AIって、すげーな
掲載日:2026/10/03
Q一郎は、はじめて行く会社を訪問することになった。
「えーっと……どうやって行ったらいいんだろう」
スマホを取り出す。
「あ、こっちから行くと車が多いな」
「ん? この家、猛犬注意!だって」
「こっちは……あれ、ドブじゃん」
こっちも危ない。
あっちもなんとなく嫌な予感がする。
「うーん。どうしよう……」
AIに目的地を入力した。
「最適なルートが見つかりました」
たった0.1秒で答えが返ってきた。
「すげー!!」
そのときQ一郎のスマホの内側では、100万匹のAIが一斉に解き放たれていた。
その瞬間、100万匹のAIは、めくらめっぽうに四散していく。
「そりゃあ、その道行ったらドブに落ちるだろ」なんて気にしない。
あるものはドブまっしぐら。
あるものは猛犬にかまれ、
あるものは車に轢かれた。
99万9999匹が、あっという間に、無惨な最期を迎える。
そして、最後の一匹が、偶然ゴール。まぐれで会社に辿り着く。
その瞬間、AIは何事もなかったように、
「これが最適なルートです」
その間、たった0.1秒。
Q一郎はつぶやいた。
「AIって、すげーな」




