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⑶『生命の抽象化』
⑶『生命の抽象化』
㈠
いつの時代にも、流行り、というものがある。その時流に乗っかれば、それなりに、自己は鮮やかに世界を弾道の如く、遊泳する。例えば、ファッションなどにおいても、自己の身体性の認識から、これが似合う、という結論を導けば、その着こなしから、生命は彩を増す。
㈡
生命の抽象化は、この様に、世界に浮彫になるのであるが、自己が自己であることの、強烈な意識的認識により、自己の世界は変容していく。パースペクティブを持てば、大凡の未来は検討が付くから、自己に似合うファッションの取入れが、現実可能になるだろう。
㈢
自己は自己たるや、と人は言ったものだが、それは、自己の遊泳性の中から、或る一カ所を抜粋しているだけであって、自己は自己であることは、自己の認識が自己が自己であれば、それで適切なのである。弾道の如く、世界を駆け抜けよう、と、自己は自己に言うのである。