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第4話 刀と影
とても低い、唸り声のような声で誰かが僕に話しかけている。
ふと、振り向くと鎖につながれた今日ショッピングモールで暴れた影がこちらに目を向けてしゃべっている。
おまえ先ほどわれの力を勝手に使おうとしたようだがとてつもない疲労感に襲われただろう。それは我と契約をしていないからだ。
影というのは主人と契約をすることで体力を保ちつつ、能力を使うものだ。
だがおまえは、われらの力を使うのは初めてのようだな。なおのこと体に負担がかかる。
そんな状態でこれからどう戦うというんだ。
「...」
何も言い返せない自分が悔しかった。無力な自分を恨んだ。
あれだけの人が恐怖しているなか、自分は何もできないのはもう嫌だった。
「わかった...おまえと契約する」
「これで契約成立だ...次はお前は森の中にある朽ち果てた神社へ行けそこには我の腐れ縁がおる、
尋ねてみるといい。」