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FILE7-予想外とスカウト

こんにちは!!龍河です。

最近、他の題材でお話が色々思い浮かんできたのでもしかしたら別作品も展開するかもしれません。

こちらの投稿も続けるのでご安心いただけたらと思います。

そして、後書きにお知らせが書いてありますので最後まで読んでみてください!!

それではどーぞ!!


 「えっ? ”親として”って・・・」


 俺は目の前にいるアランから発された言葉に驚きを隠せなかった。イヴちゃんが実は都市の治安を守る組織ツートップの娘!?こんなドラマや漫画でしか聞いたことない出来事をまさか自分が立ち会うことになるとは。


「とっ、とりあえず頭を上げてください、俺はそんな・・・」


 このなんとも気まずい雰囲気を早く変えたてどうしようと思いながら頭を上げるよう促した。”親”としてのお話だったが肩書は都市の治安組織ツートップだ、嬉しさより申し訳なさの方が大きい。


「いや、君には大切な娘を命を賭して守ってくれた頭を下げるだけでは到底返せるものではない」


「私も同じ気持ちだ、肩書こそ都市のいち治安組織のトップをやっているが中身はただの子を持つ母親だ」


 アランさん、クロエさんが言うとそばにいたイヴも話始めた。


「アマミヤさん、私も改めてお礼を、助けていただきありがとうございました」


 イヴが深々とお辞儀をした、今日は感謝やらお辞儀やら不思議な日だ。


「みっ皆さん、分かりました!! お礼のお気持ちはもうお腹いっぱいもらいましたので」


 俺があわあわとしているところ、三人は顔を見合わせて微笑んでいた。


「そうか、私からのお礼ちゃんと受け取ってもらえて嬉しいよ」


 アランが微笑みながら俺に言った、今まである理由でひねくれていた時期が長かったからそんな感謝の言葉をかけてくれる友人もいなかったので背中がこそばゆい。


「では、”親”として感謝の気持ちを受け取ってもらったところで、ここからは真面目なお話に移ろう」


 アランさんがそう言うと部屋にあったイスに座るとそれに続くようにクロエさんも隣に座った。なんだろうか。


「イヴ、私達は大事なお話をするから少し席を外してはもらえないかい?」


 クロエさんがイヴに言うと「分かったわ」というと僕に「またお見舞いにきます」と言って退室した。

俺は先ほどの和やかな雰囲気から一遍して緊張感のある空気に変わったことを感じた。


「それで、お話とは?」


 俺が質問をすると、アランが説明を始めた。


「アマミヤ君が行動不能にした黒魔女『テネフィラ』について、彼女は現在治安局の病院にて入院をして治療を受けてもらっている、今もまだ意識が戻っていないので詳しい犯行動機や今まで攫った人達の行方も聞き出せていない」


「俺も命が掛かっていたので加減ができなくて、でも死んでなくてちょっとほっとしました」


 俺が申し訳ない感じで返答をすると


「自分の生命がかかっている場面だ、手加減なんてプロの私達でも難しいことだ、気に病むことはない」


クロエさんが慰めの言葉をくれた。そしてアランさんが説明を続けた。


「我々はテネフィラを連続誘拐事件の実行犯として、そしてこれは予想に過ぎないが犯行を指示する司令塔がいるのではないかと考えている」


「なんですって? あいつだけで起こした事件ではなく、あいつを手足のように使っている奴がいるってことですか? 」


「おそらく・・・、アマミヤ君がクロエに先ほど話した内容を元に考えるに今回の誘拐事件は始まりに過ぎなくて本当の目的は別にあるのかも・・・、すまないまだ我々の推測の域を超えないんだ」


 テネフィラはただのコマに過ぎないってことか、そういえばあの駅前通りで初めて会った時に大量の生贄が必要だって話していたな。まぁそれは治安局とか魔犯が考えることだ。


「そうですか、あの後どうなったか色々気になっていたんで聞けて良かったです、ありがとうございました」


 説明してくれたアランさんにお礼を言うと、今度はクロエさんが話し始めた。


「事件の顛末はこんな感じだが、それより君には重要なことが残っている」


「重要なこと?」


「事件に際して、君のことは色々と調べさせてもらった」


 そういういうと資料を取り出して淡々と調査結果を読み始めた。


ーーー「アマミヤ 21歳 ノクス都内の大学に通う大学四年生、両親は六歳の時に災害に巻き込まれ二人とも他界、六歳から高校卒業まで孤児院で生活、大学入学時に孤児院を出て現在は都市近郊の町に部屋を借りて一人暮らし。幼少期から親がいないことを理由に周囲となじめず特別親しい交友関係はなし」


「よく調べたもんですね、寂しい俺の経歴調べてどうするんですか?」


「君を貶す気はないんだ、君が病院に運ばれた際、両親とかに連絡をする必要があって調べたに過ぎない」


 まぁ、いきなり病院に運ばれたら親族に連絡くらいはする必要も出てくるか、あいにくそんな存在はいないが・・・。


「まぁ、それもそうっすね・・・」


 俺は納得いかない感じに返答をすると、クロエさんが話しを続けた。


「アマミヤ君、大学を卒業したらどうするつもりだい? 」


 そんなことまで知ってるのかとも驚いたが、クロエさんが言っていることは至極当然である。悔しいが俺は今のところ内定ゼロの大学生だ。


「とりあえず、このケガ直してまた就職活動するしかないですね、あとは最悪卒業だけしてしばらくフリーターでもやるしかないかと」


 このケガが完治するには、秋くらいになるとお医者さんが言っていた、その間は就職活動はできない。正直冬頃に内定がない学生は相当まずい。企業も求人を締め切ってるところが多いので選択肢が少なくなるのは許容するしかない。


「ふむ、なるほど」


 クロエさんが軽く返事をすると、嬉しそうな顔をしながら俺に言った。



ーーー『アマミヤ君、うち《対魔女犯罪対策局》にこないか?』


 




ここまで読んでいただきありがとうございました!!

ここでお知らせですが、この度「X」アカウントを作ってみました!!

主に投稿通知と設定補間話や作品作りのつぶやきを投稿予定です。

IDはこちらになります→@Tatukawa_novel

リンク→https://x.com/Tatukawa_novel

以前まではここの後書きでしか情報公開ができなかったのでこちらをフォローしておくと

情報が追いやすくなると思います、是非ともフォローよろしくお願いします!!


次回は7月28日(月)15時に投稿予定です。

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