言葉、感想、読む、感情
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……本の書き方に正解などありません。……私は、無いと思っています。……ただ、唯一思うのは、想像力がなければ、……本を読む魅力など半減してしまうものだということ、です。
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私たちは、現実ばかり、リアルばかり見るのですか……?追い求めるのですか……?現実ですら、目の前の一瞬のそれに正解など存在せず、ある一面に置いて、幻想であるともいえる心もとないあやふやなものでもあるものなのに。不安や、くるしみや、つらさや、そして、喜びや、嬉しさは、幻想と言える程に人によって同じ景色を目にしても同じ結論には決してならないように、感じ方など千差万別であるのに。
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幻想にリアルがあるとして、それは、確かにあればリアリティがあり、よりそこにのめり込めるでしょう。私たちは、より肉感的に、より、皮膚感覚で、目の前の見えている文字の世界に想像の世界へ羽ばたけるのでしょう。リアルなゲームの映像に慣れてしまった方々、リアルなアニメの映像に慣れてしまった方々、視覚からの映像→皮膚感覚までしか感覚を研ぎ澄まされない、自らの想像力を甘やかしてしまっている方々。もっともっと書ける筈なのに、自らの筆を甘やかして想像することを投げ出してしまった書き手の方々。
そんなに、このような美しい想像の世界を狭めたいのですか……?捨ててしまいたいのですか……?衰えさせたいのですか……?
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……私たちは、いつから、目の前のあなたは、いつから、視覚の情報が、頭の中の想像力よりもずっとリアリティがあると、思い込むようになってしまったのですか……?
技量?発想力?与えられるものばかりですか……?
想像力を駆使してより広い世界に飛び立てるのは、何も書き手だけの特権ではないはずなのに。
読み手の方は、読むときの感覚を甘やかして
何を読まれているのですか……?
何を読みたいのですか……?
読みたいものは何ですか……?
……目の前のあなたが読みたいものは、目の前のあなたが満足できないのは、全てがその本のせいなのかしら……?
育てるのは、書き手の方だけではなく、読み手の方の想像力を生み出す感覚もあるのかもしれないと
ほんの少しでも
思われませんか……?
……生意気に、申し訳御座いません。