの人生経験から相手の心の美しさを
見極めることはずっと容易になっている
はずなのだと思うのです。
だから中高年は良質な恋が可能だと思うのです。
恋人同士というものは
堕落するときは同時に落ちて行くものですが、
反対にお互いに高めあう方向に向かえば
それは普段出来ないことまで
出来るようになるものなのです。
肌の弾力性は衰えても
心の弾力性を失わなければ
若い人には真似のできない美しさ
を身に着けることは十分に可能です。
心を磨くことが最大の女磨きだと思うのです。
優しい心は顔に出ます。
その顔は美しいのです。
もちろん男だって同じです。
男性化粧品や薄くなった髪の毛ばかりに
気を取られるのは止めて
本を読みましょう。
良質の芸術を求めて出かけましょう。
そして少しずつでもいいから
身近な人に優しく接しましょう。
きっとそれはいい男になれる近道だと思います。
イケ面男ばかりに目がいく女性なんて
お付き合いしても
あなたの心を豊かにはしてくれない
のではないでしょうか?
見れくればかり気にする男なんて
お付き合いしても
あなたを心から喜ばせることは出来ない
のではないでしょうか?




