愛の神様が呼んでるぞ
我が帝国は突如あらわれた魔王の侵略に対処するため、魔王配下の国に攻め込み領地を奪っていた。
優秀な勇者パーティを編成し、送り込んでいるのだ。
俺はレビン。中堅の魔法剣士である。
勇敢な女勇者のパーティに参加している。
皆その道で一度は名を聞いたことがあるであろう強者ぞろいだ。
俺は彼女らの旅の途中でこのパーティに参加したのだが、
とても興奮している。
特にリーダーの勇者はとても強く、賢く、そしてグラマーである。
誤解を招いては困るので言っておくが、グラマーに興奮しているのではない・・・
いや、それもあるかもしれないが・・・
そんな俺たち最強パーティに道中の雑魚が相手になるはずもなく、
連戦連勝の俺たちは早々に魔王支配下の町に向かう途中であった。
・・・しかし、それはうぬぼれだったのかもしれない。
木々が伐採されている山腹の一本道、待ち伏せには絶好の場所にて俺たちは突如マジックアローの遠距離攻撃を食らう。敵黒魔導士だ。
予期せぬ黒魔導士の登場によりパーティは危機に陥っていた。
女勇者「どこから撃っているのかわからない・・・一時退却する!」
俺たちは退却し、来た道を走って戻った。
森まで逃げればなんとかやり過ごせる・・・そう思った瞬間・・・
森の入口から一つ目の巨人サイクロプスが姿をあらわした。挟み撃ちである。完全にはめられた。
俺はサイクロプスの前に立ちはだかり注意を引いた。
続けてサイクロプスの攻撃を盾で受け、一進一退の攻防状態を作り出した。
「いまだ!逃げろ!」
パーティはサイクロプスをうまく回避し、森の中へ入っていった。
しかし、その間マジックアローは降り注ぎ続け、容赦なく俺の背中に突き刺さった。
・・・雲の上から一人の神がその様子を見ていた。
片腕のない神であるが、愛の神として知られ恐れられてもいる存在だった。
「うむ、勇敢な剣士じゃ・・・助けて治療してやろう・・・」
神はこのものに新しい希望、試練を与え、よりよい世の中にするような役割を与えてやりたいと思った。
剣士を自分の場所に瞬間移動させ、同時に傷の治療も行った。
そして神は威厳をもって剣士にこのように言った・・・
「おっほん。もう大丈夫じゃ勇気ある剣士よ・・・」
素晴らしい能力に剣士は畏れ敬うはずだった・・・しかし、残念ながら剣士は状況の変化が分かっていなかった・・・
レビン「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」
「痛いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
「かあちゃ~~~~~~ん」
「ぐわぁ~嫌だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
神はちょっと引いてしまっていた。