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EX.FILE-路地裏の終幕

こんにちわ!!龍河です!!

今回は序章の終わりと新章を繋ぐ、橋渡し的なお話となります。

時系列的にはアマミヤがテネフィラを倒して気絶した後からとなります。

今回はアマミヤが助けた少女「イヴ」視点で進めます。


そして今回から毎週月曜日の15時公開として活動していきます!!

これからよろしくお願いします!!ではスタート!!

 私「イヴ」の人生はあの時終わるのだと悟った。学校の帰り道に赤髪が目を引く大きなとんがり帽子を被った魔女に声を掛けられて話してみたら連続誘拐の犯人だって。そんなことってありますか? ソシャゲのガチャでSSRピックアップ引くより確率低いはずなのに。入り組んだ路地を必死で逃げたのにあっけなく追い詰められて・・・・。


ーーーでも”あの人”は助けてくれた。見ず知らずの私を。


 私は”あの人”「アマミヤさん」が命をかけて作ってくれた時間を使って路地を駆け抜け最初に魔女と会った駅前通りまで戻った。途中で足がもつれて転んだりしたので身体中擦り傷だらけ、制服も汚れてしまったが今はそんなことどうでもいい。早く連絡しないと!!


 私はすぐ連絡したかったが、逃げる際に携帯端末が入ったカバンを路地裏に置いてきてしまった。私は辺りをせわしなく見渡していたところ、声を掛けられた。


「あの、大丈夫ですか?」


 おそらく仕事帰りであろうスーツ姿の女性が声を掛けてきた。


「えっ、あっ、あなた私のこと見えてるんですか!?」


「えっ・・・? 見えてますけど・・・?」


 てっきりまだ認識疎外がかかっているものだと思ったが、おそらくあの魔女の認識疎外が解除されたか範囲外なのか詳しいことは分からないがこれなら。


「あの!! すっすいません!! 携帯端末を貸してもらえませんか!!」


「携帯端末? それよりあなた傷だらけじゃない、まずは病院に・・・」


「私のことなんてあとでいいです!! 早く連絡しないと手遅れに!!!」


 女性は私の声に驚きながら鞄から携帯端末を取り出して私に手渡してくれた。


「ありがとうございます!!」


 私は治安局への通報番号・・・ではなくある個人番号を携帯端末に打ち込み電話を掛けた。数秒呼び出し音が鳴ったのち通話が始まった。


「はい~? どなたですか??」


「もしもし!! 私、イヴだけど!!」


「イヴ? 番号が違うけど自分の携帯端末はどうしたの?」


「そんなことはあと!! それより魔女に誘拐されそうになって、私の変わりに身代わりになって戦っている人がいるの!! 助けて!!」


「魔女に襲われた!? あなたは大丈夫なの!? 今どこにいるの? 」


「私は大丈夫、場所は駅前通りの路地裏!! 今は駅前通りにいるの、お願い!! 早くしないとあの人が死んじゃう!!!」


「分かったわ、すぐ行くからそこで待ってなさい」


「分かった・・・」


 電話を切ると、隣で電話の内容を聞いてた女性が心配そうな顔で私を見ていた。


「あなた、魔女に襲われたって・・・?」


「ええ、私が標的だったらしいですが通りかかった大学生の人が身代わりになって逃げる時間を作ってくれたおかげで・・・」


 女性は私の話を聞くと、とりあえず近くの座れるところまで手を引いて近くの自販機で買った飲み物を手渡してくれた。


「大変だったわね、とりあえずその電話をした人がくるまで一緒にいるわ」


「ありがとうございます」


 すると空から大きなとんがり帽子を被った女性が突然現れた。


「イヴ!!!」


 空から聞き慣れた声の主が降りてきた。私は涙目で駆け寄って抱き着いてしまった。


「怖かったでしょ、こんなに傷だらけになって、もう大丈夫だからね」


 優しい手つきで頭を撫でてくれたことで落ち着くことができたが、それより・・・。


「路地裏で魔女と戦っている人がいるの!! 助けないと」


「分かっているわ、その場所まで案内できる?」


「任せて!!こっちだよ」


 私は現場の路地裏へと向かう前に助けてくれた女性に簡単にお礼を言った。


「お姉さん、助けてくれてありがとうございました」

 

 大きなとんがり帽子を被った女性も簡単にお礼を言った。


「私からも感謝を言わなければならないね、ありがとう」


「いっ、いえ、私はなにも・・・、それよりあなた魔犯の」


ーーー私達は最後まで聞くことなく路地裏へと走り出した。



 入り組んだ路地裏の中を走り、「アマミヤさん」と会った空き地に向かってる途中、大きな音が聞こえてきた。私は最悪の光景が頭をよぎった。急がないと!!


「ここを曲がった先だよ!!」


ーーー私は角を曲がり、その先で見えた光景に驚き、立ち止まった。


「なっ、なにこれ・・・」


 大きなとんがり帽子を被った女性も驚いて、私に聞いてきた。


「イヴ、あの子いったい何者なの?」


 目の前には誘拐犯の魔女がビルの壁にめり込んで意識を失っており、原理は分からないが青い光を身体から発している「アマミヤさん」がその場に立っていた。


「・・・へっ、ざまぁみろ」


 「アマミヤさん」が魔女に向かって言った後、身体から青い光が消え、地面に倒れた。私は急いで駆け寄った。


「アマミヤさん!!!」


「君、大丈夫か!? しっかりしろ!!」


 私は涙目で駆け寄り「アマミヤさん」を見た時、医療知識がない者でも分かる。左腕の重度のやけどに全身の傷にあざだらけだった。幸い息はしておりどうやら意識を失ったようだ。


「まだ生きている!! 早く病院に!!」


「これで生きているのか・・・、魔女相手に運がいい子だ」


 そう言うと大きなとんがり帽子を被った女性が誰かに連絡をすると来た道から2人駆け寄ってきた。


「ご無事ですか、”イヴちゃん”、”局長”」

「遅くなりました、うわぁ・・・すごいですね、なにがあったんすか?」


「遅いぞ二人とも、私もなにがあったのか全く分からない、詳しくはこの子に聞くかあそこでめり込んでる魔女に聞くしかないな、現場保存と魔女の身柄拘束頼めるか?」


「私はこの子とイヴを病院へ連れていく」


「分かりました、駅前通りに救急車と治安局を呼んであります」

「お任せください!!さぁイヴちゃんとその子を早く病院へ!!」


 二人の”捜査官”に軽くお辞儀すると優しい表情で手を振って見送ってくれた。



 こうして一人の"人間"による英雄的行動により事件は一旦幕を閉じ、新しい幕が開けるーーー。

いかがでしたでしょうか?

局長さんを前半どう呼ぼうか迷った挙句に言い回しが難しくなってしまいました。

もう情報公開されたので次回は改善されるかと・・・。


次回はついに新章に入ります、またアマミヤ視点で新しい物語が幕を開けます。

最後に新キャラの3人ほど出しました。新章で詳しく紹介するのでお楽しみに!!


次回は7月14日(月)15時に公開予定です!!



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