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第25話 ギドナ組討伐 ケイリーvsアウター 後編

 アウターはケイリーの「剣は飾り」発言に動揺を隠せずに居るようだ。


 理解不能だったのもあるが、1番に相手の戦い方が読めなくなったからだろう。


 アウターは、そうは見えないのは置いといて実力者だ。実力者だからこそ、ケイリーの剣の実力がひよこ並なのは正確に見抜いていた。


 だから余裕をかまして一瞬で勝負を着けず、壁に追いやって絶望感を与えようとしていたのだ。



 しかし、この動揺はケイリーの思う壺だったのだ。



 アウターの槍は、動揺のせいで完全に止まっていた。



 ケイリーの剣はアウターめがけて一直線に飛んでいく。



 パァーン!!



 今度は、ケイリーは今起こった事を理解出来ずに目を見開き、行動を止めてしまう。


 アウターに剣を叩き斬られたのだ。


 今度はケイリーが動揺する番だった。



 ケイリーは訳も分からず取り敢えず心の中で「アウターって男、最低よ! 人とは思えないわ! 本当、悪魔みたいな男! でも、非常識なのをライリーと比べたらまだまだね! 残念な男!」などと、アウターを罵倒しまくっていた。


 これを聞いたらアウターでは無く、ライリーが涙目になるのは言うまでもないだろう。



「なるほど君の狙いはおいの油断を狙うって事か! だが、残念だったな! おいは〝剣聖〟に近い男なんだよ! 剣が使えないと思ったか?」


 そう言って、再び腰に収めた短剣をポンポンと叩く。


 ケイリーの険しい表情が、苦虫を噛みつぶしたような、更に険しい物へと変わる。



《……仕方無いわね。あいつらが介入してたからどうしたのかと思ったわ。……ピンチには駆けつけなきゃだめね》


(……誰かしら? 魔王達が話しかけて来た時と同じ感じだけど?)


 ケイリーは突然来た〝謎の声〟に驚く。


 驚き過ぎて、剣は落としてるし、顔はひきつってる。


《……はぁ、まぁ良いわ。私の事は他言無用ね。あいつらに文句言われるのは勘弁だし。ちょっと体借りるね》


「はえ?」


 ケイリーは突然の「体借りるね」宣言に情けない声を出した。


 理解出来ない事か一気に押し寄せたからか、脳が休暇中のようだ。



 そして、ケイリーの意識が乗っ取られる。



 感覚的には多重人格の裏人格になった様な物だ。


《……ケイリー、貴方に〝生〟の魔力性質の究極の戦い方を見せてあげるわ。》


 ケイリーは自分の身体に魔力が行き渡っていく感覚に襲われる。


 それは、フレッシュな生まれ変わるような感覚だった。



「何だ君、急に変な声を出したと思ったら。こんな短期間で雰囲気が変わった奴は始めてみたぞ?


 なるほど、分かった。さっきの剣は陽動だな? 流石にその雰囲気の変わりようは虫でも気が付くぞ?」


 アウターは間違った事を語り続けるニセ美食家のようにドヤ顔で体を左右にゆらし陽動とバレていると示した。


 勿論、間違っているのだが。


 ただし、アウターも言った通りケイリーの雰囲気は様変わりしている。


 少し前まではお姉さん感が出ていた少女だったが、今では神々しいまでのオーラを放っている。


 そこは流石に実力者として理解出来たようだ。


 そして、次の瞬間神々しいまでの声で魔法が唱えられる。


「【生魔法】治癒弾」



 空中には球体のような物が漂う。



 そして、次の瞬間その球体はアウターの体にまとわりついた。


「な、何だこれ! 君、おいに何をした!? まぁ良い、君をズタボロにすれば済む話だ!」



 そして、アウターはケイリーとの距離を詰め、槍での刺突攻撃を繰り出す。



 しかし……



「私はここに居るわよ! どこ見てるのかしら! っと!」


 ケイリーはアウターの後ろに回り込み後頭部に蹴りを入れた。


 生の魔力性質を足に集中させ、筋肉を活性化させたのだ。それは一時的ではあるが、ライリーの【魔闘】にも匹敵する。



「私は心優しいからね、更に治癒を上げるわ。【生魔法】治癒」


 アウターが隙きを見せた瞬間にケイリーは治癒を入れる。


(ちょっと! 相手を治癒で治してどうするのよ?)


《……貴方はそこで見てなさい。それに、言ったでしょう?究極の戦い方を見せるって》



「仕方無い。ここはあの技を見けるしか無いか。【剣聖技】乱舞!!」


 アウターの槍が魔力を纏い1秒に何百もの突きを繰り出していく。


 これに当たれば致命傷は免れないだろう。



 しかし…



 ケイリーは一歩も動いていなかった。



(ちょ、ちょっと! なにしてるの?)



《見てなって、私を信じて。》


 ケイリーは「今、会ったばかりの人を信用出来る訳ないでしょ!」と思ったか、ふと考えると自分の体を預けてる時点でもう乗りかかった船なのかな、と思い直した。



 数百もの槍の刺突がケイリーに襲いかかる。


 所が、ケイリーには傷1つ付いてなかった。


 理由は簡単で、全身に【生魔法】治癒をかけ、それに加えてライリーの【魔闘】と同等の身体能力でかわしていたからだ。


 そのため、避けきれなかった槍でもすぐさま【生魔法】治癒で回復していたのだ。


 そして、【剣聖技】乱舞の反動で動けなくなっていたアウター向けてありったけの魔力を込めて攻撃(?)を放つ。


「【生魔法】治癒弾」


(もー! そろそろ説明して欲しいわ!)


《……そろそろ分かると思うわ》


 すると、アウターの様子がおかしくなる。酒を飲みすぎた様な感じで意識も朦朧としているし、皮膚も火傷したみたいにブヨブヨになっている。


《過治癒よ。治癒を使い過ぎた人に出る症状でそれはもう苦しいものよ。私はこの状態にするために治癒を打ち続けたのよ。


 じゃあ私はこの辺で、ってのもつまらないわね。じゃあ1つライリーくんに伝えといて。..................ってね。》



 その伝言に、ケイリーは顔を真っ青にした。


 これを伝えたら確実にライリーは平常を保てないだろう……




「おはよー!今回出番が無かったライリーだ。嬉しい事に昨日で連載2ヶ月目だったんだよ。本当、ここまで応援ありがとな。


レアも皆から可愛いって言ってもらって本当に喜んでるからこれからもよろしくな。


まぁ、話は変わるが俺は今月の目標に総合評価を1200pt突破するって物があるんだよ。その目標だけがまだ達成出来てないからブックマークと評価してくれると嬉しいな。


まぁ、面白かったらで良いんだが評価は思った数字を入れてくれれば良いからよ。


じぁあまた会おう!」

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