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第8話見た目

「ご、ご主人様!?」


 自分の姿を見て俺は固まった。綺麗な白銀の髪に中性的な顔透き通るような目どれもご主人様と同じだ。




「あら、 ライリー鏡持ったまま固まってどうしたの? あ、 もしかして自分の顔に惚れちゃったぁ?」


 うーん、 どうしよう? ケイリー達に事情を説明するか。 俺はかなり迷っていた。 だってルームメートだし、友達だし、でも俺が付喪神(つくもがみ)って話をしたらレアは何者なんだ? って話になる。 レアがホブゴブリンと分かったら殺すと言い出すかもしれない。 レアが傷付くのだけは俺が許せない。 しかしそんな思いに気付いたのは本人だった。



「ライリーさま! 気にしなくていいの! それにケイリー達は大丈夫なの!!」


 俺はレアの心の強さに素直に感動した。 レアの覚悟を踏みにじる訳にはいけないな。








「えっとな、 驚かないで聞いて欲しいんだがまず俺達は人間じゃないんだ。」


 うん。 言い方悪かったのは自覚してる。


 ケイリーはえ? みたいな顔してるしマチルダに関しては何言ってんだこいつ? みたいな顔してる。 レアもキョトンとしている。





 そのあとちゃんと説明した。 俺が付喪神なこと、 レアがホブゴブリンなこと、 配下が沢山居ること、 何故か俺の顔がご主人様と一緒なこと。 沢山話した。 前回は俺達が聞く側だったが今回は俺達が話した。


「レアちゃんがホブゴブリンだなんて驚きねぇ。こんなにも可愛い妹が魔物だったなんて」


「.........激しく同意」


 ケイリーとマチルダはもうレアのことを妹認定していたらしい。 まあその気持ちは痛いくらいに分かる。 だって可愛いんだもん! この小動物感がたまらなく可愛い。


 てかこの話の感想が「レア可愛い」ってレアは流石だな。



「ライリーの見た目がライリーのご主人様と同じになっている理由は分からないわ。 これは考えても結論がでないのじゃない?」


 確かにそうだ。 確実に分からない。 思考放棄だが考えても無駄だ。


「確かにそうだな。 この後はどうする?」


「....冒険者ギルドに行きたい」


 マチルダは冒険者ギルドに行きたいそうだ。 確かに顔を出すだけでもいいな。 リーカスがいるかもしれないし後、 皆とも話したがパーティとして登録したいしな。











俺達4人は王都の冒険者ギルドに入って行った。


 そこはムーンの街の倍はあるだろう大きさだった。


 ギルド内には武器屋などもあり、 酒場も大盛り上がりだった。受付も2倍くらいある。


「「「「すごい!!!」」」」


 俺達の声は揃った。 まあムーンの街は田舎では無かったがここよりはちいさかった。 流石王都だな!



「やあ。 ライリー。もう会ったな」


 そこにはリーカスがいた。 会えるかなーとは思ってたけど本当に居たとはな。 前回は冒険者学園の前で別れたからまだ1日ぶりだ。


「リ、リ、リーカス様ですか!本当にお会いできて嬉しいですぅ!」


「感激。憧れ。 会えて嬉しい」


 ケイリーは完全に大慌てだしマチルダは普段より口数が多い。


 レアはリーカスに慣れてるせいか称えられてる様子に首をこてんとかしげた。


「ふはは。ライリー、 レア、 俺に対してそんな対応をするのはお前達位だぞ?」


 多分そうだろうな。 Aランク冒険者は皆の憧れみたいな所はあるからな。


「ラ、 ラ、 ラ、 ライリー!あなた、 何でリーカス様と仲良く話してるの!? と言うかさっき話してくれてもよくない!?」


 あーそう言えばリーカスのことを話すのは忘れてたな。


「ごめんって。 リーカスは俺の.........」


 リーカスは俺の何だろう?うーん、 まあ友達かな?


「友達だ」


 俺がそう言うとリーカスの様子がおかしくなった。 なんでだろう? まああれだな。 友達って言われたのが恥ずかしかったのだろう。 俺も今恥ずかしいし。


「.........リーカス様と友達。 羨ましい」


 そうなのか。 ならこれから友達になればいいのにな。


「ならこれから友達になればいいだろ?」


 そう。 今から友達になればいいんだ。 それにリーカスには少しお願いがあるからその間にでも仲良くすればいい。


 だがその一言をケイリーとマチルダは理解出来なかったのかキョトンとしている。


「リーカス少しお願いがあるのだがいいかな?」



「前にも言った通り俺に出来ることならなんだってするぞ。」



「実はなリーカスに【空間魔法】を教えて貰いたいんだ」


「別に良いが【空間魔法】は世間では1番難しい魔法と言われているがいいのか?」


 へー難しいのか。 まあ空間に作用してるんだ。 難しくて当然とも言える。


「別に大丈夫だ。それより頼めるか?」


「ああ。いいぞ。 但し途中で投げ出すのだけは禁止だ。 中途半端な【空間魔法】は身を滅ぼすからな」


 勿論投げ出すつもりは無いが肝に銘じとこう。


「でも今日は遅い。 明日からだ。それにお前達は用事があってギルドに来たんだろ?」


 そう言えばそうだった。 パーティ登録しないとな。



 そうして俺は思考を放棄している2人を連れてパーティ登録し、 寮に戻った。


 途中「これは私の夢なのよ」とか「.........信じられない」とか言ってたが気のせいだ!



 しかし寮に戻った途端今度は俺が言葉を失う番だった。














「何だよこの手紙.........」


 そこには大量の手紙があった。 ラブレターかな?



前話の「あ、俺とレアは人間じゃないや」は今回のカミングアウトの地味ーな匂わせだったりします

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