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ラブレターもらったの?
次の日、やけに機嫌が悪い昭仁が、おはよう。と乱暴に机にバッグを投げるように置き、ため息をついて、椅子に座った。
「何かあったの?」
肩に触れようとすると、払い除けられた。
そこから、ショックを受けた私は俯いた。目には涙が溜まり、もう一度彼を見た。
「ラブレター、良かったね。」
一度もこちらを見ないで、教科書を机にしまっていく。
「うん。断った。好きな人がいるから。」
「好きな人居るんだ。どんな人?」
初めてこちらを見た、彼の大きな瞳が怖かった。
あなただよ、と言いたかった。でも、そんな度胸は、私にはない。
「スタイルが良くて、優しい人。」
当時、折れそうなくらい細く、175センチ。しかし、彼は、全く気づいていない。
「へー。」
この日、また無言の日になった。




