表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちら天界、第十八転生局  作者: 板近 代
第三章『女神様、がんばります』
17/18

その十七:アレと合体する

 光とともに果実がはじけたような爽やかな香りがした。


「んっ……ぎっやあああああああああああ!」


 次の瞬間、脳天が砕かれるかの如き頭痛。その痛みに受け身をとることができず、全身で感じた衝撃。


「ぐっあああああ!」


 ミャウルはその体でバキバキと木の枝を折りながら、魔界の大地へと叩きつけられたのである。


「はぁっ……はぁっ……」


 頭痛は意外と早く引いたが、吐き気が残る。周囲にアレの姿はない。


「うっ…………うええええええっ!」


 頭蓋の中に異物感。固形物の少ない吐瀉物をぶちまけながらミャウルは実感した。


 自分は――――堕天していないと。


「はぁ……ひとまずオッケーってことか……」


 女神を堕天させずに魔界に送るための秘物、アレ。その製造とミャウルとの合体は、成功したようである。


「ん? ああ、これのことか」


 スカートを捲り下着の中を覗いて、自分の身体に起きた変化を確認する。そしてミャウルは思う。この程度の変化ならどうでもいい…………と。


「さっさと魔王を倒して戻らないとな……って、もう少し服装考えるべきだったかな」


 ミャウルは魔界に、普段着の白いワンピースのまま降り立ってしまったのだ。むろん、武器も持っていない。


「よお、お嬢ちゃん。てめぇ、転生者か?」


 魔界の暴力が、ミャウルに迫る。


「いいや、女神だ」

「女神ぃ?」

「そう、女神だ」


 いまだかつて、誰も攻略したことのない()()()()()()


 ミャウルはそれをわずか三日で制圧した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ