１ 中高年が恋をするメリット
恋愛にはいろいろな効用があります。
それはどの年代にも言えることですが、
とりわけ中高年以上の者にとって
恋愛をする意義は大きいと言わなければならないと思います。
恋愛の利点をあげるとすれば次のようなことがあげられます。
恋をすれば人は美しくなります。
だれでも恋をすればお洒落になり、
目がいきいきと輝いてきます。
女性は肌がしっとりとしてきます。
恋をすることで人を元気になれます。
恋はホルモンを増加させ、血流を増加させます。
それまで眠っていた体が覚醒し、
元気いっぱいにします。
栄養ドリンクも真っ青です。
老人性の鬱なんてどこかに飛んでいきます。
恋をすることで他人との最大の交流ができます。
恋をすると、
恋人のことを細大漏らさず知りたくなります。
好きな本や映画、音楽を始め、
考えてきたことや生活すべてを聞き出します。
そして相手の好きな作家や曲が好きになります。
私は「向田邦子」という作家やさだまさしという歌手が
好きですが、
それはモトカノが好きなものが伝染したものです。
恋をすることで、記憶力は増加し、脳は活性化します。
恋をすると
例えば相手に手紙を書くとき便箋の色はどうしようか、
などと考えるようになります。
今度恋人と会う時に何の話をしようかいろいろ考えます。
それも細かい表現に至るまで。
恋は結果よりもプロセスが大切です。
恋はディテールこそ命です。
そして恋人の話したことを細大漏らさず記憶します。
さだまさしの歌の「主人公」の中に、
「そういえばあなたの服の模様さえ覚えている・・・」
といのがありますが、
まさしく膨大なディテールを記憶します。
脳の活性化にこれほど効くものが他にあるでしようか？
恋は最大のダイエットとなります。
恋は膨大なエネルギーを消耗します。
これまでの仕事や家庭での生活に加え、
いろいろなことをしなければなりませんので、
大変です。
夜な夜な１２時ごろまで恋人と公園を歩きまわるだけでも、
相当なエキササイズになります。
また恋人と食事をしても胸がいっぱいで
あまり食べられません。
ダイエットの原則は摂取カロリーよりも
消費カロリーを多くすることです。
私はこれにより１年で１０キロのダイエットに成功しました。
メタボなんてすぐに解消します。
恋は、感受性を高め、美を発見させます。
恋をすると、今まで見えなかったものが見えてきます。
一方「恋は盲目」とも言います。
相手を冷静に見ることはできなくなるのは事実でしょう。
しかし、恋する相手と離れている時は、
いろいろとあれこれと考えるのです。
すると今まで見逃していた道端の花の美しさに気づき、
鳥のさえずりが聞こえてきて、
はらはらと涙をこぼすのです。
恋をすると人はだれでも詩人になるのです。
恋は、人をやさしくさせます。
恋人と幸せな交流ができたとき、
人は感謝します。自分の身の回りの人、
動物、植物にもやさしくなれるのです
。特に恋で満たされている女性のやさしさといったら、
まるで観音様のようです。
恋は、忍耐力をつけます。
恋人と逢っている時、
あっという間に時間は過ぎていきます。
しかし別れるとつぎの逢瀬まで、
とたんに時間は歩みを遅くするのです。
恋をする人間はひたすら待たなくてはいけないのです。
かりに別離が二人を引き裂いたとしても、
いつまでも待とうとするのが恋なのです。
恋は耐え忍ぶことを教えてくれるのです。
恋は、人生を変える転機となります。
それまで平凡に起きて、職場に出て、
時間になれば帰宅することを繰り返している人が、
恋をしたとたん、
人生の意味がまるで変わってしまいます。
幸せな恋でも、また不幸せな恋でも、
もはやこれまでの人生はどこにもありません。
人は新しい人生を歩き始める以外にないのです。
恋は、平凡な日常の大切さを再認識させます。
恋は幸せな時ばかりではありません。
一見うまくいっているような恋でも、
そこのはかっての平安な日々はなくなっています。
ふとこれまでの自分の生活をなつかしく思うことがあります。
ましてや不幸せな恋となってしまった時、
人は失ってしまったものの大きさに気づいて
愕然とするのです。不倫の恋で疲れた人は、
こうして家庭に帰り、
これまで以上に家族を大切にしようと思うのです。
