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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

衝動的単発詩編まとめ

作者: livre

殆ど何も考えずに書いて残してあった詩のようなものを清書してまとめました。

Twitterで既出の物も含まれます。

一番最後の物はちょっとグロめかもしれません。

キラキラ。君は、光の中で。

ドロドロ。僕は澱んだ、影の底に。

君が時々、此方を見るのを知ってるよ。

戯れに僕を連れ出してくれる。

今日だって君は彼方の世界で楽しそうに。

僕はただ膝を抱えて気紛れな君の視線を待っている。

ねぇ。隣に座ってよ。僕は其方に行けないよ。

君は知らない。

僕が君を待っていること。君の視線を待っていること。

僕は知らない。

君が僕を連れ出してくれる訳。僕を時折見てくれる意味。

せめてその目が釘付けになれば。

隣に来てくれなくたって。連れ出してくれなくたって。

せめてずっと見ていてくれれば。

何をしたら見てくれるかな。

どうしたら君は光の中から、影の底へ目を向けてくれるかな。

早く、早く此方を向けばいいのに。

そうしてその目を、離さないでいて。



もういい もういい もう要らないよ

君も、みーんな、消えてしまえよ

誰もが存在しなければ

僕は泣かずに済んだのに



吐き出した紫煙が、蛍光灯の下で揺蕩う。

音を立てるグラスの氷。

誰も見ていないテレビはただ、知らないアイドルの嬌声を撒き散らす。

琥珀色の液体は喉を焼き、脳みそをとろりと蕩けさす。

低く唸る扇風機の音。外で聞こえる車の声。

私は、独り。

見慣れた部屋の景色が揺らぐ。

思考が奪われる。世界が遠のく。

ああ。この感じ。

この瞬間をこそ、私は求めている。

アルコールと煙草が喉と肺を焦がす。

生きている、と感じる。

私は生きている。だから、喉も肺も痛む。

痛むし、傷む。

そんなふうに考えながらまた、ふぅ、と紫煙を吐き出す。

胸の裡の、モヤモヤと一緒に。



例えばお腹をズタズタに。

臍にナイフを突き立てて、そのまま真っ直ぐ薙いでみようか。

どのくらいの深さなら、中身を零さず済むだろう?

例えば両目を抉ろうか。最初は左右、どちらにしよう。

スプーンで綺麗に取れるだろうか。

目蓋の淵から差し込んで、くるりと手首を返してみようか。

どのくらいの力なら、奥に繋がる神経に、邪魔をされずに済むだろう?

例えばこの手を捥ぎ取って。例えばこの脚をへし折って。

耳を、鼻を、髪を、胸を、削ぎ落としたなら。

例えば。例えば。例えば。例えば。

喉裂く悲鳴を聴いたなら。噴き出す血潮を浴びたなら。

誰か助けてくれるかな。

上手にやってみせるから、誰か見ていてくれるかな。

怖い此処から手を引いて、何処かへ逃がしてくれるかな。

泣いて咽いで喘いで叫んでこの身を切り裂き続けたら、私は安心できるかな。

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