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U+K プロローグ
~白猫ルコラの足跡~
それぞれが独立した短編を書いていきます。
初めの物語は「海」の文字から別の読みをする二人の少年少女。
不思議な力を持った白猫が歩む道で出会う、人々の物語。
誰もいない夜の街角。静かな空間に一匹の白い子猫が足音もなく歩く。
街灯も少ない為、割と暗いその空間に、歪に映える白の毛。
「・・・・・・」
黄緑色のその目は暗い空を見つめ、何を思うのか。そんな折、ふと背後に黒い影。
『よう。今度は何をやらかすんだ?』
少年のような高い声は灰色の瞳の黒い子猫。口は動かず、その言葉は直接頭に流れる。
『…別に。あなたには関係ないじゃない』
背後の黒猫に視線を向けるでもなく、白猫はそう返す。
その声は悲しげな落ち着いた女性の声。黒猫はチッと舌打ちをして、
『んだよ連れないな。ま、いいけどさ。アタシは死の匂いを感じてここにきた』
黒猫はそのまま白猫の横を通り過ぎて、
『どうせ、目指すトコは一緒だろ?』
意地の悪い言い方をする、と白猫は内心思ったが言葉にはしなかった。
お互い反対方向へと歩き出す二匹の猫。暗い街角から明るい繁華街へ。




