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ハルク-HARUKU-  作者: 五嶋 月
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【第0話】 『明香ボーイズ』

「決まったー!!」


実況者がこう叫ぶとフィールドにいるナイン、そして、ベンチの選手達が一斉にマウンドへと集まった。


そう。優勝したのだ。

これは中学のボーイズの全国大会だ。

愛知県代表の『明香(めいか)ボーイズ』が夏の全国大会を制した。


そんな明香ボーイズの選手達を紹介しよう。


背番号1 『笹木(ささき) 光太郎(こうたろう)』右投右打

最速142km/hの速球を誇る本格派投手だ。

制球力もそこそこあり決め球のスライダーを打てるバッターはそうそういないだろう。愛知の私学四強の中でも一番強いといわれている『江栄高校(こうえいこうこう)』に特待生として入学するらしい。


背番号2 『山岡(やまおか) 翔介(しょうすけ)』右投左打

強肩強打で四番キャッチャーである、チーム1のバッター。

飛距離は120mを余裕で超えるほどのパワーがあり、少しミート力に欠ける部分はあるが、間違いなくプロに行ける程の実力はあると言える。今春のセンバツで優勝を果たした京都の『山幻大附属(さんげんだいふぞく)』に入学が決まっている。


背番号3 『中竹(なかたけ) 武蔵(むさし)』右投左打

珍しい二番ファーストで繋ぎのバッティングを得意とする。

流し打ちを得意としており、逆方向に100m近く飛ばすパワーがあるのにも関わらず、基本は単打を狙っておりチーム1の打率を誇る。捕球面にも定評がありショーバンを落とすことは中々ない。この選手も笹木同様『江栄高校』への入学が決まっている。


背番号4 『梅田(うめだ) 勝里(しょうり)』右投左打

一番セカンドで、チーム1の走力を誇る俊足好打の選手。

ボールを選ぶ力もあり、出塁率もかなり高い。パワーはあまりなく、長打を打つこともあまりない。守備は高い脚力を活かした守備範囲でヒット性の当たりも悠々さばく。私学四強の一つである『星華学園(せいかがくえん)』へ入学が決まっている。


背番号5 『新井 ルーク 智志(さとし)』右投右打

七番サードを務める。パワーだけなら山岡にも匹敵するがミート力が極めて低い。当たればホームランとも言われているが、実は流したヒットも多い。ミート力が低いことをネックに思ったのか、高校からは声がかからず、公立に進学予定。


背番号6 『菊野(きくの) 直三(なおみ)』右投右打

九番ショートを務める。守備力はチーム1いや、日本一と言っても過言ではないほど守備がえげつない。バッティングは基本単打を狙うバッティングをしているが、高い脚力を活かしたボテボテの内野安打が非常に多い。去年の夏の甲子園制覇校である大阪の『大阪桐明(おおさかとうめい)高校』に入学予定。


背番号7 『奥田(おくだ) 富雄(とみお)』左投左打

五番レフトで、バッティングの総合力はチーム1。

単打も打てるし、長打も打てる。バッティングに関しては言うことないほど完成されているが、守備が中々ひどく、トンネルもよくする。多くの強豪校から声がかかっていたのにも関わらず、県内の超進学校を目指して猛勉強中らしい。


背番号8『足立(あだち) 剛之助(ごうのすけ)』右投右打

八番センターで走攻守揃っていていざという時にはピッチャーも出来るユーティリティプレイヤー。最速135km/hの直球に多彩な変化球でゴロを量産させる。高校でも二刀流を希望しており、唯一二刀流を認めて貰えた県内の古豪『守川学院(もりかわがくいん)高校』へ進学する。


背番号9 『森村(もりむら) 葉月(はづき)』右投左打

六番ライトで1発も狙える長打力にチーム1の打点を誇る勝負強さ。ここぞという時に盗塁を決めれたり、絶体絶命のピンチを好守で救ったりとメンタル面では森村の右に出る者はいない。

北海道の名門校である『門馬(もんま)高校』に入学する。


背番号10 『長沼(ながぬま) 晴玖(はるく)』右投右打

本作の主人公。二番手ピッチャーであり、笹木がいなければエースなのにとよく言われるくらい一応結構な実力がある。

最速131km/hの真ッスラするストレートにスライダー、カーブ、フォークなどの大きな変化球で空振りを多くとる。

私学四強の中でも今一番甲子園から遠ざかっている『紅風(こうふう)高校』に特待生で入学予定。


そしてこれは、主人公の晴玖が強豪校でエースと甲子園を目指していく物語である。



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